東南アジア地域資料の長期的収集・利用に関する研究

研究代表者:矢野 正隆(東京大学・大学院経済学研究科)
共同研究者:石井 美千子(日本貿易振興機構アジア経済研究所・図書館)
      大野 美紀子(京都大学・東南アジア研究所)
      加藤 さつき(東京外国語大学・学術情報課)
      木谷 公哉(京都大学・東南アジア研究所)
      北村 由美(京都大学・附属図書館研究開発室)
      高橋 宗生(日本貿易振興機構アジア経済研究所・図書館)
      多田 剛志(大阪大学・附属図書館箕面地区図書館サービス課外国学図書館班)

実施期間:2013-2014

  
研究概要:

新聞原紙保存の現状(アジア経済研究所)

新聞原紙保存の現状(アジア経済研究所)

 本研究グループでは、東南アジア諸地域を対象として、関係する逐次刊行物の日本国内機関における所蔵状況や、現地での出版の現状について、各方面から調査を行ってきた。これまでの研究成果は、『東南アジア研究逐次刊行物総合目録』『東南アジア逐次刊行物の現在──収集・活用のためのガイドブック』として公表されている。本研究では、まず、これまでに明らかになったデータの不備を改善し、学術研究に有用なデータベースとして公開する。また、オンライン情報の調査をおこない、旧来の紙媒体主体の情報に付加する。これを通じて、東南アジア地域に関する情報を長期的に収集・蓄積していくための基盤を作る。

 
 
詳細:

東南アジア逐次刊行物総合目録データベース(改訂版)

東南アジア逐次刊行物総合目録データベース(改訂版)

 本共同研究は、国内における、東南アジア地域情報の継続的な収集・蓄積をより着実なものとし、その長期的な利用を保証することを目的とする。そのための土台作りとして、以下の2 つの課題を設定している。
①東南アジア関係資料に関する所蔵情報の詳細把握平成25年度は、研究集会を2 度開催し、メンバー館における、東南アジアの新聞・官報の収集・整理について、その方針と現状を情報交換した。併せて、メンバー館以外の収蔵スペースを見学して、原資料の保存に関する意見交換を行った。これにより、国内の資料所蔵の現状について、より詳細な情報を共有することできた。
②東南アジア情報のオンライン化に関する実態把握平成25年度は、国立国会図書館関西館アジア情報課による東南アジアでの現地調査について、担当者に報告してもらった。
これにより、各国の図書館やデジタル・メディアに関する最新情報を共有することができた。

 平成26 年度は、これらをふまえて、本研究グループで作成したデータベース(東南アジア逐次刊行物総合目録データベース)を全面的に改訂し公開する。この改訂では、単なる書誌・所蔵情報の修正だけでなく、これまでの活動で得られた、デジタル・データに関する情報や、各館の収蔵情報を反映させることも検討する。これが実現すれば、調査研究する者にとって役立つことはもちろんのこと、今後、複数館による資料の共同収集・共同利用を効率的に進めるためにも、不可欠のデータとなるはずである。

  
  

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