Michi Tomioka 冨岡三智

Michi Tomioka
冨岡三智

大阪市立大学　都市文化研究センター
研究員

他の画像を見る画像1　画像2

プロジェクトのテーマ

「現在の社会的、文化的コンテキストの中で、宮廷舞踊(スリンピ、ブドヨ)の価値を再考する」

プロジェクト概要

1970年代に一般公開されたジャワ・スラカルタの宮廷舞踊は、当時、西洋芸術の影響や舞台芸術化、芸術の大衆化の波を受けて短縮、改変され、そのような作品だけが芸術大学などで継承されるようになった。またその手法が一般化したために、宮廷においてさえも宮廷舞踊の姿というものが分かりにくくなっていた。そのため、このプロジェクトでは、1970年代当時に宮廷舞踊を学び、それを民間で完全な形で伝えてきたほとんど唯一の舞踊教師(2006年11月死去)をインフォーマントとして、その時代を経験した芸大教員（プロの芸術家）や学生（プロ予備軍）、一般の人々（アマチュア）と共に宮廷舞踊を完全な形で上演することに取り組み、また今後の継承に活用できるよう、録音、録画も行った。2000年代に入ると、むしろ古典の見直しや自分たちのカルチャールーツの確認が、インドネシアの芸術関係者にとって直面する時代の課題となった。1970年代の活動を歴史的に振り返り、あらためて宮廷古典舞踊に向き合うことで、今後のジャワ伝統芸術が進む方向を探りたいというのが、本活動を行った時の趣旨である。

研修国

インドネシア

自己紹介

API Fellow 期間中の活動

2006.11.26　SMKN8 Surakarta（国立芸術高校スラカルタ校）にて
"Srimpi Gondokusumo"公演
2007.06.28　TBJT（中部ジャワ芸術センター）にて"Bedhaya Pangkur"公演
2007.08.26　IKJ（ジャカルタ芸術大学）にて"Srimpi Gondokusumo"公演
2007.08.16　Metro TV（インドネシア全国放送）のトーク番組 Kick Andy に出演

その後のAPI活動

2010.05.30　API Fellowship10周年記念式典で、コラボレーション作品
"Crossoverlap"（田口雅英、岩澤孝子、伏木香織、冨岡三智、特別出演:Criseda Pelen）上演
2011.02.13-22　APIリージョナル・プロジェクト・インドネシアに参加
コラボレーション作品"Spirit of Kali Code"（約40分）を発表
2011.04.7-17　APIリージョナル・プロジェクト・マレーシアに参加
2014.09.17-23 API Collaborative Grant 『Puppet Theatre "Potehi" in Southeast Asia: Moving People, Adaptation, Conflict and Creativity』（代表：伏木香織）。東京、横浜、奈良県五條市にてシンポジウム、公演、ワークショップ実施。奈良公演については別に「新たな文化活動チャレンジ事業補助金」（奈良県）獲得。

その他の活動

日本とインドネシアの芸術交流および、API活動同様にジャワ宮廷舞踊スリンピの完全版の上演活動（★）を行っています。

2007年2月、「能の表現と能を取り巻く文化」企画主催。インドネシアで能の公演、講演、ワークショップ、大阪にて帰国報告会。　助成：国際交流基金、他
2008年9月、「島根・インドネシア　現代に生きる伝統芸能の交流」企画出演。石見神楽とジャワ舞踊の共同制作。助成：しまね文化ファンド、インドネシア観光文化省、他
2009年6月、劇団hmp Theater Company（大阪）のインドネシア公演コーディネート
2009年から毎年、「ジャワ舞踊・ガムラン奉納公演　観月の夕べ」（岸和田市・岸城神社）主催
2010年7月、インドネシアの劇団テアトル・ガラシ大阪公演主催。助成：大阪国際交流センター
★2011年、Gelar社（インドネシア）製作のスリンピ3曲完全版舞踊映像制作指導、出演。うち「Srimpi Sukarsih」が2014年10月30日youtubeにて公開。
https://www.youtube.com/watch?v=jks1ZAZkysY
★2012年9月、第20回庭火祭「かがり火とスリンピの夕べ―ジャワ宮殿に伝わる四方舞―」（松江市・熊野大社）にて、インドネシア国立芸術大学スラカルタ校一行と共にジャワ宮廷舞踊「スリンピ・アングリルムンドゥン」完全版公演を企画、出演。
2013年9月、「インドネシア×日本　伝統×未来のメッセージ　シンポジウム＆公演」、『奈良・町家の芸術祭HANARART』開会イベント（奈良県五條市）

Michi Tomioka 冨岡 三智