川本佳苗(京都大学・東南アジア地域研究研究所 連携研究員)
2018 年11 月17 日から20 日にかけて、アメリカのデンバー会議場にて、アメリカ宗教学会(AAR)年次大会が開催された。ジャスティン・スタインが主催したドキュメンタリー『いのちの深呼吸』(2017、ラナ・ウィルソン監督、87 分)の上映とディスカッションに、川本佳苗(東南アジア地域研究研究所)とティム・グラフ(南山大学)がコメンテーターを務めた。
映画は静寂ながらも力強さを秘めつつ、自殺防止活動に奔走する日本の禅僧の姿を追う。仏教倫理における自殺問題を研究主題とする川本は、映画を次のように特徴づけた。それは、いかにして宗教者が他者に「スピリチュアル・ケア」を与えると同時に生の意味を共に問うことができるかという点である。来場者との積極的なディスカッションも行い、上映は成功に終わった。
AAR は世界最大の宗教学学会であり、毎年約10,000 人が参加する。特に若手研究者にとっては、AAR での発表は出版や就職につながる絶好の機会となる。
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