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東南アジア学会関西例会1月18日(土)「ミャンマー特集」

2014/01/18 @ 2:00 PM - 6:15 PM

1月18日(土)に行われます東南アジア学会関西例会のご案内です。
12月に引き続き今回も2人の若手研究者によるミャンマー特集となっており、お二人とも都市部の宗教に着目した研究をされています。
オープンな研究会ですので自由にご参加ください。
事前登録等の手続きは必要ありません。

●日時・場所
2013年1月18日(土)14:00~18:15(13:30開場)
京都大学総合研究2号館4階会議室(AA447)
(百万遍のキャンパスです、会場地図参照、北と東のカギは開いています)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access

 

●内 容
①14時~16時
山本 文子 「偶像の変容に見る宗教的実践の可変性――ビルマ都市部における精霊像の制作現場から」(仮)
②16時15分~18時15分
藏本 龍介 「都市を生きる出家者たち:ミャンマー最大都市ヤンゴンを事例として」

 
●発表者①
【氏名】山本 文子
【タイトル】偶像の変容に見る宗教的実践の可変性――ビルマ都市部における精霊像の制作現場から(仮)
【所属】大阪大学大学院人間科学研究科、博士後期課程
【要旨】
ビルマにはナッと呼ばれる目に見えない精霊が存在し、人間に対し善悪双方向に働く強力な力を持つとされている。一部の仏教徒はこうしたナッの力を信じ、それを得るため/避けるためにナッに働きかける。日々のお供えや儀礼をとおして信者はナッに働きかけるが、そうした実践は多様なモノの介在によって成立している。本報告ではこうしたモノの中でとくにナッの偶像に注目し、宗教的なモノの変容とそれをめぐって行われる宗教的な実践とのあいだの関係について考察する。
 現在都市部ヤンゴンにおいて、パゴダ(仏塔)の参道に並ぶ商店で偶像の購入は可能で、木像の多くはパゴダ内に併設されている工房で彫刻家によって制作されている。近年はプラスチック製の廉価な偶像も生産され、これらもパゴダ内の商店で販売されている。また、信者が信仰のために購入するだけでなく、外国人観光客が珍しさから購入することも少なくなくなってきている。このように技術の発展や観光などの影響により、偶像の素材や購入目的は多様化している。これに伴い、伝統的な木像彫刻やその職人のあり方も変容している。
 どのような偶像が生産されるかはこうした経済活動の影響を多分に受けていると考えられる。本報告では宗教的な営為が近代化や市場経済と切り離すことができず、不可避的にそれに巻き込まれていることを指摘し、そのうえで偶像の聖性について考察していきたい。

 

●発表者②
【氏名】藏本 龍介
【タイトル】都市を生きる出家者たち:ミャンマー最大都市ヤンゴンを事例として
【所属】国立民族学博物館・外来研究員
【要旨】
近代化と総称される社会変動は、上座仏教の出家者を取り巻く環境を大きく変容させている。国家による仏教支援は減退しており、また、地域コミュニティを基礎とした出家者/在家者関係も揺らいでいる。それゆえにスリランカやタイを事例とした研究では、現代都市社会における出家者の周縁化や、出家生活の変化(特に社会福祉や現世利益といった世俗的サービスの拡大)が指摘されている。それに対しミャンマーでは、変動著しい都市部においても、出家者はその繁栄を謳歌しているようにみえる。そこで本報告では、2007年から2008年にかけて最大都市ヤンゴンで行った現地調査をもとに、①僧院数・規模・分布、②都市僧院の経済基盤、③出家者による在家者向けサービスを分析することによって、都市を生きる出家者の実態を明らかにする。それによって出家者を重要な結節点としてきた上座仏教徒社会の行方を占いたい。
 

例会終了後には懇親会も予定しております。こちらもぜひご参加ください。

関西例会では今後の例会の報告者を募集しています。
報告を希望される方は、関西例会連絡係りの田崎(tazaki at asafas.kyoto-u.ac.jp)までお願い致します。
また以下関西例会のホームページへのリンクです。
こちらもご活用ください。
https://sites.google.com/site/kansaireikaitounanajia/li-huinoo-zhirase

 

●東南アジア学会関西例会委員
片岡 樹、岡本 正明、池田 一人、小島 敬裕、田崎 郁子

詳細

日付:
2014/01/18
時間:
2:00 PM - 6:15 PM
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