大学院医学研究科 社会健康医学専攻

医学研究科社会健康医学系専攻

社会健康医学系専攻は、京都大学大学院医学研究科の新しい専攻として、2000年4月にスタートしました。当初は修士課程のみでしたが、後に博士課程も追加れるとともに、修士課程は2004年4月からは専門職大学院に改組されました。

京都大学東南アジア研究所の教員のうち2名が協力講座として参加し、西渕光昭教授が環境生態学分野を、松林公蔵教授が人間生態学(フィールド医学)分野を担当し、医学研究科の研究と教育に貢献しております。

2013年4月現在、両分野で合計10名が修士課程を、8名が博士課程を終了しました。

京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻:HP

 


環境生態学(西渕 光昭教授)
西渕教授の指導する大学院生(京都大学社会医学系専攻環境生態学分野)の中本勲氏(写真中央の男性)が、マレーシア・プトラ大学の食品安全研究所所長のSon Radu教授のラボを訪訪問し、現地ラボの大学院生(写真中の中本氏以外)の協力を得て、社会健康医学系の課題研究の一環として、魚介類中のコレラ菌の新しく開発した検出法の評価試験を実施した。2012 年3月。

西渕教授の指導する大学院生(京都大学社会医学系専攻環境生態学分野)の中本勲氏(写真中央の男性)が、マレーシア・プトラ大学の食品安全研究所所長のSon Radu教授のラボを訪訪問し、現地ラボの大学院生(写真中の中本氏以外)の協力を得て、社会健康医学系の課題研究の一環として、魚介類中のコレラ菌の新しく開発した検出法の評価試験を実施しました。2012 年3月。

京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻HP:環境生態学

環境中に存在するとても小さな微生物でも、そこを入り口にして関連する糸をたぐり寄せて解析していけば、地域が見え、世界が見えてきます。私たちは東南アジアで熱帯環境を中心とする微生物感染症を研究しています。人に病気を起こす病原微生物が、人々の生業(健康、生産活動、その他)に及ぼす影響はとても複雑です。特定の地域の感染症の発生や伝播には、病原微生物と自然環境および人間環境との相互関係が非常に重要な役割を果たし、時には影響は世界の他地域にまで広がります。例えば、東南アジア地域の沿岸海水中の病原細菌が、この地域の人々の活動を介して感染症の世界的大流行をおこすことさえあります(In N. Ishikawa (ed.) Flows and Movements in Southeast Asia: New Approaches to Transnationalism, pp. 255-264, 2012.)。

 


フィールド医学(松林 公蔵教授)
2005年5月Shangrila Blood pressure by Yoriko Kasahara

Shangrila Blood pressure team (2005年5月)(C)Yoriko Kasahara

京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻HP:人間生態学(フィールド医学)

「臨床医学とはその名のとおり、ベッドサイドで、病める患者の疾病を診断し、その治療を行うことを本来の使命としてきた。これら病院を中心とする先端医療は、これまで急性期疾患患者の救命や治療に多大な貢献をなしてきた。しかし、その患者がどういうふうに暮らしており、どんな仲間や家族がいてんなものを食べ、日常生活の上でどんな医学的課題を抱えているのか。このような実態は病院医学からではわかりにくい。「フィールド医学」は、疾病、老化のありさまを、自然環境、文化背景との関連でもう一度、捉えなおそうとする研究領域である。

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