基盤研究(A)

世界的に重要な腸管病原性細菌を食品から容易に定量検出できる高感度法の開発

研究代表者 : 西渕 光昭

研究分担者 :

期間 : 2012-2015年度

研究概要 :

 食品の輸出入量は、年々増大し、全地球規模に広がっています。その必要量を確保し、安全性を保証することは極めて重要なグローバルな課題です。WHO/FAOは、貿易摩擦を避けるため、重要な食中毒原因菌と主たる食品の組み合わせについて、リスクアセスメントの結果に基づいて、食中毒原因菌の適切な世界統一基準値を決めようとしています。そのためには、食品中の食中毒原因菌を測定する高感度な定量検出法が必要ですが、これは、発展途上国を含む世界各国で実施可能な簡便な方法でなければなりません。研究代表者らは、これまで3種の重要な食中毒原因菌(腸炎ビブリオ、腸管出血性大腸菌O157、およびコレラ菌)について、国際的な疫学研究を実施してきました。これらに汚染した食品は、貿易上問題になる可能性が大きいと考えられますので、本研究ではユニークな技術を用いて、上記のような検査法を開発して、世界各地での認証評価にチャレンジします。
 

上海の魚市場で販売されていた各種二枚貝。

上海の魚市場で販売されていた各種二枚貝。腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)と二枚貝(食または半生で喫食)はリスクの高い組み合わせです。このような二枚貝は、東南アジアや東アジア地域内で貿易の対象となり、伝統的に半生で消費されるケースも多々あります。生牡蠣は北米・ヨーロッパ・オーストラリアを含めて世界的な規模で貿易の対象となって、生食が一般的です。

シンガポールのレストランで見かけた活きエビ。コレラが多発している地域で生産される養殖エビの生食とコレラ菌(毒素産生型)はリスクの高い組み合わせです。

シンガポールのレストランで見かけた活きエビ。コレラが多発している地域で生産される養殖エビの生食とコレラ菌(毒素産生型)はリスクの高い組み合わせです。


 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 

西渕研究室の大学院生Oscar Roberto (ペルー出身、文科省奨学金留学生、写真右上)が、シンガポールで開催されたFAO主催の validationのためのワークショップにおいて、西渕研究室グループが開発した腸炎ビブリオの新しい検査法をアジア諸国からの参加者に紹介し、好評を得ました(2012年 11月 19-24日)。

西渕研究室の大学院生Oscar Roberto (ペルー出身、文科省奨学金留学生、写真右上)が、シンガポールで開催されたFAO主催の validationのためのワークショップにおいて、西渕研究室グループが開発した腸炎ビブリオの新しい検査法をアジア諸国からの参加者に紹介し、好評を得ました(2012年 11月 19-24日)。

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