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人類学映画の射程:第3回上映会

2016/06/13 @ 4:00 PM - 5:00 PM

日時:2016年6月13日(月)16時‐[上映]
※諸事情により、当初予定していた6月7日(火)より変更しております。
通知が遅くなりまして申し訳ありませんが、ご都合がつきましたら是非ご参加ください。

場所:国立民族学博物館4階 映像実験室
※参加者多数の場合、別室で開催いたします。

〒565-8511 大阪市吹田市千里万博公園10-1
http://www.minpaku.ac.jp/museum/information/access

参加される方はアクセス方法などお伝えいたしますので、
6月11日までに村津蘭(muratsu[at]jambo.africa.kyoto-u.ac.jp)
までご連絡ください。

上映作品
「斧の戦い」(1975, 31min)
「Magical Death」(1973, 28min)
「A man and his wife weave a Hummock」(1975, 12min)
「Bride Service」(1975, 10min)

監督
ティモシー=アッシュ

作品について
「斧の戦い」

「ヤノマモについての描写を読んで、撮影に行くのは自殺行為だと思った。民族誌映画を作る方法の初めての実験のために死ぬことはないように思えた(アッシュ、1978年)」そう思ったにも関わらず、アッシュは撮影に行く。そして「斧の戦い」では舞台となった村にアッシュたちが到着してわずか2日後に、戦闘行為が始まる。何か起こっているのかわからないまま、彼らはともかくカメラを回す。アウトフォーカスな暴力と混乱。一体何が起こっているのかを村人に尋ねるが、説明されたのは全く誤った情報である・・。
本作品の面白さは、この第一部に続き、この闘争を親族関係から明らかにする二部目があり、最後にこれを踏まえて同じフッテージを再利用しながら編集しなおした結論部がある点である。
 人類学者が村入りし、間違った説明に混乱しながらも、その意味を明らかにしていくというフィールドワークの一連の過程が示されている点で、極めて人類学映画的であるといえる。

「Magical Death」
「A man and his wife weave a Hummock」
「Bride Service」

 他の作品は、主に文化人類学の講義等、教育現場での活用を念頭において作られた作品群である。しかし、映されたヤノマモの人々の立ち振る舞いや憑依の様子などの細部の豊かさに拘り、映像としての美学を追求することをアッシュは放棄していない。民族誌として習俗や構造や儀式を視覚的にみせるという教育的な意図と映像としての美学とがどのように両立されているか。或いはその意図を超えて何が立ちあがっているかについて考えることで、「人類学的映画」のアイデンティティについて議論したい。

【参考】
村尾、箭内、久保(編)2014年「映像人類学―人類学の新たな実践へ」せりか書房 第V部
Patricia A. Klein. 1977. The Ax Fight.1975 Review Author: Patricia A.Klein. American Anthropologist, New Series, Vol.79, No.3(Sep., 1977),747
インターネットサイト:DER Filmmaker Timothy Ash, http://www.der.org/films/filmmakers/timothy-asch.html

詳細

日付:
2016/06/13
時間:
4:00 PM - 5:00 PM
イベントカテゴリー:

主催者

Ran Muratsu