基盤研究(C)

高齢者終末期ケアに関する 事前指示の縦断的検討 ──総合機能評価の視点から

研究代表者: 和田 泰三
期間:2012−14年度

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2025年には団塊の世代すべてが後期高齢者となります。総死亡数は年間約159万人と総出生数の2倍に達し、その90%が高齢者の死亡となることが予 測されています。人口高齢化にともなったアルツハイマー型認知症患者などの増加は、家族にとって大きな介護負担となっていますが、症状が進行したときは本人の 意志が確認できないまま、栄養方法や医療ケアの方針が決定されているのが現状です。本邦において変性性認知症末期の経管栄養の是非など倫理的問題に対する 国民的コンセンサスはまだありません。事前指示書(終末期医療にむけての要望書)を作成するなど、終末期を見据えて主体的に方針をきめようという意志をもつ高齢者は健康度が高い可能性があります。また、自身の価値観を反映した事前指示書を作成することや、作成する際に家族間でコミュニケーションを図ること によって、本人の終末期QOL向上のみならず、介護者の心理的負担が軽減できる可能性があります。

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