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第170回「東南アジアの自然と農業研究会」2015年4月17日(金)開催
2015/04/17 @ 4:00 PM - 6:00 PM
●日時・場所
2015年4月17日(金)16:00~18:00
京都大学総合研究 2 号館 4 階 大会議室(AA447 ) http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm
●話題提供者
川江 心一 氏(WWF ジャパン)
●発表題目
インドネシア ブキ・バリサン・セラタン国立公園における 生物多様性保全プロジェクト
●発表要旨
インドネシア スマトラ島南部のブキ・バリサン・セラタン国立公園には36万haの熱帯林が広がり、スマトラゾウ、スマトラトラ、スマトラサイといった絶滅危惧動物が生息しています。しかし、同国立公園では、違法なコーヒー農園の開拓が進行すると共に、野生動物が農園を荒らす害獣として住民により駆除されるという問題が起きています。
こうしたことから、WWFでは、国立公園の生物多様性保全を目的として、絶滅危惧動物の生息調査を行なうと共に、地域住民との合意に基づく違法農園からの退去とその跡地での植林、さらに野生動物と地域住民との衝突防止のためのパトロール、代替産業による住民の生計向上支援といった活動を包括的に実施しています。その結果、野生動物と住民双方の被害ゼロを達成すると同時に、国立公園当局も絶滅危惧動物の保護強化に向けた体制作りを始めました。しかし、当局による公園管理はまだ十分には履行されておらず、一部の保全活動については当局への責任分担が進まないという問題も残されています。
発表では、現地の活動を写真や動画を交えながらご紹介すると共に、こうした活動に対して研究者の視点からご質問やコメントを頂ければと思います。
連絡先;大出
oide[at]asafas.kyoto-u.ac.jp
研究会WEBサイト:http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/seana/index.html