東南アジア産アナツバメ類の持続可能性に関する景観生態学的研究
研究代表者 : 藤田 素子
研究分担者 :
期間 : 2010-2013年度
研究概要 :
東南アジア地域では、ふるくから洞窟に営巣するアナツバメの巣を採集して、中国や香港に売ってきました。ツバメの巣は極めて価値の高い森林産物であるために、無秩序な採集活動によって個体数が減少しました。ところが近年、アナツバメを養殖させるハウスが各地で激増し、Edible-nest Swiftletの個体数は回復したとされます。これまで確認されていなかったマレーシア・サラワク州の都市域や沿岸域湿地帯に、今は多くの養殖ハウスが立ち並び、アナツバメが飛び交っています。彼らがこのように新しい環境に適応できた要因は何であるのか。本研究では、この疑問を解明することで、アナツバメの生態を明らかにし、持続可能なツバメの巣産業に貢献することを目的としています。特に、餌資源となる飛翔性昆虫に着目して、その種構成や化学的特徴が土地利用によって異なることを利用して、どの土地利用がツバメの餌場となっているのか、どのような飛翔性昆虫を採餌しているのかを調べています。