当プロジェクト主催国際セミナー開催のお知らせ

”Current Status and Challenges of Sustainable Forest Management in Borneo: Views from governments, private sectors, NGOs, and local communities
(ボルネオにおける持続可能な森林管理の現状と課題―政府、企業、 NGO、地域住民の観点から)”

【日時】2013年12月9-10日
【場所】京都大学 東南アジア研究所 稲盛財団記念館3階大会議室

12/9-10(月・火)に京都大学東南アジア研究所で「ライフとグリーンを基軸とする持続型社会発展研究のアジア展開(特別経費プロジェクト:東南アジア研)」と基盤Sの共催で国際セミナーを開催いたします。
発表者はまだ完全に確定したわけではありませんが、サラワクについての発表もあります。
御興味ありましたら是非ご参加ください。
プログラム・会場へのアクセスなど、詳細についてはこちらを御参照ください。

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【セミナーの目的】
 本セミナーは、ボルネオ島における「持続可能な森林管理(Sustainable Forest Management, SFM)」とそれを支える取組みの現状について、生産、流通、市場それぞれの関係者の経験と知識を共有し、課題解決に向けた今後の展望を議論することを目的とする。

 東南アジアのボルネオ島(インドネシア・マレーシア・ブルネイ)は熱帯雨林が広がり、世界で最も生物多様性の高い地域の一つである。しかし日本向け南洋材の主要な生産地でもあり、長年の商業伐採やプランテーション開発によって森林の劣化・減少が進んできた。

 1992年にリオ・デ・ジャネイロで開催された「環境と開発に関する国連会議」(地球サミット)では、熱帯雨林を始めとする森林劣化・減少対策として、環境が保全され、地域社会の利益にかない、経済的にも継続可能な「持続可能な森林管理」の重要性が確認された。
これを受けて、持続可能な森林管理によって生産された木材生産品に対する認証制度も作られた。その結果、木材産出国や輸入国において持続可能な森林管理やその生産品の取り扱いを経営戦略に組み込む木材生産・加工企業が現れるようになり、各国政府も、持続可能な森林管理を促進する政策をとりつつある。

 しかし現在においてもボルネオでは、持続可能な森林管理の取組みをめぐって2つの課題が残っている。ひとつは、現在行われている「持続可能な森林管理」の環境や地域社会の持続性に対する効果の検証である。現在行われている管理は本当に環境保全と地域社会の利益にかなっているのだろうか。その効果はどのように検証すれば良いのか。
 もうひとつは、これまでの努力にもかかわらず、持続可能な森林管理や認証材の普及が依然として進んでいないという問題である。その原因は何か。ボルネオの政治、経済、社会状況や消費国側の市場の問題などどういったことが背景にあるのか。

 本セミナーでは、生産、流通、市場それぞれの現場でボルネオの森林管理と認証材の普及・促進に取り組む企業、行政機関、国際NGO、また研究者に参加して頂き、各現場が抱える課題とその解決に向けて経験と知識を共有し、ボルネオでの持続可能な森林管理の今後の方向性について議論したい。

【事務局】
鮫島弘光 Hiromitsu Samejima (CSEAS, Kyoto University)
森下明子 Akiko Morishita (CSEAS, Kyoto University)

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