過去のセミナー案内:20年度
2008年6月
- ネパールにおけるNGOの活動に関する研究会
- オランダ開発機構(SNV) 社会排除問題担当官 田中雅子さんが一時帰国されています。この機会に、東南アジア研究所共同研究会「農村開発における地域性」と「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」(南アジア周縁地域の開発と環境保全のための当事者参加による社会的ソフトウェア研究)の合同研究会を下記に開催いたします。興味のある方は、ご参加ください。研究会終了後に懇親会を予定しています。
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- 日 時:2008年 6月27日(金) 17:00 - 19:00
- 場 所:総合研究2号館4階 第1講義室(AA401)
- 発表者:田中雅子 オランダ開発機構(SNV) 社会排除問題担当官
- タイトル:岐路にたつ開発NGO―ネパールにおける当事者主権運動のひろがりと社会的包摂の課題
- 問合せ先:安藤和雄(CSEAS)
- 東南アジアの自然と農業研究 第136回定例会
- 第136回定例研究会(G-COEとの共催)を開催いたします.
今回は、オーストラリア国立大学太平洋アジア研究科のフォンリュブケ留奈子氏に下記のように報告していただきます。
皆様のご参加と活発な討論を期待してお待ちしております。
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- 日 時:2008年 6月27日(金) 16:00-18:00
- 場 所:
東南アジア研究所 東棟2階第1教室
京都市左京区吉田下阿達町 46 川端通り荒神橋東詰め
- 話題提供者:フォンリュブケ 留奈子 (オーストラリア国立大学太平洋アジア研究科)
- 話 題:「タイ北西部における山村農業の変遷 ― 伝統的農耕に及ぼす市場志向要因の影響」
- 要 旨:
タイ国北西部山岳地域に散在する村落が、過去数十年に亘り辿った農業形態の変化過程は、背反的な次の二つの経済活動ベクターのせめぎ合いとして理解すると、同過程の特質と課題をより的確に把握し得る。その一つは「自給自足的な陸稲及び水稲耕作の維持」であり、もうひとつは「換金性作物耕作及び非農家稼業の導入」である。換言すれば前者は伝統農耕型ベクター、後者は市場志向型ベクターであり、前記の農業変遷ダイナミズムは両ベクター間の「最適な兼ね合い(optimum
trade-off point)」を模索する山地民の試行錯誤の表れといえる。
これまでカレン山村地域の開発問題は、焼畑循環農耕(タイ語でrai mun wian)の正当性を掲げた政治的活動を巡る「文化強調主義」と、それに付随する負の影響を指摘するアンチテーゼ(所謂"Karen
Consensus")の「経済強調主義」の二分対立で議論されてきた。しかし山地農業変遷の現状と課題を理解するためには、両議論を補完的に考慮する必要がある。
この観点から本考察は、タイ国メーホンソン県内に立地するカレン居住山村五ヶ村(スゴー:3村、ポー:1村、カヤー:1村)を対象に、カレンの人々の主要四生業(1)焼畑耕作による陸稲栽培、2)水田耕作による水稲栽培、3)換金性作物栽培、4)賃金労働従事)に照準を当て、異なる環境における経済活動の諸相を示す。その上でカレンの人々にとって実践的な生業の方策を探る。
- (*会終了後には懇親会を行います。こちらも奮ってご参加ください。)
- WEB SITE: http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/seana/
- G-COEイニシアティブ3研究会
- イニシアティブ3においては、人工林のサステナビリティをテーマにした実践研究を行います。実践的な研究の中で、パラダイム形成を進めるものです。研究会においては、フィールドにおける実践的な研究成果の報告を行い、共同研究を募るとともに、それを受け入れる場にしたいと考えております。下記、1)~6)の分類分けは正確ではないかもしれませんが、かなり多様な発表を行いなす。G-COEメンバーの多くの方々の参加をお願いします。同時に、共同研究相手を見つける出会いの場にしたいと思います。
ひとつのタイトルについて3~10分程度の講演です。
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- 日 時:2008年 6月25日(水) 16:00-19:00
- 場 所:京都大学東南アジア研究所東棟1階会議室(E107)
- プログラム:
1)地球環境
小林祥子、甲山 治、大村善治、川井秀一:地上観測および衛星観測データを用いたスマトラ島南部における森林バイオマスの動態評価
2)日本と東南アジアとの関係
小林繁男:タイにおける住民の森林に期待すること-日本とタイ・インドネシアとの比較(タイのチーク人工林における間伐の効果)
水野広祐:泥炭地人造林による持続的森林圏の創出
3)樹木の育種
梅澤俊明:熱帯アカシアの育種
海田るみ:熱帯早生樹の育種的改良
4)生物多様性の保全
藤田素子:生物多様性はなぜ維持されないのか?熱帯大規模人工林をモデルケースとした生態学的・社会学的アプローチ
藤田素子:熱帯大規模アカシア植林地で,鳥類の多様性を維持することは可能か?
5)森林の利用とバイオ燃料
渡辺隆司、大橋康典:東カリマンタンのバイオ燃料開発の現状と動向(仮題)
林 隆久:アジアバイオ燃料共同開発
水野広祐:ジャトロファによる、混作林を利用した地域バイオエネルギー生産システムの創生
Retno Kusumaningtyas: Integrating industry based bio-ethanol production
from timber with traditional local community crop production in Indonesia
6)住民・コミュニティへの経済効果
田中耕司、岡本正明、島上宗子、藤田素子:政治・社会・生態空間としての混合樹園地:地方分権下の森林地帯のガバナンス
田中耕司:地方分権下の社会林業政策の行方:スマトラ、ランポン州グヌンブトゥン森林公園の管理をめぐって
石川 登:人工林と地元コミュニティの関係、東マレーシアの事例
- 「アジアの政治・経済・歴史」2008年度第1回研究会
- 東南アジア研究所第3部門「アジアの政治・経済・歴史」2008年度第1回研究会を下記の通り開催しますので、御案内いたします。
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- 日 時:2008年 6月24日(火) 16:00-18:00
- 場 所:京都大学東南アジア研究所東棟2階会議室(E207)
- 報告者:Professor Richard von Glahn (University of California, Los Angeles)
- 論 題:"Multiple Currency Circuits and the Origins of the Paper Money Standard
in China in the 12th-13th Centuries"
- von Glahn氏は、錯綜した中国貨幣史を社会経済史の全体的文脈に位置づけたFountain of Fortune, Money and Monetary
Policy in China, 1000-1700(University of California Press, 1996)の著者として知られた経済史家です。今回黒田明伸氏の招請で東京に来られた機会に、京都にも来ていただくことにしました。送られてきたabstractを以下につけます。奮ってご参加ください。
- 要 旨:
The monetary system of the Southern Song period was characterized by distinctive
regional monetary circuits and multiple currencies, including bronze and
iron coin, paper money, and silver. Although bronze coin remained the standard
unit of account in government finance and private trade throughout the
Song, during the Southern Song period a new monetary standard emerged based
on paper money. Moreover, silver developed into a key component of the
Southern Song fiscal system. Silver acquired particular importance as the
hard currency reserve that backed the new paper currency. Thus, by the
beginning of the 13th century, silver had begun to usurp the place of bronze
coin as a store of value. Bronze coin remained the standard unit of account,
but its circulation diminished over the course of the Southern Song period.
Indeed, I argue that the substitution of paper money and silver for many
of the functions once performed exclusively by bronze coin was a catalyst
for the massive export of Song coin to Japan during the 13th century (and
later to Southeast Asia as well), and paved the way for the creation of
the purely paper currency monetary system of the Mongol-ruled Yuan dynasty.
- 問合せ先: 杉原 薫(CSEAS)
- 生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業第2回研究会
- 当日は、JR琵琶湖線(東海道本線)15:21京都発、15:49守山着にお乗りください。JR守山駅の改札口に15:50集合とし、守山フィールドステーション(住所:滋賀県守山市梅田町12-32)に向かいます。
守山フィールドステーションにて簡単な夕食を準備しますので、興味があり参加されたい方は、是非、安藤(ando@cseas.kyoto-u.ac.jp)まで連絡ください。
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- 日 時:2008年 6月24日(火) 16:00-18:40(その後 簡単な夕食会による懇親会を計画しています)
- 場 所:守山フィールドステーション
- プログラム:
16:00~17:00 研究討論会
問題提起者 安藤和雄 「社会連携・実践型地域研究にたくす可能性」(30分・発表、30分・討論)
<要旨>生存基盤科学研究ユニットにおいて、東南アジア研究所が中心となって実施している「在地と都市がつくる循環型社会再生のための実践型地域研究」事業では、地方自治体、NPOなどとの社会連携により実践型地域研究を行なっています。社会連携による実践型地域研究の目的とするところは、相互啓発による「在地の自覚」が参加者各自に芽生えていくことにあると安藤は考えています。地域理解のゴールでもありスタートでもあるのが、「在地の自覚」です。生存基盤科学研究ユニットの萌芽研究助成に対して「バングラデシュと京滋地方の生存基盤(自然・健康・社会)と減災・開発への在地の知恵の体系に関する相互啓発実践型地域研究」の申請を準備しています。申請助成の内容と、安藤のこれまでのバングラデシュの農村開発プロジェクトやラオス国大学農学部と行なっている博物館活動などの実践型研究の経験から、社会連携・実践型地域研究に安藤が託している可能性についてお話しし、問題提起とします。
17:00~18:10 (40分:各10分・発表、30分・討論)
守山、朽木、亀岡フィールドステーションと事務局の活動経過報告と今後の計画
18:10~18:30 (フリーの会議)
今後の共同活動と広報内容
18:30~18:40
その他
- 問合せ先: 安藤和雄(ando@cseas.kyoto-u.ac.jp)
- G-COEイニシアティブ1研究会
- 下記の要領でイニシアティブ1の研究会を開催します。イニシアティブ1の研究会ではありますが、G-COEの各イニシアティブにおける研究視点を統合しようとする内容です。多くの方々の参加をよろしくお願いします。
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- 日 時:2008年 6月23日(月) 16:00 - 18:00
- 場 所::東南アジア研究所東棟2階E207
- 発表者・発表題目:
1.環境・生態に関連する指標からのアプローチ
佐藤孝宏(G-COE研究員)
2.人間に関連する指標からのアプローチ
和田泰三(G-COE研究員)
3. Tentativeな地域サステナビリティ指数による地域持続性評価と
選択指標の相互関連性 佐藤・和田
- コメンテータ:神崎護(農学研究科)、田辺明生(人文科学研究所)
地域固有性を内含した「生存基盤持続型の発展経路」を見出すために、様々な量的データのマッピングによって地球全体を俯瞰する「生存基盤データベース」の構築と、それを活用した「地域サステナビリティ指数」の作成に着手した。
本研究会を上記研究のキックオフ会合と位置づけ、テンタティブな「地域サステナビリティ指数」を提示するとともに、それらの要素となる各種指標についての説明を行い、今後の同研究の方向性について議論を行うことを目的とする。
既存の関連指標を概観すると、環境パフォーマンス指標(Yale大学)には人間に関連する指標はわずかに環境汚染と関連する健康指標がふくまれるのみである。一方で、人間開発指数(HDI)は平均寿命指数、教育指数、GDP指数の平均から算出するが、これらの要素はすべて狭義のhumanosphereに関連するもので、環境・生態に関連する指標はふくまれない。
これまでのパラダイム研究会およびイニシアティブ1における議論を踏まえ、Geosphere, Biosphereを中心とした環境関連指標と、狭義のHumanosphereを中心とした人間関連指標の統合による「地域サステナビリティ指数」の作成を試みる。
- 問い合わせ先:佐藤 孝宏
- G-COEイニシアティブ4研究会
- イニシアティブ4研究会を次の要領で開催します。
当イニシアティブの大きなテーマのひとつである知識論について、その根本から考え直す機会になることを期待しています。多くの方のご来場をお待ちしています。
場所は人文科学研究所新館(旧工学部5号館)となりますので、ご注意ください。
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- 日 時:2008年 6月20日(金) 14:00 - 17:00
- 場 所:人文科学研究所1階セミナー室1(101号室)
- 発表者・発表題目:
・ 木村周平 (京都大学東南アジア研究所G-COE助教)
「人・モノ・技術のネットワークへのイントロダクション」
・ 足立明 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授)
「活動における多様な知のありよう」(仮)
- 要旨:
木村周平 (京都大学東南アジア研究所GCOE助教)、「人・モノ・技術のネットワークへのイントロダクション」
本発表は、いわゆる人文社会系と理工系の研究の接点として、人・モノ・技術のネットワークという枠組みから生存基盤について考えるためのひとつの試みである。本発表では具体的には2つのことを行う。まず、STS(科学技術社会論)の議論と、そこで現われてきた「社会(あるいは地域)」と「科学技術」を分断せず、ひとつの混成物あるいはネットワークとして記述する仕方について、事例を交えながら紹介する。次に、以上の枠組みに基づきつつ、生存基盤にむけて議論を進め、人・モノ・技術の、圏-横断的な相互作用の記述が、パラダイム形成にとってのひとつの貢献になりうることを主張する。
足立明 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授)、「活動における多様な知のありよう」(仮)
歴史的に蓄積された在来知(概念・実践知、生態・社会関係、価値観、技術・技法など)と近代的な科学技術・制度・思想との媒介・接合を考える際に、必要と思われるさまざまな知のありようを、物知識、空間知能、風土知識といった概念をとおして考えてみたい。
- G-COE “Getting Published in the English World”
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- 日 時:2008年 6月19日(木) 15:00-17:00
- 場 所:京都大学東南アジア研究所東棟2階会議室(E207)
- 講 師:Professor Mark Selden
- トピック:The Future of Publishing in the Asia-Pacific Has Arrived: From Paper to
Online Publication
- Dr. Mark Selden is a coordinator of Japan Focus, an electronic journal
and archive on Japan and the Asia-Pacific at http://japanfocus.org and a Research Fellow, East Asia Program, Cornell University. His recent
books include War and State Terrorism: The United States, Japan and the
Asia-Pacific in the Long Twentieth Century, and Revolution, Resistance
and Reform in Village China. He is the editor of book series at Rowman
& Littlefield, Routledge, and M.E. Sharpe publishers.
- コーディネーター: ハウ・キャロライン(CSEAS)
- Special Seminar
- 東南アジア研究所外国人研究員のStephen LeiszさんによるSpecial Seminarを下記の要領で開催いたしますので奮ってご参加下さい。尚、このセミナーは東南研究所とASAFAS東南アジア地域研究専攻生態環境論講座との共催です。また今回の開催場所は本部構内総合総合研究2号館(旧工学部4号館)4階の会議室(447)ですのでご注意ください。
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- 日 時:2008年 6月18日(水) 16:30-18:00
- 場 所:
総合研究2号館(旧工学部4号館)4階東側・大会議室(AA447)
- トピック:"Land Use Change in North-Central Montane Vietnam: Using Landsat TM
Chronosequences to Classify and Characterized Land Use Change"
- 発表者:Dr. Stephen J. Leisz, CSEAS vising research fellow.
- 要 旨:
Land cover associated with the fallow phase of swidden / fallow or shifting
cultivation farming systems, e.g. grass, bush, bamboo and different types
of tree cover, are transition land covers and difficult to accurately map.
This is true whether one uses digital image processing of satellite imagery
or visual interpretation techniques to map the land cover. Partially because
of this, these land cover categories are often not found on regional and
country specific land cover and land-use planning maps. Rather these land
cover types are grouped into ‘unclassified’, ‘barren’, or ‘wasteland’ land
cover categories. The swidden / fallow land use that would be indicated
by these land cover types, and which is found throughout the region and
is most likely the dominant form of land use in the region’s montane highlands,
also do not show up on land use maps in the region. This talk will present
the results of using a hybrid classification model that makes use of two
chronosequences of Landsat TM imagery to classify swidden/fallow land use
vs. other land use types for the Ca River basin in north-central Vietnam
for the early 1990s and early 2000s. The results of the classification
are compared to official, Vietnamese, land use maps for the region and
regional land cover maps. The hybrid classification model will be discussed
as well as the similarities and differences found on the maps.
- コーディネーター: 河野 泰之(CSEAS)
- G-COEイニシアティブ2班&4班合同研究会
- G-COEイニシアティブ2班と4班の合同研究会開催のお知らせです。発表者のコリンズ先生は、宇宙太陽光発電を実際に熱帯の途上国で実現するための活動を行ってこられました。そうした経験をもとに、技術と社会の接点について議論できればと考えています。多数のみまさまのご参加をお待ちしております。
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- 日 時:2008年 6月17日(火) 13:00-14:30
- 場 所:京都大学東南アジア研究所2階会議室
- 発表者:パトリック・コリンズ(麻布大学経済環境研究室)
- タイトル:「宇宙太陽光発電(SPS)のオペレーショナル・デモンストレーター用レクテナ(受電アンテナ)についての赤道直下の国での現地調査から」
- 発表概要:
1991年の国際SPS研究会で、「SPS2000」という太陽発電衛星のオペレーショナル・デモンストレーターについて、日本人研究者の提案した論文がSPS実現のためのもっとも優れた提案として表彰された。「SPS2000」について、20カ国で多くの研究論文が出版されるほか、プロジェクト提案者である松岡秀雄教授とコリンズ教授は、赤道直下の多くの国を訪問し、SPS実現に向けて研究者や政府の代表と交渉を繰り返した。訪問国は、東南アジアおよびその周辺では、パプアニューギニア、インドネシア、マレーシア、ナウル、キリバス等であった。その結果、各国の代表はこのプロジェクトに関心をしめし、多くのレクテナ(受電アンテナ)を設置するサイトについても検討した。
将来のエネルギー問題と環境問題を根本的に解決するためには、先進国と発展途上国の深い協力関係が必須である。「SPS2000」を実現するためにも、そのことは例外ではない。日本が指導力を発揮し、先端技術の分野で赤道直下の国々との協力を進めることは日本にとって有益である。宇宙からの電波エネルギーのユーザーとして、これらの国々は国際基準を作ることにもなるかも知れない。
エネルギー供給を増やすために中国やインドもSPSに感心を示しているという。また、欧州宇宙局(ESA)はロシアと協力して、クールーという赤道に近い打上所からソユーズロケットを2009年から打ち上げる予定である。これが実現すると、初めて、有人宇宙活動が赤道上軌道で可能となり、「SPS2000」の実現に一歩近づくことになる。
- 問い合わせ先:柳澤雅之
- G-COE第9回パラダイム研究会「環境倫理 - 生存のための新しい倫理観」
- 下記のように、G-COE第9回パラダイム研究会の概要を取り急ぎ、お知らせいたします。
研究会開催場所は宇治キャンパスです。お間違えのないようご注意ください。みなさまの積極的なご参加をお待ちしております。
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- 日 時:2008年 6月16日(月) 16:00-18:00
- 場 所:
生存圏研究所HW407(データベース解析室)
http://www.rish.kyoto-u.ac.jp/access.html
キャンパス内地図 (3)宇治総合研究実験棟の図中右建物4F
- 講 師:大阪府立大学 小泉 望 先生 (遺伝子組み換え)
- コメンテータ:京都大学農学研究科 神崎 護 先生 (環境生態学)
- 要 旨:
人類がマルサスの人口論を乗り越えられたのは「耕作面積」×「単位面積あたりの収穫量」=「人間を養える限界」という図式に対し、農業技術で「単位面積あたりの収穫量」を飛躍的に増加させたためである。その結果、人口論を超える60億もの人間を地球は養うことができるようになった。その一方で、人類による自然の収奪は、60年代の公害問題などの様々な環境問題を引き起こし、それまで人類社会の外部とされてきた自然環境をも含みこんだ倫理というものに人々の目を向けさせることになった。
とはいえ、このジレンマは解決したわけではない。これからも伸び行くアジア・アフリカから飢餓・貧困をなくすためにはさらに食糧の増産を図らなければ再び「成長の限界」に直面することは目に見えており、それに対して遺伝子組み換えなどの先端技術で解決しようという取り組みが進められている。こうした新たな技術は、人類と自然環境との長期的な関係に対してどのような影響をもたらしうるのか。生物多様性に代表される現在の環境倫理とどうかかわるのか。本研究会では、新たなパラダイム創成を目指して、こうした問題を具体的な技術のあり方を通じて考えたい。
- 問い合わせ先:篠原真毅 (京都大学生存圏研究所) shino@rish.kyoto-u.ac.jp
- Asian Way of Social Movements in the Era of Globalization
- You are cordially invited to the seminar titled "Asian Way of Social
Movements in the Era of Globalization"
as a part of JSPS-NRCT Core University Program, Project 7: "Entrepreneurship
in East Asia - Political, Economic, Cultural and Social: Establishing a
New Model of East Asian Political Economy"
-
- 日 時:2008年 6月14日(金) 13:30-18:00
- 場 所: East Building Room 207 (E207)
- Program:
13:30-14:10
Kosuke Mizuno (CSEAS)
Social Movements and Changing Governance
14:10-14:50
Boonlert Visetpreecha (Thammasat Univ.)
"The Protest Waves of the Four Regions of Slum Network in Thailand"
14:50-15:30
Krisda Boonchai (Thammasat Univ.)
"Food Resource Base: the New Concept from Thai Civil Society Movement
facing Food Crisis"
15:40-16:20
Nalinee Tantuwanich (Thammasat Univ.)
"Cutural Movement and the Movement Culture: Case Studies of Thai Social
Movement during 1990-2000"
16:20-17:00
Naruemon Thabchumpon (Chulalongkorn Univ.)
"Participatory Democracy in Practice: the Struggle of the Anti Pak
Mun Dam Movement in Thailand"
17:10-18:00 Discussion
- Contact:Fumikazu Ubukata (CSEAS)
- G-COEイニシアティブ1&4合同研究会
- デンバー大学のDr. Devin Joshi と立命館大学のDr. Giorgio Shaniをお招きして、GCOEイニシアティブ1&4合同研究会を以下の要領で開催する予定です。"Human
Development", "Human Security"そして "Humanosphere-sustainable
Development"というそれぞれの概念と考え方を比較検証し議論する場になればと思います。多数の参加をお待ちしています。
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- 日 時:2008年 6月12日(木) 17:00-19:30
- 場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科連環地域論講座(総合研究2号館4階)第一講義室
- 報告者1: Dr. Devin Joshi (Assistant Professor, University of Denver)
- 題 目:Comparing Human Development in India & China
- 要 旨:
This presentation examines the relative contributions of government performance
and economic growth to advancing human development (HD) in India and China
over the period from 1950 to 2005. Within human development I focus on
maternal and child health (MCH) and compulsory elementary education (CEE)
achievements as crucial indicators of poverty reduction and future development
in these two nations. To empirically assess the impact of good governance
as distinct from economic growth I examine government effectiveness for
HD at the macro and micro levels through public finance and policy implementation.
Contrary to neo-liberalism and other growth-centered development explanations,
I find that government performance and social equality explain as much
or more of HD performance than economic growth.
- 報告者2:Dr. Giorgio Shani (Associate Professor, Ritsumeikan University)
- 題 目: Globalization, The 'War on Terror' and Human In/Security in South Asia
- 要 旨:
This presentation will seek to examine the effects of neo-liberal globalization
and the war on terror upon human security in South Asia. It will be argued
that economic liberalization in South Asia in general and its most populous
country, India, in particular has resulted in unbalanced growth which has
disproportionately benefited, and politically empowered, members of the
dominant classes, religious communities and castes at the expense of the
rural and urban poor. This has had profound consequences for members of
South Asia's religious minorities and subaltern castes and classes who
find themselves increasingly marginalized by national discourses derived
from the majority religious tradition. These trends have been reinforced
by the post 9/11 political climate and the introduction of anti-terrorism
legislation which has contributed to a greater securitization of society
in general and the targeting of ethno-religious minorities.
- コメンテータ:Prof. Patricio N. Abinales, 藤田幸一、田辺明生
- 司 会:藤倉達郎
- 第21回 映像なんでも観る会 Film showing: "Dubai" (2005)
- フィリピン人海外就労者をテーマとした恋愛映画「Dubai」を上映します。近年急成長を遂げ世界的に注目を浴びる中東の都市ドバイを舞台に、出稼ぎに来たフィリピン人男女3人の恋愛、兄弟愛、家族愛を描いた作品です。映画においてフィリピンの人たちが家族、海外への出稼ぎ、自国についてどう表象しているかも垣間見ることができます。また、ドバイの経済発展を支える外国人労働者の状況についても、堀拔功二さん(大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)からお話いただきます。
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- 日 時:2008年 6月5日(木) 16:00-
- 場 所:
総合研究2号館(旧工学部4号館)4階東側・大会議室(AA447)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html
- タイトル:
DDubai (2005)
タガログ語(英語字幕)
Starring : Aga Muhlach, Claudine Barretto, John Lloyd Cruz
Directed By : Rory B. Quintos
Summoning his younger brother Andrew (John Lloyd Cruz) to the city of Dubai,
the financially stable Raffy (Aga Muhlach) -- a Filipino citizen who's
spent several years overseas -- hopes his sibling can find work so that
they can finally move to Canada. Unfortunately, Raffy doesn't expect Andrew
to go falling in love with his ex-girlfriend, Faye (Claudine Barretto)
-- a woman Raffy, in fact, still cares for very much.
Filipinos are in every corner of the world, toiling as nurses in the US,
maids in Hong Kong, caregivers in Canada, entertainers in Japan, factory
workers in Taiwan, engineers and construction workers even in war-torn
Iraq. Whe rever there is work and good pay, there you will find him, leaving
his home for the promise of a better and brighter future for his family.
The Filipino diaspora has given rise to this question: Where is home for
the Filipino?
- 問合せ先:
映像なんでも観る会 kitamura@cseas.kyoto-u.ac.jp
ドバイ移民社会研究会 hosoda@cseas.kyoto-u.ac.jp
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