The Nippon Foundation Fellowships for Asian Public Intellectuals


Tatsuki Kataoka 片岡 樹

片岡 樹

Tatsuki Kataoka
片岡 樹

京都大学大学院 
アジア・アフリカ地域研究研究科 
准教授



http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kataoka/index.html

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プロジェクトのテーマ

タイの山麓民族の間の変化するアイデンティティ、民族間の文化多様性、民族意識の強調から発生する問題について:キリスト教化と中国化の文脈での「ラフ族」である事の意味の変遷

プロジェクト概要

タイ山地民の宗教変動とそれに伴う文化的アイデンティティの多様化を、山地村落での参与観察を通じて考察する。さらにこの山地焼畑民における内的多様性という問題が、現在の弱者エンパワーメント(森に生きる知恵の称揚等)の文脈にどう反映されているかを考察する。

研修国

タイ

自己紹介

フェロー期間中にはタイ国で、北部山地における宗教変動に伴う民族的アイデンティティの変容についての課題研究を行いました。これは九州大学大学院博士後期課程でのフィールドワークを兼ねていました。そのため帰国後は論文の執筆に没頭し、平成17年3月に学位取得、さらに19年2月にその学位論文が『タイ山地一神教徒の民族誌』として刊行されました。現在は首都圏のいくつかの大学で非常勤講師をしておりますので社会的地位としてはほぼフリーターに近いです。これまでやってきた作業には一区切りついたので、最近はタイ、マレーシアの華僑の廟のことなどをちょこちょこと調べ始めています。またこれまでの作業は、上述の拙著を含めどちらかというとかなり狭い同業者の世界のみに向けて学問を行ってきたので、それが一区切りついた今は、何か日本と東南アジアとで相互にレッスンを学び合うようなかたちでも問題意識を組み立てていきたいと考えています。