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人類学映画の射程:第2回上映会

2016/05/26 @ 10:00 AM - 5:00 PM

■「人類学映画の射程~古典から新潮流まで~」
第2回上映会のお知らせです。

映像人類学に関連する映画を鑑賞する会を開催致します。
当会では、古典的な民族誌映画から新潮流を代表する作品まで幅広く鑑賞し議論をする経験を通して、人類学において映画が
何をしてきたのか、そして今後何ができるのかについて考える会です。

人類学や映像に興味がある方ならどなたでも歓迎です。

今回は民族誌映画の先駆的な存在、ジョン・マーシャルの作品を上映いたします。上映作品は「狩猟者たち」(1958, 73minより抜粋)
「A group of Woman」(1961, 5min)「Standing Tall」(2002, 54min)です。
50年にわたるブッシュマンとの関係の中で、マーシャルがどのように被写体と自分の関係や、制作方法論を変化させてきたかを作品から辿り
議論いたします。

日時:5月26日(木)[上映]10:00-
会場:国立民族学博物館4階 映像実験室
※参加者多数の場合、別室で開催いたします。

〒565-8511 大阪市吹田市千里万博公園10-1
http://www.minpaku.ac.jp/museum/information/access

参加される方はアクセス方法などお伝えいたしますので、
5月24日までに村津蘭(muratsu[at]jambo.africa.kyoto-u.ac.jp)
までご連絡ください。

上映作品
「狩猟者たち」(1958, 73minより20min程度上映)
「A group of Woman」(1961, 5min)
「Standing Tall」(2002, 54min)

作品概要
アメリカの裕福な実業家マーシャル一家は1950年代に家族でカラハリ砂漠に移り住み、「ブッシュマン」と呼ばれる狩猟採集民の人々の映像をとりはじめる。
「狩猟者たち」においてマーシャルは、男性たちによる狩猟活動に同行し、獲物を探し求める知恵と方法、動物を射止める技術などをダイナミックに描き出す。キリンと狩猟者のスリリングな攻防は見るものを魅了する。
しかし、その後「狩猟者たち」における‟ドラマ風”な描写をマーシャル自身が否定するようになる。
クンの人々の生きるうえで得る栄養分の多くは、採集によって得られた植物から摂取している。狩猟は、彼らの生業の一部に過ぎないにも関わらず、これを中心に捉えて描いたのはマーシャル自身であることを自覚するようになったためである。

その後、!Kung San Seriesとして作られた短編映像作品はナレーションはなくただ映像で追い、翻訳された会話を追う作品がほとんどである。

「A group of Woman」はその中の一つ。
女たちはごろんと寝そべりながら話をしているだけである。その間を乳児がうろつく。
「狩猟者たち」からマーシャルの映像編集がどのように変わったかを確認したい。

そして、ブッシュマンに50年間関わり続けた集大成である「カラハリファミリー」から
「Standing Tall」。
ナミビアが独立する前後の時代に、農場で働くようになったブッシュマンが、白人の牧場経営地と黒人のホームランドに行方知らずとなっていた家族を探しに行く軌跡を描く。

 

コメンテーター: 池谷和信(国立民族学博物館教授)サン(ブッシュマン)研究
プログラム考案: 村津蘭(京都大学ASAFAS)

※紹介文は「映像人類学―人類学の新たな実践へ」せりか書房を参考にしています。

詳細

日付:
2016/05/26
時間:
10:00 AM - 5:00 PM
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