東南アジアの天然資源をめぐる政治に関心があります。これまでの研究においては、インドネシアとマレーシアの森林開発（商業伐採のほか、造林、油やし農園開発、森林地域での石炭採掘等を含む）をめぐる地方の政治経済構造と中央・地方関係について調査・研究を行ってきました。今後はグローバルな視点も取り入れ、森林開発に携わる外国企業や多国籍企業、森林保護に取り組む国際NGO、森林資源の消費国政府（欧米、中国、日本等）等によるグローバルな資源獲得競争や環境保護の活動が、森林資源地域の社会・経済・政治構造にどのような影響を与えているかを探りたいと思っております。調査地には、これまでもフィールドとしてきた天然資源が豊富なインドネシアのカリマンタン、マレーシアのサバ、サラワクに焦点を当てます。

主な業績：
【著書】
・ 森下明子. 2010. 「2009年国会議員にみるインドネシアの政党政治家と政党の変化」本名純、川村晃一編 『2009年インドネシア総選挙と新政権の行方』千葉：アジア経済研究所、94-110頁.
・ Morishita, Akiko. 2006. Berebut Kuasa di Kalimantan: Pergulatan Ekonomi Politik Bos Lokal di Era Desentralisasi (1998-2004) [Power Struggle in Kalimantan: Local Bosses’Struggle for Political and Economic Interests in the era of Decentralization (1998-2004)]. In Kelompok Kekerasan dan Bos Lokal di Era Reformasi [Violent Groups and Local Bosses in the Reform Era], edited by Okamoto Masaaki and Abdur Rozaki, pp. 127-149. Yogyakarta: IRE Press.

【論文】
・ Morishita, Akiko. 2011. Prosperous in the Provinces. Inside Indonesia 104. http://www.insideindonesia.org/edition-104-jul-sep-2011/prosperous-in-the-provinces-10041426/・ Morishita, Akiko. 2008. Contesting Power in Indonesia’s Resource-Rich Regions in the Era of Decentralization: New Strategy for the Central Control over the Regions. Indonesia86: 81-107.
・ 森下明子. 2007. 「ポスト・スハルト時代のインドネシア国会議員：2004年総選挙後の変化と連続性」『東南アジア研究』 45(1): 57-97頁.
・ 森下明子. 2003. スハルト体制崩壊後のインドネシア政治エリート：1999年総選挙による国会議員とはどのような人たちか」『東南アジア研究』41(3): 361-385頁.

【その他】
・ 森下明子. 2009. 「カリマンタンの社会、経済、政治：なぜ民族紛争が起きたのか」『インドネシア・ニュースレター』 69: 2-14頁.
・ Morishita, Akiko. 2009. Politics and Timber in Malaysia. The Work of the 2006/2007 API Fellows (July 2009): 1-6.
・ 森下明子. 2008. 「2008年総選挙見聞（サラワク、サバ）」 JAMS News 40: 57-61頁.
・ 森下明子. 2007. 「なぜサラワクとサバではBNが「圧勝」したのか」 JAMS Discussion Paper 1: 135-140頁.
・ Morishita, Akiko. 2005. Today’s Local Politics in Indonesia 1998-2004: Who controls the political and economic interests in Kalimantan・, paper presented at the 4thInternational Symposium of the Jurnal Antropologi Indonesia, University of Indonesia, July 14, 2005.