バイオマス社会研究

豊富な太陽放射がふりそそぐ熱帯は、熱と水の循環もきわめて活発であることから、地球上におけるバイオマス生産の最適地となっています。人類の歴史上において、このような熱帯の高バイオマス社会は、森林資源の供給地、そして農業生産の場として温帯の社会経済発展の原動力となってきました。現在、熱帯由来のバイオマスの価値は変化しつつあり、森林としてだけでなく、農産物やバイオマテリアル、さらには温室効果ガス排出削減の機運の高まりのなかで金融商品としての価値をも賦与されるに至っています。特に、このような熱帯地域では、石油起源のエネルギーに替わるバイオマテリアル生産、そして食料生産の場として、かつてないほど急速かつ広域に工業的な農業生産への改変が急速に進みつつあり、アブラヤシ、アカシア・マンギウム、チーク、コーヒー、茶、サトウキビ、キャッサバなど様々なバイオマス生産が進んでいます。

本研究グループは、高バイオマス社会をグローバルな生存と持続可能性のための重要なニッチとして定義した上で、東南アジアにおける多元的な変化要因を検討するため、革新的な研究テーマを設定し、分野横断的な方法論の創出を目指しています。持続可能な高バイオマス社会の実現に向けて、食料生産、再生可能なエネルギー源およびバイオマテリアルの開発、炭素排出量の削減にむけた地域社会の改善策を提案し、人間社会、動植物等の生態系、大気に代表される地球物理的な循環、さらにはグローバルな政治経済の相互関係性を再構築することを目的としています。

 

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