生存基盤科学研究ユニット

概要

 生存基盤科学研究ユニットは、人類の生存基盤に深くかつ広範にかかわる「社会のための科学(Science for Society)」シーズ、科学技術立国日本の将来を担う新しい技術、産業の創出、優秀な若手研究者の育成につながる「先端科学(Frontier Science)」のシーズをインキュベートすることを目的として、2006年4月、京都大学宇治地区4研究所(化学研究所、エネルギー理工学研究所、生存圏研究所、防災研究所)と東南アジア研究所共通の組織として設立されました。

 既存の学問体系に縛られることなく、研究所という組織のあり方に基づき、新しいテーマにフレキシブルに対応して 推進しています。

(1)異分野同士の接点の戦略的創出

(2)創造的融合研究の具現化・推進

(3)多様な分野における先進的研究の総合化

 

プロジェクト

 東南アジア研究所が主導して、他の4研究所と共同しながら以下の2つの研究プロジェクトを実施しています。

 

萌芽研究

  「バングラデシュと京滋地方の生存基盤(自然・健康・社会)と減災・開発への 在地の知恵の体系に関する相互啓発実践型地域研究 」(期間:2008-09年度)

 【内容】:バングラデシュの京滋の洪水被害克服の教訓や伝統の盛業の「技」に学び、バングラデシュと京滋の地域住民の相互啓発により「在地の知恵」を比較・融合させ、「在地の知恵」が発動する「実践知」を「生存基盤科学」の「知」として再構築します。

【プロジェクト員】:安藤和雄(代表、東南アジア研究所)、松林公蔵(東南アジア研究所)、清水展(東南アジア研究所)、矢嶋吉司(東南アジア研究所)、林泰一 (防災研究所)、小林健一郎(生存基盤科学研究ユニット)、大西信弘(京都学園大学)、高谷好一(聖泉大学)、山根悠介(次世代開拓研究ユニット)

    また2008年度からは4年間の新しい事業として、「生存基盤科学におけるサイト型機動研究」がスタートしました。生存基盤科学研究ユニットの分野横断型の研究に、京都大学が伝統とする地域研究の機動性を加え、人類の生存にかかる学際的な研究を単に机上の空論ではなく、実際のサイトに出ての問題解決の実践と応用を、俯瞰的視野を持つ競争力あるリーダー的研究者の育成を含めて実施しようとするものです。研究基盤をキャンパス外に展開し、生存基盤科学の根幹である「物質循環」「生態メタゲノム」「危機対応」を課題として、研究機関や他大学、自治体等とも協力しながら、青森と滋賀のサイトで機動的な活動を行います。

    東南アジア研究所からは、下記のサイト型機動研究を推進しています。

 

実践型地域研究プロジェクト

(2012年度以降、東南アジア研究所のフィールドステーションプログラムとして継続しています)

      「在地と都市がつくる循環型社会再生のための実践型地域研究(滋賀サイト)」(期間:2008-2011年度)

【内容】:実践型地域研究の手法により、滋賀周辺の代表的な在地世界である農、山、漁村と地方都市の紐帯がつくりあげている地域体系を、守山フィールドステーション、朽木フィールドステーション、亀岡フィールドステーションの京滋フィールドステーション事業の展開により、地域の人々との協働によって明確にし、望ましい将来像を構築します。

 【代表】:水野広佑

 【コーディネーター】:安藤和雄

 

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