三重野 文晴 (みえの ふみはる)


京都大学東南アジア地域研究研究所 教授

研究関心

ASEAN4カ国の金融システムの構造、タイ・ミャンマーのマクロ経済と経済改革、インドシナ諸国における金融アクセサビリティーと金融包摂

web site

http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/~fmieno/

研究概要

ASEAN4カ国の金融システムの構造については、タイ・マレーシアを中心に戦後の長期マクロ金融統計による観察と1990年代以降の企業金融構造の分析から、資金需要の市場での不顕在性と「実物経済と金融の間の乖離」を指摘している。この分野の研究を2015年冬にとりまとめた単著は翌年の「大平正芳記念賞」を受賞した。この研究の各章の実証分析を最近までデータを敷衍して英文ジャーナル論文として新たにとりまとめる作業にとり組み始めている。関連する研究は2015年8月のSingapore economic review conferenceでの報告されたほか、多数の招待講演やセミナーで発表している。ミャンマーの経済改革に関する研究に関しては、2012年から数年にわたりJICAおよびMyanmar Development Resource Instituteのプログラムとして行っている政策研究において、銀行セクターの調査を進め、また、複数の小規模ワークショップを進めるなどプログラムを推進し、2015年秋には最終報告書をとりまとめた。関連するミャンマー経済の研究の成果はMyanmar in the 21st Century: An Economy in Transition (Konosuke Odaka ed., Springer)*や、文眞堂のアジア経済の教科書などへの寄稿、ロンドン大学、京都大学でのコンフェレンスなどでも発表してきた。金融アクセサビリティーと金融包摂については、ラオスの信用組合の研究をとりまとめるともに、新しい金融技術の応用やビックデータ分析の手法をこの分野に応用できないか、方法論について模索をはじめている。

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