概要

1.新興ASEAN 諸国のための社会構想を目指して

今、東南アジアの潜在力に世界が注目しています。2015 年には域内の経済統合に向けてASEAN 経済共同体が発足し、今後ますます域内相互依存と、同地域と世界との政治経済関係は深まっていきます。しかしながら、ASEAN 諸国への楽観的な将来予想の一方で、カンボジア、ベトナム、ミャンマー、ラオスといった新興のASEAN諸国は、不公正で不平等な政治経済発展経路をたどるリスクに直面しており、今後の発展をより公正で平等なものにする構想力が、研究機関をはじめとした市民社会に求められています。そこで本事業は、京都大学東南アジア研究所がリーダーシップをとって、日本国内の研究機関、新興ASEAN 諸国(特にカンボジアとミャンマー)の研究機関および、すでに中所得国となったタイの研究機関との学術交流を通じて、新興ASEAN 諸国にとってより望ましい政治経済発展を支える社会構想の検討と提示を目指します。

2.具体的目標:国際共同研究・研究協力ネットワークの構築・若手育成

  • 1)政治社会と経済をテーマとした国際共同研究のなかで、日本の東南アジア研究者と現地研究者が討議し、新興ASEAN 諸国が抱える社会的課題を把握して、学術論文等を通じて長期的な社会構想を提示します。
  • 2)東南アジア研究所が事務局を務める「アジアにおける東南アジア研究コンソーシアム」(SEASIA)に拠点機関の参加を促し、東南アジア研究ネットワークの更なる拡大・活性化と拠点機関の研究基盤を強化します。
  • 3)研究拠点機関で短期集中型の「東南アジア・セミナー」を開講し、院生・若手研究者の留学・研究交流を促進して次世代にいたる研究者コミュニティを形成します。

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