第10回日本カンボジア研究会(京都大学稲盛財団記念館中会議室、2016年6月11-12日)

日時:2016年6月11日(土)、12日(日)
場所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_m.htm

本事業と日本カンボジア研究会が開催した「第10回日本カンボジア研究会」が上記の場所と日程において無事行われました。日本カンボジア研究会は、カンボジアに関心を持つ学生、研究者、一般の市民が年に一度集まり、カンボジアの過去・現在・将来に関する多角的な議論を行うことを目的に2007年に設立されました。10年目を迎える今年は、京都大学東南アジア研究所の新興ASEAN諸国研究の国内拠点としての機能を強化することもねらいとして、京都大学東南アジア研究所にて開催しました。初日は、5本の研究報告を英語で実施した後、内戦以前のカンボジアで製作された映画を鑑賞しました。二日目は4本の日本語による発表を行いました。二日間の参加者は延べ50名、うち10名は外国人でした。

【6月11日】
発表(1)
Ms. POEUNG Sokkech(立命館大学大学院政策科学研究科修士課程)
「カンボジアの新興財閥と外国直接投資(FDI)——90年代以降の土着財閥と外資(中国資本)の関係に焦点を当てて——」

発表(2)
小坂井真季(東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程)
「人身取引の被害にあった青少年の自立に関する考察——バッタンバンの児童養護施設を例に——」

発表(3)
Dr. Hart N. Feuer, Assistant Professor, Graduate School of Agriculture, Kyoto University
“Appropriating nutrition science to valorize traditional cuisine: Is there inherent wisdom in Cambodian customary eating patterns?”

発表(4)
Dr. Kobayashi Satoru, Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University
“On the multiple development paths of Cambodian rural society: A reflection from livelihood studies in Cambodia-Thai border area”

発表(5)
Dr. SAM Sam-Ang, Visiting Overseas Professor, National Museum of Ethnology
“Cambodian Performing Arts Projects: International Collaboration with Minpaku”

特別企画「カンボジアにおける映画保存」
モデレーター:岡田知子(東京外国語大学大学院総合国際学研究院)
話者:鈴木伸和(株式会社東京光音)

映画上映
「『12人姉妹』(1968年、Ly BunYim監督)」(協力:大阪アジアン映画祭)

【6月12日】
発表(6)
新谷春乃(東京大学大学院総合文化研究科博士課程)
「クメール共和国期における歴史叙述の変容と多様化」

発表(7)
千田沙也加(名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程)
「ポル・ポト政権期後カンボジアにおける教育モデルの考察——新聞『カンプチア』の分析から——」

発表(8)
北川香子(学習院大学非常勤講師)
「ギメ美術館およびベトナム第2国家公文書館所蔵、阮朝期字喃・クメール文字併記文書について」

発表(9)
吉本康子(京都大学東南アジア研究所連携研究員)
「カンボジアのチャム系ムスリムに関する予備的考察-チャム・バニの宗教実践を中心に」

20160611_1

20160612_1