飯塚 宜子 | 京都大学 東南アジア地域研究研究所

飯塚 宜子

noriko cseas.kyoto-u.ac.jp

部門・職位

環境共生研究部門 研究員

専門

ソーシャル・イノベーション、環境教育学、地域研究

研究分野 / キーワード

・パフォーマンスを活用した地域共同体の再構築
・パフォーマンスを活用した「学びの共同体」による地域理解
・地域多元性に学ぶ環境教育





研究概要

パフォーマンスを活用した地域共同体の再構築

演劇や舞台におけるパフォーマンスを通して、自らの伝統的な文化や象徴を表象しなおし、共同体を再構成する先住民社会の事例について、フィリピンのコルディリエラ地区と、カナダブリティッシュ・コロンビア州のタク・リバー・トリンギットについて調査を行う。それらが外部者とのどのような関わりのなかで実践されるのか、またそのような実践は彼らの生活のなかで、また次世代への教育活動としてどのように位置づけられるのか。グローバル化する世界において、相互扶助や共有自然資源、象徴の共有などに支えられる環境観が、パフォーマンスによりどう捉えなおされ共同体に影響を与えていくか、調査を行う。

パフォーマンスを活用した「学びの共同体」による地域理解

文化、社会、経済活動といった多様な要因で成り立つ地域共同体のありようを、日本の市民や児童が研究者やパフォーマーらとともに、パフォーマンスを活用して「再演」することを実践する。「現実は関係性の中で創られる」とする社会構成的な視座から、「学びの共同体」が「地域共同体」を再構成する、学び手自身が他地域を意味づけることの効果や意義、また学びの方法論について探求する。そして「地域」の理解の連続・非連続について実証的に考察を行う。

地域多元性に学ぶ環境教育

環境教育を国際条約などの制度枠組みからではなく、多様な地域の共同体による営みの多元性から捉えなおす実践的な共同研究を行う。具体的にはカナダ先住民、アフリカ狩猟採集民、モンゴル遊牧民など、さまざまな地域に生きる人間と自然環境との深い関わりの多元性を「自らの経験として理解する」環境教育の方法論と意義について、他研究者やパフォーマーと協働して探求する。

外部資金獲得(日本学術振興会・科学研究補助金)

種別 テーマ 期間 代表/分担
基盤研究(C) 持続可能性を基軸とした異生態系比較による「地域の知」モジュール化と公教育への応用 2017 – 2019 代表
基盤研究(A) アジア海域からユーラシア内陸部にかけての生態資源の撹乱と保全をめぐる地域動態比較 2016 – 2019 分担