共同研究4「東南アジアの政治経済的ローカル・パワーの変容」は、二つのことを明らかにしたい。一つ目は、経済自由主義がいまだに幅をきかせる中、中国とインドが経済的、そして政治的に台頭することで、東南アジアの地方レベルの政治経済権力構造がどのように変容し、また、政治経済権力を掌握・維持するネットワークがどのように変容しているのかという点である。中国やインドという新たな巨大マーケットへの参入機会の拡大が確実に東南アジアの地方でも新たな政治経済アクターを生み、政治経済権力のパワーゲームが変容を生んでいる。とりわけ、中国との国境地帯やパーム油など中国・インド向け市場商品生産地帯でそのことがいえる。こうした地域での実証的研究を進める。二つ目は、地球温暖化対策、脱化石燃料対策を典型とする環境保護政策が地方の政治経済にどのような影響を与えているかということである。東南アジアが熱帯、亜熱帯地域に位置することから、CO2排出権取引などにより森林の重要性が顕著になり始めている。また、バイオ燃料の製造のためにアブラヤシ、サトウキビなどの商品作物栽培が拡大している。その結果、グローバル資本の関心が都市部ではなく農村部に直接向っている。タイ、フィリピン、インドネシアのように地方分権化が進んでいるような地域では、そうしたグローバル資本は直接、中央政府を介さずに地方の政治経済アクターと交渉する可能性があり、また、国家能力の乏しいミャンマーでもグローバル資本と地方の政治経済アクターは安易に結託するであろう。その結果、地方での政治経済権力構造は大きく変わっている可能性がある。本共同研究では、こうしたダイナミックな政治経済変動を実証的に分析し、首都を離れた政治の重要性を明らかにしたい。 ◆Drs. YB Widodo 所 属: Researcher, Indonesian Institute of Sciences Research Center for Population 期 間: 2010年7月4日〜7月16日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Abdur Rozaki 所 属: Lecturer, Fakultas Dakwah Jurusan Pengembangan Masyarakat (PMI), Universitas Islam Negeri (UIN) Sunan Kalijaga Yogyakarta 期 間: 2010年7月4日〜7月17日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Viengrat Nethipo 所 属: Chulalongkorn University 期 間: 2010年12月9日〜12月22日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Somchai Phatharathananunth 所 属: Mahasarakham University 期 間: 2010年12月9日〜12月22日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Prajak Kongkirati 所 属: Thammasat University 期 間: 2010年12月9日〜12月22日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Ukrist Pathmanand 所 属: Chulalongkorn University 期 間: 2010年12月9日〜12月23日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Ikrar Nusa Bhakti 所 属: Indonesian Institute of Science 期 間: 2010年12月9日〜12月21日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Wahyu Prasetyawan 所 属: Indonesian Survey Institute 期 間: 2010年12月9日〜12月22日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Syarif Ibrahim Alqadrie 所 属: University of Tanjungpura 期 間: 2010年12月9日〜12月24日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Abdul Hamid 所 属: University of Sultan Ageng Tirtayasa 期 間: 2010年12月9日〜12月22日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Ngadi 所 属: Indonesian Institute of Science 期 間: 2010年12月9日〜12月21日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Tri Ratnawati 所 属: Indonesian Institute of Sciences 期 間: 2010年12月9日〜12月22日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Alan Hao Yang 所 属: National Chengchi University 期 間: 2010年12月13日〜12月20日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Pei-Hsiu Chen 所 属: National Chi Nan Universityd 期 間: 2010年12月13日〜12月20日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Tsai-Wei Sun 所 属: Center for Social Science Studies, National Science Council 期 間: 2010年12月13日〜12月20日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Atsushi Ota 所 属: Academia Sinica 期 間: 2010年12月12日〜12月24日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Chae Suhong 所 属: Chonbuk National University 期 間: 2010年12月13日〜12月20日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Choi Nankyung 所 属: City University of Hong Kong 期 間: 2010年12月16日〜12月22日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ◆Abdur Rozaki 所 属: Lecturer, Fakultas Dakwah Jurusan Pengembangan Masyarakat (PMI), Universitas Islam Negeri (UIN) Sunan Kalijaga Yogyakarta 期 間: 2010年7月4日〜7月17日 受 入: 岡本 正明 (京都大学東南アジア研究所 准教授) ■ 11th Research Meeting for Oil Palm Part 2 Malaysian Session 15:45-18:15 |
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