Binyo川流域調査報告: 2011年3月21日~3月23日 鮫島 弘光

Binyo川流域調査報告:2011年3月21日~3月23日


鮫島 弘光(京都大学 東南アジア研究所)


 鮫島は3月21から23日に単独でBinyo川の村々の視察を行った。Binyo川はKemena川の支流であるPandan川のさらに支流である。訪問した村はRh Irai、 Rh Josephであった。
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 Bintuluから乗合ボートに乗ると3時間ほどで、Binyo川がPandan川に合流する地点の伐採キャンプまで到達する。その後はたまたまいあわせた小学校の先生の船に便乗させてもらい、小学校があるRh Iraiに行き、そこに滞在した。Jelalong川などとは異なり、Pandan川、Binyo川下流部には泥炭湿地林が広がっており、川の水はコーヒーのように黒い。ただしPandan川下流部の泥炭湿地林はWawasan Perak社の広大なオイルパームプランテーションが造成され、多くのインドネシア人労働者が働いていた。Binyo川奥の広大な地域はSarawak Planted Forest(SPF)社のアカシアプランテーションが造成されつつあり、中央部の泥炭湿地林は保護区として維持されている。
Bintulu-Kuala Binyo 間を運行する乗合船 / A ferryboat running between Bintulu and Kuala Binyo Pandan川下流の伐採キャンプ / A logging site at the lower valley of Pandan River
Same_Bny_Rh Irai.jpg Rh Irai周辺の新規アカシア植林地(SPF社コンセッション) / Newly planted acacia plantation around Rh Irai
 Rh Irai、Rh Josephなどではオイルパームプランテーションは遠いので、イノシシなどの狩猟はもっぱら焼畑休耕林や伐採後の二次林で行われていた。Jelalong川流域の村々ではKTS社などのオイルパームプランテーションとの土地をめぐる軋轢を聞いたが、この地域ではSPF社のアカシアプランテーションとの軋轢が生じていることが分かった。

飛行機から見たBintulu市街 / The city of Bintulu
飛行機からみたBintulu市街

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