基盤研究(B)

長期データとフィールド調査によるインドネシア地域持続型生存基盤の研究

研究代表者 : 水野 広祐

研究分担者 :

期間 : 2011-2014年度

研究概要 :

 インドネシア中ジャワ州チョマル郡の特定地域における1903年から1905年に収集された膨大な農家世帯に関するデータと、1990年に実施した農家経済調査結果を基点に、同じ地域・世帯に対する農家世帯系譜調査を実施し、あわせて同地域に関する19世紀以降今日までの人口、農業生産、森林減少、土地利用変化、水利用関係、疫病対策、自然災害の履歴と対策を研究することにより、1990年から今日までの20年余りの農村社会の変化を、特に1997年以降の民主化、地方分権化、貿易自由化、市場化からの諸影響を検討し、同時に、19世紀の人口変化や、土地利用変化あるいは森林の変化を追い、19世紀から今日までのジャワ農村の変容を、農家経済、農村社会、生態環境の諸側面から描き、長期ジャワ農村の生存基盤の変化と地域形成の動態を明らかにします。2012年度には、チョマル地域の6カ村において1000世帯に対する農家経済調査を実施した。今回の調査により、ジャワ地域において2000年以降、森林化現象が現れていることが明らかになった。また、糖業における過去200年におよぶ栽培の強制が終了し、住民による様々な新たな経済活動が生まれている。
 

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