cseas nl75 年次報告会 GCR

共同利用・共同研究拠点
「グローバル共生に向けた
東南アジア地域研究の国際共同研究拠点」

石川 登(京都大学東南アジア地域研究研究所)

本研究所は、共同利用・共同研究拠点として「グローバル共生に向けた東南アジア地域研究の国際共同研究拠点」(略称GCR)を実施している。その目的は、国内外の東南アジア研究者コミュニティに研究所のリソースを提供し、活用してもらうことにより、共同利用・共同研究を推進することにある。具体的には次の6つの研究活動を支援している。

  1. インキュベーション・プログラム:近い将来に本格的なプロジェクト形成をめざす研究
  2. パイロット・スタディ・プログラム:海外調査を構想している次世代研究者が単独で行う研究
  3. 成果発信プログラム:国際発信力強化型研究
  4. フィールド滞在型プログラム:本研究所の海外連絡事務所(バンコク、ジャカルタ)を活用したフィールド滞在型研究
  5. 客員共同研究プログラム:本研究所の客員研究員(招へい研究員)制度を活用し、外国人研究者を日本に招聘して実施する共同研究
  6. 資料共有プログラム:本研究所の東南アジア研究に係わる図書資料、地図・画像資料、データベースの利用ならびに大型コレクションなどの購入・収集の提案を受けて、その史資料を活用した共同研究

令和4(2022)年度の年次研究成果発表会は、2023年2月14日に65名の参加を得てハイブリッド形式で実施された。インキュベーション・プログラム6件、パイロット・スタディ・プログラム3件、成果発信プログラム1件、フィールド滞在型プログラム2件、資料共有プログラム1件の計13件について代表者による成果報告が行われた。人文社会系から自然科学系まで、史資料の共有化をめぐる基礎研究から社会貢献を射程に入れた実践的な研究まで、研究所の特徴である学際的な雰囲気のもと幅広い研究活動の概要が紹介され、地域やディシプリンの枠を超えた研究交流の機会となった。