IV-2.「東南アジア大陸部文字資料のメタデータ共有化に係る基礎研究」(平成28-29年度 FY2016-2017 継続)


  • 研究代表者:菊池陽子(東京外国語大学・総合国際学研究院)
  • 共同研究者:矢野正隆(東京大学・大学院経済学研究科・経済学部)
  •                      小林磨理恵(日本貿易振興機構・アジア経済研究所・図書館)
  •                      土佐美菜実(日本貿易振興機構・アジア経済研究所・図書館)
  •                      大野美紀子(京都大学・東南アジア地域研究研究所)
  •                      木谷公哉(京都大学・東南アジア地域研究研究所)

研究概要

東南アジア大陸部主要5 カ国語─タイ・ラオス・クメール・ビルマ・ベトナム─は、ベトナム語を除きインド系文字が使用されており、現行ICT 環境において当該文字及びそのメタデータの表記と検索が難しいため、資料情報の共有化がなされていない。本研究は、日本国内及び東南アジア大陸部諸国の研究機関所蔵の文字資料について、ICT 環境上のメタデータ公開に係る課題検討のための研究会を組織し、資料情報共有化の諸課題を分析・検討し、東南アジア諸語資料利用環境の向上に資する。

詳細

昨年度新たに多言語目録研究会を組織し、11 月に第1回研究会、3月に第2回研究会を開催した。研究会では、図書館実務レベルで資料のメタデータ作成を担当する図書館司書による各研究機関間で情報交換を行った。

今年度は、昨年度に継続して多言語目録研究会を開催し、アジア資料のメタデータ精度・登録数を向上させ、当該資料利用者の学術情報基盤整備をめざしていく。また、近年日本国内のアジア系外国人在住数の増加に伴い、東南アジア諸語資料のメタデータ公開は学術機関のみならず公立図書館にとっても切実な課題となりつつある中で、大学・研究機関から公立図書館へと門戸を開けていくために、できる限り多くの図書館に多言語目録研究会への参加を呼びかけていく。

本研究では、昨年度スタートした多言語目録研究会を核として、3年度に迫るCAT2020 体制への移行を念頭に、アジア資料の書誌コントロールの精度を維持するために実務者間で緊密な連携を持続していくアジア資料情報共有プラットフォーム構築を進めていきたい。

 


ラオ語目録講習(ラオス国立大学中央図書館)

第2 回多言語目録研究会(ベトナム語編)