IV-5.「21世紀のタイ文化史: 共同研究に向けた基盤形成」(平成25-26年度 FY2013-2014 継続)


  • 研究代表者:日向伸介(静岡大学・グローバル改革推進機構)
  • 共同研究者:加納 寛(愛知大学・国際コミュニケーション学部)
  • 山田 均(名桜大学・国際学群)
  • 矢野秀武(駒澤大学・総合教育研究部)
  • 岩城考信(呉工業高等専門学校・建築学科)
  • 田代亜紀子(奈良文化財研究所・企画調整部国際遺跡研究室)
  • 平田晶子(東京外国語大学・大学院地域文化研究科)
  • 坂川直也(京都大学・東南アジア研究所)
  • 小林 知(京都大学・東南アジア研究所)
  • 平松秀樹(大阪大学・外国語学部)

研究概要

本研究の目的は、①タイ文化史の学説史的な検討をおこない、②将来的な共同研究に向けた研究課題を設定することである。タイ文化史という開かれた枠組みのもと、多様な領域に携わる研究者が集まり議論をおこなうことにより、広範かつ有意義なネットワーク形成が期待される。

詳細

本研究の目的は、①タイ文化史の学説史的な検討をおこない、②将来的な共同研究に向けた研究課題を設定することである。そこで、タイ文化史という開かれた枠組みのもと、多様な領域(政治史・思想史・文化史・建築史・映画史・宗教学・仏教学・考古学・人類学・文学)に携わる研究者に参加を呼びかけた。

具体的な課題として、まずは「タイ文化史年表」を作成し、平成26 年度中の刊行を目指す。政治- 経済分野に重点を置くタイ史年表には基本的なものがいくつか存在するが、社会- 文化的な事がらまで広く視野に収めた総合的な年表は、ごくわずかな例を除いて作成されておらず、入手も困難である。したがって、本研究会による年表作成の社会的・研究史的意義は大きく、「21 世紀のタイ文化史」を構想するための基礎作業として位置付けられる。

次に、将来的な展開として、王宮前広場の社会─文化史を事例に、タイにおける王権・政教関係・公共圏に関する共同研究をおこないたいと考えている。そのための予備的な議論を重ね、平成27 年度から、本研究会のメンバーを核とした新たな共同研究を開始する予定である。

以上、専門を異にしながらも広義の文化史に携わる研究者が集まる本研究会は、21 世紀のタイ文化史研究に向けた萌芽的な試みとして重要な意義をもつものである。


『タイ国歴史年表:1942〜2011』(チャーンウィット・カセートシリ編、2012 年)

「タイ国歴史年表(草稿)」(『白象』第3 号、大阪外国語大学タイ語学研究室、1958 年)