更新日:2014/02/14
1) プロジェクト名
生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点
2) 関連部局
京都大学東南アジア研究所 (主幹部局)
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
京都大学生存圏研究所
京都大学地域研究統合情報センター
京都大学アフリカ地域研究資料センター
京都大学生存基盤科学研究ユニット
京都大学大学院農学研究科
京都大学人文科学研究所
京都大学大学院工学研究科
3) 実施期間
2007年度-2011年度
4) 概要
本プログラムは、過去数世紀にわたる地域の歴史をふまえると同時に、今日ますます加速化するグローバル化の進展と今後100年間の未来を視野に入れて、人類社会が共有できる新しい持続型生存基盤パラダイムを提示することを目指す。アジア・アフリカ地域を対象として、自然生態、政治経済、社会文化を包摂した総合的な地域研究と、持続可能な生存基盤の構築に不可欠な先端科学技術研究を融合させる文理融合的なアプローチを推進する。そして、従来の技術開発に先導された国単位での「成長」の持続を唯一の未来像とするのではなく、熱帯地域社会の多様性を踏まえ、それぞれの社会の潜在力を引き出す環境・エネルギー技術のあり方とそれを支える制度や地域社会の変革を考案する。「生存基盤持続型」発展の新しいパラダイムの創成を通じて、最終的には、多様な人類社会が共有可能な持続的発展の方向性を提示する。
具体的には以下の4つの研究イニシアティブを通じて持続型生存基盤パラダイムを創出し、世界最先端の研究現場において人材育成を推進する。基幹研究1「環境・技術・制度の長期ダイナミクス」は、人類が「生存基盤の確保」を主たる課題としてきた社会から、生活水準の向上や人口の増加、国力の増大を目指す「開発」型の社会に変化してきた過程を歴史的に解明する。同時に、先端科学技術研究の知見との融合を通じて、現代のアジア・アフリカ地域の環境、技術、制度にかかわる問題群を再検討する。基幹研究2「人と自然の共生研究」は、従来の地域に根ざした資源利用システム研究と、今日の世界が直面する環境危機(物質・エネルギーの循環)に取り組む新しい研究・知見を融合させて、社会文化的に実現可能な資源利用システムを提言する。基幹研究3「地域生存基盤の再生研究」では、具体的に一地域(スマトラ・パレンバン)をとりあげ、森林の再生、第一次産品輸出経済の発展、制度、雇用、地方政治などの諸側面とその絡み合いを総合的に考察し、持続型発展モデルを追究する。基幹研究4「地域の知的潜在力研究」は、生存基盤の持続的発展を可能とする諸条件を、人類の多様性を保証してきた文化、価値観のなかに探る。
プロジェクトの詳細