塩寺 さとみ
sshio cseas.kyoto-u.ac.jp
部門・職位
環境共生研究部門 連携准教授
専門
環境学、森林学
研究分野 / キーワード
・様々なストレス環境下における樹木の応答
・熱帯林の人為的攪乱とその回復過程の解明
・熱帯泥炭湿地林における排水路建設の森林への影響評価
研究概要
様々なストレス環境下における樹木の応答 |
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熱帯低地林を代表する森林タイプとして、低地混交フタバガキ林、熱帯ヒース林、泥炭湿地林があげられる。中部カリマンタン州では、その特徴的な地形により熱帯ヒース林、泥炭湿地林の発達が見られ、これらの森林はそれぞれ低地林の約10 %を占めている。熱帯ヒース林は溶脱された珪砂の土壌上に発達している森林で、東南アジアと南アメリカに見られる特殊な森林である。酸性で栄養塩に乏しく水分保持力が低いために、乾季には水ストレスがかかると考えられる。樹木は樹高が低く、比較的細い幹、厚い葉を持つという特徴が見られ、種多様性が低いことで知られている。一方で、熱帯泥炭湿地林は河川沿いや河川の下流の平らな場所に発達している。季節的な浸水のためにリターが分解されず、泥炭として厚く積もってできた森林である。熱帯ヒース林と同様に貧栄養ではあるが、雨季には林床全体が冠水するため、これに適応した特徴的な樹種が見られる。中部カリマンタン州において、隣接する熱帯ヒース林と泥炭湿地林において調査を行ったところ、これらの森林には共通する種は見られるものの、樹高や優占種が異なっていることが確認された。 |
外部資金獲得(日本学術振興会・科学研究補助金)
種別 | テーマ | 期間 | 代表/分担 |
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基盤研究(A) | アジア海域からユーラシア内陸部にかけての生態資源の撹乱と保全をめぐる地域動態比較 | 2016 – 2019 | 分担 |
基盤研究(C) | 熱帯泥炭湿地林の人為的攪乱による森林機能・生態系サービスの変化と地域社会への影響 | 2016 – 2018 | 代表 |