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Yuki Nakata 中田 有紀
プロジェクトのテーマ
インドネシアとマレーシアにおけるイスラム基礎教育の発達及び変貌するムスリムのアイデンティティーに関する比較研究
プロジェクト概要
イスラム基礎教育(特に幼稚園教育)の発達過程を、インドネシア及びマレーシアにおける政治的・社会文化的背景から発生する影響・相互作用に着目して調査する。
研修国
インドネシア・マレーシア
自己紹介
地域研究(インドネシアのイスラーム研究)、比較教育学、教育人類学を専門分野とし、インドネシアのモスクを拠点とする教育活動に焦点を当てて、研究を進めてきました。APIフェローとしての調査研究をしたのは、2005年~2006年です。そのときの経験は、私にとって、インドネシアおよびイスラムに対する理解を、一層広げ、深めるよい機会となりました。インドネシア(4ヶ月)とマレーシア(3ヶ月)でのフィールドワークを通して、インドネシアで開発されたクルアーン学習法『イクロ(Iqro’)』の普及は、国内および近隣諸国のイスラム教徒の教育活動の活性化に大きく関わっていることを明らかにしました。
2009年4月から4年間東洋大学法学部の助教を務め、その後、非常勤で大学の講義を担当しながら、研究活動を継続しています。最近では、「ASEAN諸国における市民性教育とアセアンネスのための教育に関する国際比較研究」(基盤A 代表:平田利文(大分大学))に従事しました。
また、これと並行して日本比較教育学会では、継続してラウンドテーブルを企画してきました。東南アジア教育の研究者らとともに、東南アジアの町の歴史や人々の移動、「過去」への記憶が、教育の成り立ちやその展開に与える影響について、さまざまな観点から議論を重ねています。国家間の教育の比較とは異なる視点がいくつも出てきて興味深いです。