Zedtee社 社長Wong Ing Yung氏セミナー

Zedtee社社長Wong Ing Yung氏セミナー


2012年3月22日 京都大学 東南アジア研究所

 Anap-Muput森林管理区は本プロジェクトの調査区域の一つである。1977年から森林施業が行われ、現在はZedtee社によって管理されている(ニューズレター第5号参照)。
 かつては全域で天然林択伐施業が行われていたが、現在は2割弱の部分はライセンス期間60年の人工林造成エリア(License for Planted Forest)となり、Albiziaなどの早成樹の植栽が進められている。残りの部分はライセンス期間25年の天然林択伐施業が続けられているが、低インパクト伐採(Reduced-impact logging)手法などを用いた持続的森林管理が行われ、サラワク州内で唯一マレーシア森林認証協議会の森林認証を獲得している。
写真1:経営者の視点で森林管理の現状を説明するWong氏 / Photo1: Mr.Wong explained his view of forest management from the perspective of a logging company.
 2012年3月22日にZedtee社社長のWong Ing Yung社長を京都大学東南アジア研究所にお招きし、“ASDU (Anap-Muput Sustainable Development Unit): Innovative Rainforest Conservation & Management in Sarawak”の題目で講演を行って頂いた。
Wong社長の話はコンセッション内の森林管理施業の話というよりは、コンセッション内・周辺の集落とどう協調してやっていくか、そのためにはどのように住民も入った意思決定システムを作るか、村への援助はどのようなものが良いかという話がメインとなり、Anap-Muput森林管理区でも社会問題が森林管理上の重大な問題であることを伺わせた。
 質疑応答も盛んに行われ、Zedtee社が持続的森林管理を続け、森林認証を取る最大の動機は、森林伐採権を長期的に維持するため(*)という政治的な理由であるなど、様々な興味深い発言を聞くことができた。
写真2:森林施業の実態を知る貴重な機会となった。/ Photo2: The seminar gave a great opportunity to have a detailed picture of logging operation in Sarawak.

*:持続的森林管理を行えば、現在の伐採量は減るが長期的に安定して収穫をすることができる。しかしかつてマレーシア・インドネシアでは短期の伐採ライセンスしか発行されず、伐採会社は将来の収穫ができる保証はないので、その時点での伐採量を最大化する戦略を取りやすく、森林の荒廃が進む一因となった。
 このため現在インドネシアでは70年間、サバ州では99年間など長期の伐採ライセンスが発行され、その代わりに持続的森林管理を義務付ける政策が取られるようになっている。一方でサラワク州の天然林択伐施業のライセンスは25年間のままであり、政治的理由によって同じ会社が伐採権を更新できないことも多く、持続的森林管理を行うインセンティブを下げている。
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