村上勇介 | 京都大学 東南アジア地域研究研究所

村上 勇介

ymurakam cseas.kyoto-u.ac.jp

部門・職位

グローバル生存基盤部門 教授

専門

政治体制、政治過程、政治参加、政治意識、政治文化、比較政治、ラテンアメリカ、ペルー、メキシコ

研究分野 / キーワード

・現代ラテンアメリカの政治変動に関する比較研究
・ラテンアメリカの国家社会関係に関する微視的分析
・ラテンアメリカにおける政治意識に関する実証的研究





研究概要

現代ラテンアメリカの政治変動に関する比較研究

1980年前後からラテンアメリカでは軍政からの民政移管など民主主義への移行と市場経済原理を徹底させる新自由主義(ネオリベラリズム)の浸透という二つの変化が同時に進行する現象が観察され、それまでの政治経済社会のあり方を大きく変えてきた。本研究は、そうした変動を経て今日にいたるラテンアメリカ諸国について比較し、変動をめぐる共通性と相違点を分析する。そして、ラテンアメリカ以外の他地域と比較するための視座を構築することを目指している。より具体的には、国家社会関係の変化、とりわけ新自由主義の浸透が政治社会にどのような影響を与えたのか、そしてそれが政党のあり方をどう変えたのか、という点を中心に分析を進める。

ラテンアメリカの国家社会関係に関する微視的分析

本研究は、前出の巨視的なレベルに焦点を合わせた研究を補完し、同時にその知見を検証するために、主としてペルーを対象として、国家社会関係に関する具体的な事例を対象とする分析を実施する。これまで、貧困層居住地区における運動や組織(住民組織、貧困を緩和するための女性による社会運動など)、労働組合、政党といった事例を取り上げてきたが、1998年から実施の度に調査を行っているアンデス高地のある郡における地方選挙過程分析のまとめを実施する。

ラテンアメリカにおける政治意識に関する実証的研究

本研究は、市民や有権者が持つ政治意識に焦点を合わせて、主にペルーにおいて実施する世論調査に基づく数量分析を行うことを目的とする。2017年に科研費による世論調査を実施した。この調査の分析が本研究の作業である。2017年の調査の分析とともに、1999年に実施した前回の調査との比較分析も実施する。

外部資金獲得(科研)

種別 テーマ 期間 代表/分担
基盤研究(B) ポスト新自由主義時代におけるラテンアメリカの人権レジーム:地域統合と各国での実践 2019 – 2022 分担
基盤研究(B) ラテンアメリカ発展停滞のパズル 2016 – 2018 分担
基盤研究(A) ポスト新自由主義期中南米における民主主義的価値観に関する実証的比較研究 2016 – 2018 代表
基盤研究(B) ポストネオリベラル期における新興民主主義国の経済政策 2016 – 2019 分担
基盤研究(B) 抗議運動の発生コンテクストに関するアジア・ラテンアメリカ地域間の比較実証研究 2016 – 2019 分担