ベンガル湾縁辺における 自然災害との共生を目指した 在地のネットワーク型国際共同研究
研究代表者:安藤 和雄
期間: 2009−13年度
概要:
本研究では、「Nargisの悲劇」の教訓を活かし、以下の課題を掲げ、ワークショップやその参加者によるPLA(参加型実践と学習調査)を実施し、日本の大学が第三者として介在しながら、隣接国家の行政では困難な「 メソ・グローバル」な災害地域のネットワーク化を2009~11年度に試みてきました。
1) 自然災害との共生を目指すための在地の人々や関係者の実践経験
2) そこから生まれた知恵や新たな知見
3) 災害時の人間の健康や生業活動への影響
4) 発生の自然科学的メカニズム
これらに加え、3年間の本プロジェクトの研究成果を検討した結果、自然災害との共生を目指すためには、農村コミュニティの持続的存在が必要となることが再確認されました。本プロジェクトの成果をより高めていくために、2012~13年度は、下記の農村社会の持続性の問題も課題として追加することとなった。
5) 農村における過疎、離村、離農とコミュニティの持続性
この観点から、2012年度以降はさらに京滋フィールドステーション事業等の日本の在地(農村)での地域再生を目的とした実践型地域研究との連携をはかっています。
大学、NGO、NPO、地域住民組織、地方行政などのメンバーをバングラデシュ、ミャンマー、日本などで開催されている国際ワークショップに招へいし、相互学習的に共有することにより、在地のネットワークの構築につとめ、日本と当該国との国際学術共同研究の役割を最終年度にはモデル的に提示していきたいと思っています。