京都大学東南アジア研究所ナビゲーションをスキップしてコンテンツへ 日本語 | English
サイトマップ | ローカルページ
Center forSoutheast Asian Studies Kyoto University

アーカイブ

過去のセミナー案内:18年度

2007年3月

「東南アジア史研究の資料と方法」研究会
  1. 日 時:2007年3月31日(土) 13:30〜17:30
  2. 場 所:東南アジア研究所 東南亭(北棟2階)
  3. プログラム:
    報告1
    「ジャワのイスラム化過程−ペゴン写本と出版物を史料として−」(仮題)、菅原由美(天理大学)
    報告2
    「植民地的知の現地化: イブラヒム・ハジ・ヤーコブの汎マレー主義」、左右田直規(東京外国語大学)
    報告3
    「ベトナム女性史の成立−ベトナム戦争・ナショナルヒストリー・ジェンダー」、片山須美子(大阪外国語大学/立命館大学)
  4. ディスカッサント:土佐桂子(東京外国語大学)、小泉順子(CSEAS)
  5. 問い合せ先:小泉順子(CSEAS)
第11回近畿熱帯医学研究会
  1. 日 時:2007年3月31日(土) 14:00〜16:55
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟2階第1教室(207号)
  3. プログラム:
    14:00
    開会の言葉
    14:05
    「旅の進化とトラベルメディスンの発展」
        海外勤務健康管理センター所長代行 濱田篤郎先生
    15:20
    休憩
    15:40
    「シャーガス病を媒介するカメムシ―サシガメ」
        長崎大学熱帯医学研究所 熱帯感染症研究センター 堀尾政博先生
    16:55
    閉会の言葉
  4. 濱田先生は「旅と病の三千年史」(文春新書)などでおなじみの旅行医学の第一人者で、今回の御講演も旅行医学の歴史にかかわるものです。
    堀尾先生はイヌフィラリアなどの媒介昆虫の専門家であり、今回は南米で心疾患の原因となっているシャーガス病の媒介昆虫サシガメについて御講演頂きます。
  5. 研究会の終了後には、近所で懇親会も予定しております。
    皆様のご参加をお待ちいたしております。
  6. 連絡係:中口義次(CSEAS)
第9回 映像なんでも観る会
-タイ・ドキュメンタリー映画、監督を招いて-
今回上映する「昨日 今日 そして明日へ・・・」は、タイ北部・パヤオ県の農村に住むHIV陽性の2家族の日常の生活や日々の暮らしを、映像 にしたドキュメンタリー作品です。監督の直井里予(なおいりよ)さんは3年間、家族とともに時間を過ごしながら、対話の中で作品を生み出しました。今回は上映後、直井里予さんのトークを予定しています。是非ご参加ください。 また、会の後に懇親会を予定しています。
  1. 日 時:2007年3月30日(金) 16:00〜
  2. 場 所:旧工学部4号館4階(アジア・アフリカ地域研究研究科) 大会議室
  3. 作 品:「昨日 今日 そして明日へ・・・」(2005バンコク国際映画祭出品作品)
  4. 監督・撮影・編集:
    直井里予
    90分 タイ語(日本語字幕)
    下記は監督のHPにある作品紹介のメッセージです。

    「タイ北部に位置するパヤオ県。 丘陵に囲まれた自然豊かな農村で、地に足をつけ生活するHIV陽性の2家族。「生の不安」に向き合いながらも、「今」を生きる幸せをかみしめながら 心穏やかに一日一日を過ごしていました。 朝の市場での買い物、散歩、近所の人たちとの会話、家族との食事や会話、魚売りや農作業、仕事の後の水浴び…。そんなささやかな日常を丁寧に丁寧に 生きることが、実は人間の生を支えていることに、製作過程で気づかされました。 この作品は、村の高校生と体をぶつけあいながらサッカーに熱中するHIV陽性者たちの「生の輝き」との出会い、そして彼らとの3年間にわたる対話から生まれた作品です。2家族の日常生活を通して、彼らの抱いている思い、喜びや哀しみ、そして人間の生死の有り様を描きました。 」

    作品に関して、詳しくは下記HPをご覧ください。
    http://www.riporipo.com/ytt/index.html
    監督に関して:
    直井里予(なおい りよ) 1970年、茨城県ひたちなか市生まれ。ワシントン州立大学コミュニケーション学部修士課程修了。アジアプレス・インターナショナル所属。1999年からタイ在住。初の長編ドキュメンタリー映画「Yesterday Today Tomorrow〜昨日 今日 そして明日へ・・・〜」で台湾国際ドキュメンタリー映画祭2006アジア部門審査員特別賞を受賞。現在、タイで「昨日今日 そして明日へ・・・」の続編を製作中。
    http://www.riporipo.com/ytt/message.html

    山形国際ドキュメンタリー映画祭2005
    「直井里予 監督インタビュー」
    http://www.yidff.jp/2005/interviews/05i047.html
  5. 連絡先:北村 由美(CSEAS)
第17回「農村開発における地域性」研究会
下記のとおり、第17回「農村開発における地域性」共同研究会を開催致します。今回のテーマは、「アジアの農村開発の新しい可能性」というテーマのもとに、3名の方に話題提供を行っていただきます。
バングラデシュのグラミン銀行とユヌースさんが、ノーベル平和賞を昨年受賞されました。このことは様々な意味で象徴的であるという気がします。その一つが、経済開発としての農村開発アプローチの一つの到達点であるということではないでしょうか。貧困問題解決にとって経済開発は最優先の課題であるには違いありませんが、日本が経験したように、その陰で、環境や生態資源の問題、地域の文化や住民の誇り、などが農村開発の外で議論されてしまいました。日本の1950年代後半から70年代の急激な過疎化問題は、この問題を抜きに考えることはできないでしょう。農村開発は、村人の主体的試みに学び、彼ら、彼女らとともに、暮らしの問題を考え、村で生きていく誇りを再生していくことと考えるならば、これらの問題は、経済開発同様に重要な点であることに気がつきます。村で暮らそうとすれば、環境や文化あっての経済活動であるからです。「村に住みつづけよう」と村人が思える村が、農村開発の土台であったはずです。私たちは、この視点から、農村開発の新しい可能性を模索し始めています。
安野さんは、昨年後半から今年のはじめにかけて、パキスタンの地震被災地でNGOが行う復興プログラムに参加されました。大西さんは、亀岡モデルとしての農村振興のヒントをつかむべく、インド・アッサム州の世界遺産と指定されているブラマプトラ川氾濫原に展開する無柵のアジア一角犀(ライノ)の里であるカジランガ国立公園の取組を調査されています。矢嶋さんは、ラオス国立大学農学部とラオスのNGOであるPADETCと協同して、JICAの草の根技術協力事業へ応募ために、計画つくりの調整を現地で行っています。
3名の方の現場からの発言を題材に、参加者のみなさんと、「アジアの農村開発の新しい可能性」について議論していきたいと願っています。尚、研究会終了後には、軽い懇親会を行います。出席できる方は、安藤(ando@cseas.kyoto-u.ac.jp)まで連絡いただけると幸いです。
  1. 日 時:2007年3月30日(金) 13:30〜17:30
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟2階第1教室(207号)
  3. テーマ:アジアの農村開発の新しい可能性
  4. プログラム:
    1. 「趣旨説明―村で暮らす楽しみと誇りの大切さー」
      安藤和雄(京大東南アジア研究所)
    2. 「災害支援における開発性と地域性−パキスタン地震被災者支援の事例−」
      安野修(京大東南アジア研究所)
    3. 「地域振興としてのエコミュージアム〜インドアッサム州カジランガ国立公園の可能性〜」
      大西信弘(京都学園大学バイオ環境学部)
    4. 「村の文化資料館活動−暮らしとアイデンティを学ぶ教室−」
      矢嶋吉司(京大東南アジア研究所)
  5. 連絡先:安藤 和雄(CSEAS)
Seminar on local politics and local administration in Comparative Perspectives between Thailand and Japan
  1. 日 時:2007年3月27日(火) 13:00〜17:30
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所 東棟2階第1教室(207号)
  3. プログラム:
    13.00-13.30
    Opening session
    Prof. Mizuno Kosuke, Director of CSEAS,Kyoto University
    Prof. Surapon Nitikraipot, The Rector of Thammasat University
    13.30-14.30
    "Intergovernmental reform in Japan"
    Prof.Kengo Akizuki, Kyoto University
    Discussant: Prof. Niyom Ratamarit, Thammasat University
    14.30-15.30
    "Local Administration in Thailand"
    Prof.Taweep Chaisomphob, Thammasat University
    Discussant: Prof. Yoshifumi Tamada, Kyoto University
    15.30-16.30
    "The Status of Central-Local Government Relationship in Thailand : A Case of Tambon Administrative Organization"
    Mr.Wasan Luangpraphat, Kobe University
    Discussant: Dr. Achakorn Wongpreedee, Kyoto University
  4. コーディネーター:
    1.Thammasat University, International Student Service: Ms.Wimonsiri Hemtanon
    2.Kyoto University, CSEAS office: Ms.Miyuki Nakamura
「東南アジアの社会と文化」研究会
京都大学の「東南アジアの社会と文化」研究会と東南アジア学会関西地区3月例会との共催によりまして、以下の研究会のご案内をさせていただきます。
オープンな研究会ですので、ふるってご参集くださるようお願いいたします。
  1. 日 時:2007年3月23日(金) 16:00〜18:30
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所等共同棟共同棟3階303室
  3. 報告者:石井正子(京都大学地域研究統合情報センター)
  4. 講 演:フィリピンの女性労働政策:『海外労働者の女性化』が与える影響について
  5. 要旨:
    報告では、フィリピンの女性労働政策のレビューをおこない、近年みられる「海外労働者の女性化」が提起する問題を考察する。フィリピンは、他の「開発途上国」同様、開発過程が要請する形で女性労働政策(ここでは、社会政策を含む、女性の労働力化に影響をおよぼす政策と定義する)を推し進めてきた。1970年代ごろより、その時代ごとに国際的な標準とされた開発のなかの「女性」や「ジェンダー」モデルを先駆的に取り入れ、女性労働政策を施行してきた。
    しかし、このような先駆的政策の推進が、実際の女性の労働力化におよぼした影響は限定的であった。逆にいうならば、実効性がなくても済んだからこそ、「女性」や「ジェンダー」の分野で頻繁に政策を打ち立て、「開発途上国」の優等生としてのポーズをとることができたのかもしれない。ところが、近年の「海外労働者の女性化」とそれに伴う人権侵害の増加の問題は、フィリピン政府に、実効性のある女性労働政策と、女性労働者の保護を要請することとなった。1980年代後半から、海外労働者のなかでもとりわけ脆弱な立場におかれている「家事労働者」と「エンターテイナー」に対する人権侵害の問題が浮上した。女性海外労働者の人権にからみ、国内を騒然とさせる事件が発生し、「海外労働者の保護」のイッシューが、政権をゆるがす事態に直結する、という構図が成立している。
    報告では、「海外労働者の女性化」の増加にともない、フィリピンの女性労働政策が実効性を求められるようになった局面を指摘し、そのなかでみられる議論を紹介する。
  6. 研究会世話人:
    杉島 敬志(大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
    林 行夫(地域研究統合情報センター)
    速水 洋子(東南アジア研究所)
    伊藤 正子(大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
  7. 研究会事務局・問い合わせ:
    王柳蘭(大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 助手)
    河邉孝昭(大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 院生)
    吉田香世子(大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 院生)
    吉村千恵(大学院アジア・アフリカ地位研究研究科 院生)
Special Seminar
  1. 日 時:2007年3月23日(金) 16:00〜
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所2階教室(E207)
  3. 報告者:Dr. Kwanchewan Buadaeng, CSEAS Visiting Research Fellow and Social Research Institute, Chiang Mai University, Thailand.
  4. 講 演:Letters of Contestation: Leke Religious Cult among the Karens in Myanmarand Thailand
  5. Abstract:
    Leke is one among many religious cults of the Karen peoples in Myanmar and Thailand. Data on Leke has been collected from Leke communities in a refugee camp at Thai-Myanmar border and in various places in Pa-an city of the Karen State in Myanmar. Similar to other religious cults, Leke has its own belief system and religious practices although some of its elements can be identified with those of the world religions. The salient feature of the Leke, however, is the upholding of li chaw wae, literally the chicken-scratch letters and the li chaw wae sacred scripts. Many studies found that oral tradition-based ethnic peoples, such as the Karen, have yearned for their own literacy. This has led to their conversion to Christianity as they have got their ‘own’ letters which were invented by missionaries. For the Leke, however, they choose to have their own letters, treat them as sacred scripts and relate them to the survival of the Karen community and identity. My argument here is that religious symbols, discourses and structure around the sacred letters of Leke have created specific Karen ethno-religious identity to contest with others, unite Karen people and resist the integration into the dominant society. To illustrate this, the paper describes the myth of origin of li chaw wae letters against the background of the emergence of other Karen letters during the colonization period in Myanmar. Then description is continued on Leke religious structure, discourses and practices which are constructed according to li chaw wae scripts. The paper will also comment on constraints and opportunities to maintain Leke community amidst the pressure from modernization and nationalization.
  6. コーディネーター:
    速水 洋子
Kyoto Philippine Forum
  1. 日 時:2007年3月21日(水) 9:00-18:00
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所2階教室(E207)
  3. 共 催:Center for Southeast Asian Studies 、Kyoto Association of Philippine Students, KAPS
  4. Topic:"The May Elections and Peace Prospects in Moro Mindanao"
  5. Rationale:
    In May 2007, the Philippines will have another round of general elections for the two houses of its legislature and for provincial and city officials. The outcome of the elections will determine whether President Gloria Arroyo will be able to continue to pursue her policies or face the rest of her term constantly being hampered by her opponents in the legislature. In the southern island of Mindanao, Arroyo also faces another challenge: making sure that a peace agreement be signed between the government and the Moro Islamic Liberation Front (MILF) that would finally bring peace in the war-torn island. The only other option should the negotiations fail is to return to the battlefield.
    In this forum, panelists will discuss these two “flashpoints” in present Philippine politics. The panelists representing academia, the NGO sector, and social movements will discuss the factors that make the elections and the peace process vital to the survival of the Arroyo presidency. They will also re-examine the benefits and problems arising from the return of constitutional politics in the country, especially the role of crime and corruption in tarnishing the process.
  6. Panelists:
    • Mr. Ricardo Reyes, former Secretary-General, AKBAYAN Party-list
    • Dr. Nathan Gilbert Quimpo, Associate Professor, Tsukuba University
    • Prof. Rufa Guiam, Visiting Fellow, Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University, and Professor, Mindanao State University
    • Prof. Jorge Tigno, Department of Political Science, University of the Philippines
  7. Program:
    Morning Session: The May Elections in the Philippines: Prospects and Frustrations
    Moderator: Dr. Patricio N. Abinales, Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University
    8:30-9:00 Registration
    9:00-9:15 Welcome Remarks
    9:15-10:00 Mr. Ricardo Reyes, AKBAYAN
    Topic: The Left and the Legislative Process
    10:00-10:15 Coffee Break
    10:15-11:00 Dr. Nathan Quimpo, Tsukuba University
    Topic: Political Parties and Corruption
    11:00-12:00 Open Forum
    Afternoon Session. Mindanao Amidst War and Peace
    Moderator: Dr. Masako Ishii, Center for Integrative Area Studies, Kyoto University
    2:00-2:45 Prof. Jorge Tigno, University of the Philippines
    Topic: Migrants and the Mindanao War
    2:45-3:00 Coffee Break
    3:00-3:45 Prof. Rufa Guiam, Mindanao State University
    Topic: Gender Relationships during and after the War Years
    4:45-5:30 Open Forum
    5:30-5:45 Closing Remarks
  8. Contact:
    Patricio N. Abinales, CSEAS, Kyoto University
「国家・市場・共同体」研究会セミナー
東南アジア移行経済におけるマイクロファイナンスと農村社会変動
  1. 日 時:2007年3月20日(火) 14:00〜17:30
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所2階教室(E207)
  3. 報告者1:海野 朝子(東京大学大学院新領域創成科学研究科)
  4. タイトル:「ミャンマーにおけるマイクロファイナンスの特徴と問題点:金融機関と中部ドライゾーン農村家計へのインタビュー調査結果を中心に」
  5. コメンテーター:松田正彦(立命館大学)
  6. 報告者2:岡江 恭史(農林水産省 農林水産政策研究所)
  7. タイトル:「ベトナム農村における銀行融資をめぐる社会関係」
  8. コメンテーター:柳澤雅之(地域研究統合情報センター)
  9. モデレーター:藤田幸一
  10. 報告要旨:
    「ミャンマーにおけるマイクロファイナンスの特徴と問題点:金融機関と中部ドライゾーン農村家計へのインタビュー調査結果を中心に」(海野 朝子)
    本報告では、ミャンマーの中部ドライゾーンにおけるMF機関の活動実態を分析し、その実態を踏まえた上で、農村貧困削減に寄与するための改善策を提示することを試みる。本報告では、国営農業銀行(以下、農業銀行)と国際NGO-MFI(以下、NGO-MFI)を取り上げ、現地調査によって収集した財務諸表や借手へのインタビューから作成した世帯調査データを基に、これらの活動実態の比較分析を行なう。農業銀行とNGO-MFIは、対象地域における主要なMF機関であることに加えて、政府との関わりにおいて、従属的な農業銀行に対して自立的なNGO-MFIという対照的な特徴を持っている。そして、その対照的な特徴ゆえに、経営形態や対象顧客層の差異など、その活動内容が大きく異なる面も持つため、分析対象とした。
    本報告での主要な結論は、以下の3点である。第1に、農業銀行は貸付資金規模の拡大や顧客数の伸張が、NGO-MFIではより貧困層への貸付の促進が根本的な課題として挙げられることを見出した。第2に、農業銀行の課題を解決する方法として貸付原資の拡大が必要であり、そのためには貸付金利と預金金利をともに上昇させていく必要があることを示した。第3に、NGO-MFIの課題を解決する方法として、これまでNGO-MFIが蓄積してきた資源やノウハウを考慮すると、新たな貸付サービスのさらなる開発促進が有効である可能性を示した。
    「べトナム農村における銀行融資をめぐる社会関係」(岡江 恭史 )
    1960年代以降、アジア各国で設立・再編された農業金融制度は、低い資金回収率・高い取引費用等の問題を残した。しかしベトナムにおいては、農業銀行や貧民銀行(現社会政策銀行)の個人世帯への貸付に際して、農民会等の共産党系組織が仲介し、またこれらの組織のもとでグラミン銀行をモデルにした共同債務グループが結成され、高い資金回収率と取引費用の削減をもたらした。本報告では、これらの組織やグループの実態を村落構造との関係に着目して明らかにする。
    ベトナム北部デルタ農村における実地調査の結果、以下のことが判明した。銀行貸付を仲介する農民会は予算・人員の面で不十分でその活動も活発とは言えず、グループの共同債務も事実上機能していない。にもかかわらず銀行貸付が良好なパフォーマンスを示しているのは、実質的に集落が貸付仲介を行っているからである。集落は村落内のあらゆる社会組織の基本単位であって、村民にとって最も身近な共同体である。それゆえ、財政的基盤がなくてもモニタリングを行うことは容易である。調査村においては、村落共同体が近代的な金融制度の農村部への導入を助けているといえる。だが、この「良好なパフォーマンス」には留意が必要である。確かに調査村では現時点でも債務不履行は発生していないが、延期措置はすでに何件か発生しているし、借入金を以前の借入の返済に充当するという事実上の返済期限繰り延べも横行している。また調査村では近年兼業化が急速に進行しており、今後は村落内の地縁的結合が弱まっていくことが懸念される。ベトナム農村において近代的な金融制度が着実に発展してためには、監視機能を強化するための制度面の改革が必要であろう。
「地域研究アーカイブ」研究会
フィールドワークを駆使した地域研究の手法を用いて東南アジア史を再構築されてきた桜井由躬雄先生が、今年度末をもって、東京大学を定年退職されます。桜井先生は1977年から1990年まで東南アジア研究センター(当時)に在籍され、東京大学に異動されてからも、常に東南アジア地域研究の先頭に立ってこられました。先生のこれまでのご経験に基づいたベトナム・一村落における学際的調査研究の最新の成果と今後の展望についてご発表いただき、後進の若手研究者を大いに刺激して頂くべく、下記の通り研究会を開催いたします。ご多用中のことと拝察いたしますが、万障お繰り合わせのうえご参集いただきますよう、お願い申し上げます。
  1. 日 時:2007年3月16日(金) 15:30〜18:00
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所2階教室(E207)
  3. 報告者:桜井由躬雄(東京大学教授)
  4. 講 演:「歴史地域学の試みーバックコックの13年」
  5. なお、本研究会は、通算第3回目の「地域研究アーカイブ」(基盤研究(S)「地域情報学の創出(代表:柴山 守)」)と共催しております。「地域研究活動アーカイブ」は、長年にわたって特定の地域および「地域研究」と格闘されてきた先達を「語り部」としてお招きして、過去および現在の「地域研究」における研究対象や研究方法の変遷や特徴を浮き彫りにし、その実践を未来への試金石、共有財とする試みのひとつです。とくに若い世代の方々には、大いに益するものと期待しております。ぜひ、ご参加ください。
  6. コーディネーター:
    林 行夫(地域研究統合情報センター)、柳澤雅之(地域研究統合情報センター)
拠点大学交流事業の共同研究9「アジア国際経済秩序」主催
下記の要領で、拠点大学交流事業の共同研究9「アジア国際経済秩序」としては初の特別セミナーを開催します。「国家・市場・共同体」研究会との共催にすることで、東京からコメンテーターをお呼びすることができました。奮ってご参加ください。
  1. 日 時:2007年3月15日(木) 14:00-17:00
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所2階教室(E207)
  3. 共 催:「国家・市場・共同体」研究会
  4. Topic:9: "The Asian International Economic Order”Labour-intensive Industrialisation in Southeast Asia
  5. Speaker:
    Professor Porphant Ouyyanont (Sukothai Thammathirat University)
    Dr Mya Than (Chulalongkorn University)
  6. Program:
    14:00 - 15:30
    Porphant Ouyyanont
    "Cheap Labour and the Industrialisation of Bangkok after 1945"
    Dsicussant: Kaoru Sugihara (CSEAS, Kyoto University)
    15:30 - 17:00
    Mya Than
    "Myanmar's Transitional Economy and the Regional Divide"
    Dsicussant: Ikuko Okamoto (Institute of Developing Economies)
  7. Abstract:Professor Porphant Ouyyanont
    This seminar deals with the remarkable industrialisation of Bangkok and the growth of its population after 1945. Equally remarkable is the earlier long period when there was virtually no industrialisation and much of the labour market for industries and services came from migrants from China. After 1945, the Bangkok labour force increasingly came from within the country. What caused these changes? The argument made in this paper is that a fundamental shift took place in the Thai labour market after 1945 as relative earnings in industry and agriculture shifted in favour of the former.
  8. Abstract:Dr Mya Than
    TBA
  9. Contact:
    Kaoru Sugihara CSEAS, Kyoto University
Building East Asian Networks on Southeast Asian Studies
  1. 日 時:2007年3月14日(水) 9:00-13:00
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所2階教室(E207)
  3. Program (Tentative):
    Opening remarks: Kosuke Mizuno (Professor & Director, CSEAS, KyotoUniversity)
    Part 1: Southeast Asia and Southern China (Yunnan)
    1. Chang Wen-chin (Assistant Research Fellow, CAPAS, Academia Sinica)
      "Venturing into "Barbarous" Regions: Trans-border Trade among Migrant Yunnanese between Thailand and Burma,1960s-1980s"
    2. Kong Jianxun (Research Fellow, Yunnan Institute of Southeast AsianStudies,
      currently Visiting Research Fellow, CSEAS)
      "Southeast Asian Studies in Yunnan: A Brief Introduction"
    Part 2: Southeast Asian Studies in East Asia
    1. Jenn-Jaw Soong (Professor & Head of Dept. of Political Science, Chair of Graduate Institute of Political Economy, National Cheng Kung Univeristy)
      "Change and Development of Southeast Asian Studies in Taiwan"
    2. Liao Shaolian (Professor & Deputy Director, Center for Southeast Asian Studies, Xiamen University)
      "Southeast Asian Studies in China: Progresses and Challenges"
    Part 3: General Discussion
  4. Contact:Junko KOIZUMI (CSEAS)
「日本学術振興会拠点大学交流事業国際ワークショップ「2006年タイクーデターからの東アジア社会政治経済への問いかけ」
  1. 日 時:2007年3月12日(月)-13日(火)
  2. 場 所:京大会館
  3. 主 催:
    京都大学東南アジア研究所・タマサート大学
    発表・討論はすべて英語でおこないます。
    事前連絡不要、だれでもご参加いただけます。
  1. JSPS-NRCT Core University Program Workshop
    The Thai Coup d’etat and Post-Authoritarian Southeast Asia
    -The Shifting Balance of Social Powers-
  2. Date:March 12 (Mon.) -13 (Tue.), 2007
  3. Place:
    Kyodai Kaikan
    15-9, Yoshida Kawaramachi, Sakyo-ku, Kyoto, 606-8305 Japan
  4. Provisional Program:
    MARCH 12, 2007 (Monday)
    9:00 -
    Opening Remarks Kosuke Mizuno (Kyoto University)
    SESSION I: “Neo-Liberal Populism”?: Reassessing Thaksin’s Regime
    Chair: Kaoru Sugihara (Kyoto University)
    • Pasuk Phongpaichit (Chulalongkorn University) and Chris Baker
      After the Thai Coup: Prospects for Thailand and South East Asia
    • Akira Suehiro (University of Tokyo)
      The Modernization Framework of the Kingdom of Thailand under the Thaksin Administration: Decision-making System and Reforms of Budget Allocation
    • Nualnoi Treerat (Chulalongkorn University)
      Institutions and Rent Management in Thailand (provisional title)
    • Prapart Pintoptang (Chulalongkorn University)
      State, Populist Policy and the Poor Movements after the Thaksin Regime
    Discussants: Hideo Otake (Kyoto University) ,Yoshifumi Tamada (Kyoto University)
    14:00 -
    SESSION II: “Populism” in Comparative Perspective
    Chair: Kosuke Mizuno (Kyoto University)
    • Khoo Boo Teik (Universiti Sains Malaysia)
      The Ends of Populism: Mahathir’s Departure and Thaksin’s Overthrow
    • Hermawan Sulistyo (Indonesian Institute of Science)
      Contestation of Images: Regimes' Populist Imaging in the Politics of Post-Soeharto Indonesia."
    • Kan Kimura (Kobe University)
      Nationalistic Populism in East Asia
    • Hiroshi Matsushita (Professor Emeritus, Kobe University)
      Latin American Populism in Recent Years: A Return from Neo-populism to the Old One?
    Discussants: Ukrist Pathmanand (Chulalongkorn University), Jenn-Jaw Soong (National Cheng Kung Univeristy)
    MARCH 13, 2007 (Tuesday)
    9:00 -
    SESSION III: Social Resistance and Good Governance in Thailand
    Chair: asuk Phongpaichit (Chulalongkorn University)
    • Lae Dilokvidhyarat (Chulalongkorn University)
      The Roles of Trade Unions in the Thai Coup and Democratization (provisional title)
    • Somchai Phatharathananunth (Maha Sarakham University)
      Isan Farmers’ Movements under Thaksin
    • Thanet Aphornsuvan (Thammasat University)
      Social Forces and Political Movements in the Muslim South
    Discussants: Shinichi Shigetomi (Institute of Developing Economies), Chris Baker, Chen Pei His (National Chi-nan University)
    14:00 -
    SESSION IV: Social Resistance and Good Governance in East Asia
    Chair: Masaaki Okamoto (Kyoto University)
    • Hetifah Sjaifudian (Akatiga-Centre for Social Analysis)
      Citizen Participation in Post Authoritarian Indonesia What can be learned from the citizen forums?
    • Ricardo Basilio Reyes (Institute for Popular Democracy)
      Social Movements in Post Edosa Era (provisional title)
    • Kosuke Mizuno (Kyoto University)
      Labor Unions in Indonesia after 1998: Their Origins, Organizations and Activities
    • Junko Hoshi (University of Tokyo)
      Where Resistance and Policy Meet: the Transition of Community Empowerment in Meinung, Taiwan
    Discussants: Patricio Abinales (Kyoto University) , Khoo Boo Teik (Universiti Sains Malaysia)
    Closing Remarks  Kaoru Sugihara (Kyoto University)
  5. Oulline:The Thai Coup d’etat and Post-Authoritarian Southeast Asia -The Shifting Balance of Social Powers- (PDF)
映像上映会
国際シンポジウム「映像に語らせる中東・イスラーム−中東映像人類学・ドキュメンタリー・ジャーナリズムの共同へ向けて」に向けて!
第二弾企画「アラブ映画祭2007 in Kyoto University」(2007年3月12・13日)
 2007年秋に京都大学において予定されている国際シンポジウム 「映像に語らせる中東・イスラーム−中東映像人 類学・ドキュメンタリー・ジャーナリズムの共同へ向けて(仮題)」に向けて、先月から京都大学では中東映画祭を企画しており、第一弾企画では「パレスチナ‐エドワード・サイード再考」を開催いたしました。
この度は、第二弾企画として、国際交流基金のご好意もあり、エジプトからダーウード・アブドゥッサイード監督、チュニジアからナーセル・ヘミール監督をお招きし、2日間にわたって「アラブ映画祭2007 in Kyoto University」を開催いたし ます。会場も大きくオープンな上映会であり、監督たちも多くの方々との交流を希望しておりますので、研究者の方に限らず、皆様奮ってご参加ください。
  1. 【初日】
  2. 日 時:2007年3月12日(月) 16:00〜
  3. 場 所:京都大学吉田キャンパス工学部4号館4階会議室(AA447)
  4. 主 催:
    映像なんでも観る会
    現代中東イスラーム世界・フィールド研究会
    http://islam-field.hp.infoseek.co.jp/islam-field.htm
  5. スケジュール:
    16:00〜 映画『恐怖の大地』の上映[日本語字幕]
    上映後:ダーウード・アブドゥッサイード監督の講演
    (日本語通訳:ナジーブ・エルカシュ氏)
  6. 司 会:新井一寛(京都大学大学院ASAFAS博士課程)
  7. 映画と監督の紹介:
    『恐怖の大地』(1999年/142分/カラー)
    地下組織に潜入した男が、自分を送り込んだはずの警察組織から見放されて…。
    『インファナル・アフェア』や『ダーティ・ハリー』を髣髴とさせる社会派アクション。
    ダーウード・アブドゥッサイード Mr. Daoud Abdel Sayyid (『恐怖の大地』監督)
    1946年カイロ生まれ。67年にカイロの高等映画学院を卒業後、ユーセフ・シャヒーンの助監督などを務めながら短編映画を制作する。『放浪者たち』(85)で長編デビューし、ニューリアリズムの傑作として高い評価を受ける。以後『キトカト地区』(91)、『恐怖の大地』(99)など話題作を発表。エジプトを代表する実力派監督として現在も活躍している。
  1. 【2日目】
  2. 日 時:2007年3月12日(月) 12:00〜
  3. 場 所:京都大学吉田キャンパス工学部4号館4階会議室(AA447)
  4. 主 催:
    映像なんでも観る会
    現代中東イスラーム世界・フィールド研究会
    http://islam-field.hp.infoseek.co.jp/islam-field.htm
  5. スケジュール:
    12:00〜 映画『バーブ・アジーズ』の上映[日本語字幕]
    上映後:ナーセル・ヘミール監督の講演
    (日本語通訳:ナジーブ・エルカシュ氏)
  6. 司 会:新井一寛(京都大学大学院ASAFAS博士課程)
  7. 映画と監督の紹介:
    『バーブ・アジーズ』(2004年/98分/カラー/チュニジア=ドイツ=フランス=イギリス)
    ペルシャからパキスタン、アゼルバイジャン、カザフスタンと、砂漠を旅する老人と孫娘をめぐる映像詩。めくるめく“アラビアン・ナイト”の世界が展開する。
    ナーセル・へミール Mr. Nacer Khemir(『バーブ・アジーズ』監督/チュニジア)
    1948年チュニジア生まれ。フランスで教育を受ける。『砂漠を彷徨する人々』(84)The Wanderersで監督デビュー。90年に 『鳩の失われたネックレス』The Dove's Lost Necklaceを発表し、ロカルノ国際映画祭で審査員特別賞を受賞する。彫刻家やパフォーマー、作家としても活躍している。
  8. 上記映画・監督の紹介文は全て「国際交流基金:アラブ映画祭2007」HPからの引用
        http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/topics/movie/arab2007_1.html
        http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/topics/movie/arab2007_3.html
第3回「次世代の地域研究」研究会
第3回は、近代インドのナショナリズムに着目しながら、ふたりの政治家・法律家の思想と行動について、お話いただきます。多くの方に参加していただけると幸いです。
  1. 日 時:2007年3月9日(金) 14:00〜17:00
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所 共同棟3階講義室(307)
  3. 報告者・論題:
    ・中島岳志 (北海道大学公共政策大学院)「パール判事と東京裁判」
    ・上田知亮 (京都大学法学部)「G・K・ゴーカレーの地方自治論」
  4. コメンテーター:
    山本博之(京都大学地域研究統合情報センター)
  5. 発表要旨:
    「パール判事と東京裁判」 中島岳志 (北海道大学)
    東京裁判で「被告人の全員無罪」を主張したインド人判事パール。その主張は「日本無罪論」として知られ、右派論客の「大東亜戦争肯定論」に利用されてきた。1997年には京都霊山護国神社に「パール博士顕彰碑」が建てられ、一昨年には靖国神社にも同様の碑が建立された。
    しかし、「パール判決書」を熟読すると、彼は日本の戦争を肯定する主張など一切していないことがわかる。彼は、戦前期日本の軍国主義路線を明確に批判し、「日本の為政者、外交官および政治家ら」は、「みずから過ちを犯した」と論じている。
    では、「パール判決書」が意図するものとは、一体何だったのだろうか?
    本発表では、その主張の背景にあるインドでの法律家としての活動に注目し、植民地インドにおける支配と法の問題を論じる。また、彼が東京裁判後の1953年に再来日した際、絶対平和主義の立場から、憲法9条の死守や再軍備反対の主張を繰り返した意味を論じる。そして、その主張が戦前期日本で活躍したアジア主義者たちと呼応し、世界連邦運動へと発展したプロセスを明示する。
    「G・K・ゴーカレーの地方自治論」上田知亮 (京都大学法学部)
    本報告では、19世紀末から1915年の死去までインド国民会議派において指導的役割を果たしたG・K・ゴーカレーの政治構想について、その地方自治論を中心に据えて考察する。本報告で指摘するのは以下の2点である。
    第1点は、19世紀末から20世紀初頭に植民地期インドの民族運動を主導した会議派指導者が、イギリス帝国の存在を前提としたうえで、インドの各地方を基本単位とする連邦制を志向していたことである。この時期の民族運動指導者は、帝国主義とナショナリズムを調和し得るものと捉え、イギリスに倣った近代化を図りつつ、それと同時にインドの多様な伝統が政治的分裂を引き起こさない政治制度として連邦制を展望していたのである。
    第2に、ゴーカレーの地方自治構想を検討することで、被治者であるインド人側が統治機構の漸進的民主化を企図していた点である。英領インドにおける統治構造の改革(憲政改革)についての研究では、改革の内容やその影響と、イギリス人統治者側の意図とに議論が集中し、インド人の統治構想が明らかとされることが少ない。特にインド人による地方自治論となると、M・K・ガーンディーの村落自治論にしか言及されず、現実的で穏健な政治論が存在したことが看過されてきたと言える。
    ゴーカレーという地味だが堅実な政治家を通して、インドの着実な発展を目指した穏健なナショナリズムの再評価を図りたい。
  6. *研究会終了後、懇親会を予定しています。
  7. 連絡係・企画:
    遠藤環、 河野元子、生方史数 、小林知、北村由美、村上咲
API Seminar
  1. 日 時:2007年3月9日(金) 15:00〜
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所2階教室(E207)
  3. 報告者:
    ・Sing Suwannakij (Chulalongkorn University)
    ・Supa Yaimuang (Sustainable Agriculture Foundation, Thailand)
  4. 司会者:
    速水洋子(CSEAS)
  5. プログラム:
    15:00〜 Prof. Koji Tanaka (CIAS, Kyoto University) -- Welcome
    15:05〜 Sing Suwannakij - Paradoxes in Modern Japanese Spiritual Life
    15:45〜 Discussion
    16:05〜 Coffee Break
    16:15〜 Supa Yaimuang - The Changing of Agrarian Livelihood and sustainable Agriculture under Globalization
    16:55〜 Discussion
    17:15〜 Closing
  6. Abstract: Sing Suwannakij
    “ Paradoxes in Modern Japanese Spiritual Life”
    In order not to repeat what the audience can easily find in a vast amount of literature on the issue of religions in Japan, I would like to discuss the spiritual life of the Japanese based on the perspective of an observer who come from another culture, i.e. Thai, and on my experiences and feelings that arise at the moment of the encounter with the ‘object’ of study. What I found is a number of paradoxes and contradictions: the triumph of materialism in modern society has necessarily put spirituality, religion, and the search for authenticity at the other end of the spectrum, thus producing a number of dual contradictions: for instance, the mundane VS the ultramundane; physical VS mental; social VS individual; private VS public/politics; oriental VS occidental; Self VS Other; salvation VS spirituality; specialization VS reflective holism; work VS play; rationality VS emotion; image VS beyond image; among others. Towards the end of the presentation, I would like to briefly discuss the conscious attempt to incorporate spirituality into social action, instead of simply searching for personal salvation in modern life. I will mainly draw examples from the idea and practice of Engaged Buddhism in Japan and the role of kaminchu/yuta in peace movement in Okinawa
  7. Abstract: Supa Yaimuang
    “ The changing of Agrarian Livelihood and Sustainable Agriculture under Globalizaiton”
    During the last few decade, Globalization has created an enormous change to people in the world including farmers. In fact, both Thai and Japanese farmers are facing the change as a result of modernization, and commercialization. They are pushed to enter the stage of competition under the world trade negotiation. As a result, it has created change over the trade negotiation on agriculture, in stead of focusing only at global level, the competitions now go beyond to all levels of negotiation including domestic market. Japanese farmers are facing the mentioned challenge. The protection policy of Japanese government to the agricultural sector are changed and shifted to the enhancing of farmers’ capacity under the framework of uplifting competition ability and production efficiency. These change have been developed among the confusion of the farmers and the communities. It can be said that Japanese agriculture will be facing an enormous change in the near future. These change will affect especially for the small farmers.
    The Social movement in Japan have been trying to solve the people’s problem and also the social problem since after World War II. There are many groups such as the groups of the people who help each other in the community, the farmers who do the Organic farm, Natural farming or the Teikei system . But now they are also facing the change. Anyway, the experience of the farmers and the people in the movement will be the social capital to step beyond Globalization. Among the changing of the society, the collaboration among the people’s group in Japan and those in the other countries are building up. And it have been implemented under the concept idea of peace and justice.
  8. 連絡先:速水 洋子(CSEAS)
拠点大学交流事業特別セミナープロジェクト8「変貌する「家族」」
  1. 日 時:2007年3月8日(木) 16:00〜18:30
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所共同棟3階セミナー室
  3. プログラム:
    16:00〜16:50
    Dr. Yunita Winarto
    “The Persisting and Changing “Family” in Java: Empowering Women, Changing Power Relations?”
    17:00〜17:50
    Dr.Sulistyowati Irianto 
  4. “Changing Legal Position of Women in Inheritance Through Dispute Settlement Processes (Case Study among Some Ethnic Groups in Indonesia)
    17:50〜18:30
    Discussion
  5. Abstract: Dr. Yunita Winarto
    It is a reality that the rural people all over Java are experiencing significant changes in their life in the recent modernization and globalization era. The rural farmers in villages in Java, such as in Gunung Kidul in the southern part of Yogyakarta, have gradually become part of the larger world, not only through the flow of people and things in and out the village, but also through the flow of ideas and intervened programs from various agencies. The state’s intervention program is one significant aspect that brought some changes in their life. The presentation will discuss and examine the extent to which the involvement of women as the recipients of those programs has been altering the power relations within the so-called ‘family’ in Gunung Kidul region. The Javanese rural women have been actively carrying out their roles in both domestic and economic domains. Yet, in the past or in their “traditional” Javanese norms, women were not quite involved in social-political affairs as “the husband’s friend at the back of the house” or as konco wingking. In the recent years I observed a growth of women’s role as active and creative agents in both economic and social-political arenas of their life. It is thus significant to examine the extent to which the changes of opportunities and circumstances in village life and women’s empowerment due to various kinds of intervention affect their “traditional” roles as Javanese wives and mothers which may further have some implications on the Javanese concepts and institutions of “household and family”. What are the persisting norms and practices despite some changes?
    As an illustration, I will discuss two cases of active and creative women agents in two villages in the regency of Gunung Kidul. Both of them have been exposed to various government programs, including the so-called Farmer Field School in Integrated Pest Management. Some similarities and variations do exist in its implications on “household and family life, their roles beyond the domestic world, and the formation of collective action” in their locales.
  6. Abstract: Dr. Sulistyowati Irianto
    Legal reform in Indonesia indicates that the legal position of Indonesian women in inheritance matters is gradually changing. There is no codification of law govern inheritance in Indonesia. Codified legal authority governing inheritance spreads in several Acts, like the Marriage Act, the Civil Code (valid for the Christian), and the Compilation of Islamic Law, or sharia (valid for the Moslem). There are also many Judge Decisions of the Supreme Court on inheritance cases deal with many ethnic groups in Indonesia. The aim of the proposed research is to examine the shifts in women’s positions in inheritance matters, with a main focus on women belongs to some ethnic groups in Indonesia. It criticises the substance of existing legal references, and challenge how it is applied by the court. It will also problematize women’s access to justice in inheritance disputes. The study thus aims to examine how the changing “inheritance law” and its practice are taking place through the dispute cases.
    The research will be conducted in three phases. The first is a critical analysis of the legal documentation governing inheritance to determine the position and rights of women in these statutes. The second is documentary research which will look at the law cases available in the Supreme Court Documentation and see how judges have interpreted the law in the court room. The comparative perspective will be used by selecting the law cases deal with inheritance among patrilineal, matrilineal, and bilateral kinship system from various religious background (mainly Moslem and Christian). This third phase is to observe the ongoing court trial. The parties involved in the certain case will be interviewed. The research will be limited to the State Courts located in Jakarta and two nearby districts in West Java (Depok and Bogor). The religious court can be also selected because most of the Moslem settled family dispute in religious court.
  7. 連絡先:速水 洋子 (CSEAS)