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Center forSoutheast Asian Studies Kyoto University

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過去のセミナー案内:20年度

2008年7月

合同研究会
   生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業第3回研究会/第7回亀岡モデル創成セミナー
下記のとおり、京都大学東南アジア研究所が担当する京都大学生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業(滋賀サイト型起動研究「在地と都市がつくる循環型社会再生のための実践型地域研究」)の亀岡フィールドステーションと亀岡モデル創生研究会の合同主催による研究会を下記の予定で開催致しますので、ご参加ください。出席される方は、会場のスペースの関係もありますので、世話役を行なっているプロジェクト担当の安藤和雄(東南アジア研究所)ando@cseas.kyoto-u.ac.jpまでメールで連絡ください。よろしくお願い致します。
  1. 日 時:2008年 7月29日(火) 15:00 - 17:00
  2. 場 所:京都学園大学バイオ環境学部 バイオ環境館6階会議室
  3. 研究会 プログラム:
    「座談会 人見節郎さんと話す『亀岡の農業と農村の戦後の変容』」
    人見節郎さんは、亀岡市大井町の農家です。昭和4年生まれの人見さんは、戦後に農業に従事されていらい、現在まで一貫して亀岡市大井町で専業農家として暮らしてこられました。現在も元気な現役農家です。京都大学大学院アジアアフリカ地域研究研究科の有志が行なっている合同講義の中の亀岡フィールド講義でも講師役をしていただき毎年お世話になっています。亀岡市は、かつてはポプラやハンノキなどの畦畔木が水田の畦に育つ景観の村でした。現在、畦畔木は痕跡をとどめる程度となり、亀岡の農業技術、農業をとりまく社会経済環境も大きく変化しました。座談会形式ですが亀岡の農業と農村の戦後の変容について、人見さんに語っていただく会をもちました。
  4. 司 会: 安藤和雄(京大東南アジア研究所)
京都人類学研究会7月季節例会シンポジウム
  1. 京都人類学研究会7月季節例会シンポのお知らせです。ふるってご参集くださいますようお願いいたします。
  2. 日 時:2008年 7月26日(土) 14:00~18:00
  3. 場 所:
    京都大学・吉田南構内・総合人間学部棟1102講義室
    会場までの道のりは、以下のアクセス・マップをご覧下さい。
    http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_ys.htm
  4. 共 催:
    京都大学GCOE「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」
    大阪大学GCOE「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」
  5. タイトル:自立・連帯・生存 ~ネオ・リベラリズム時代の「貧困」をめぐる社会学と人類学の対話~
  6. シンポジウムの趣旨:
    ネオ・リベラリズムが推し進めてきた自立化/個人化は、世界的な労働力の流動性を高める一方で、不安定な雇用によるあらたな貧困層を生みだしている。この現代的状況における「生存」という問題を社会学と人類学の対話を通して考える。とくに日本の文脈で強調されてきた「自立化=自己責任」の諸相を、他地域の事例から相対化する。「自立と連帯」/「個人と共同体」という枠組みをこえて、現代の生存を支える基盤を問いなおす。
  7. プログラム:
    14:00~14:30
    平井秀幸(日本学術振興会特別研究員)
    オリベラリズムから<社会的なもの>の再考/再興へ―「ポリリズムとしてのネオリベラリズム」への抵抗に向けて
    14:30~15:10
    居郷至伸(横浜国立大学 大学教育総合センター)
    日本のコンビニエンスストア―個人化と搾取のメカニズム、および打開に向けた手がかり
    15:10~15:50
    仁平典宏(日本学術振興会特別研究員)
    現代日本における「ホームレス」の生と構造―自立と連帯のあいだ
     (休憩)
    16:00~16:40
    森田良成(大阪大学 人間科学研究科)
    「怠け者」たちの労働と生存―西ティモールの廃品回収人の事例
    16:40~17:20
    小川さやか(日本学術振興会特別研究員)
    都市社会を生き抜く騙しの技法―タンザニアの零細商人の生計実践と仲間関係を事例に
    17:20~18:00 コメント・総合討論 
  8. 要 旨:
    平井秀幸(日本学術振興会特別研究員)
    ネオリベラリズムから<社会的なもの>の再考/再興へ―「ポリリズムとしてのネオリベラリズム」への抵抗に向けて
    本発表は、ネオリベラリズムと現代社会の関連性をめぐる社会学者と人類学者の対話に向けた「土俵作り」の任を担うものである。当日は、①「ネオリベラリズムとは何か」をめぐる錯綜した議論を報告者なりに解きほぐし、②ネオリベラリズム=複奏的な統治的合理性との理解を提示した後、③幾つかの鍵概念を手がかりに現代日本社会とネオリベラリズムの関係性を探り、④最後に「抵抗」の規範的ビジョンをやや大胆に提起してみたい。
    居郷至伸(横浜国立大学 大学教育総合センター)
    日本のコンビニエンスストア―個人化と搾取のメカニズム、および打開に向けた手がかり
    本発表では、中小小売商業をとりまく生存競争の中から生成・発展してきた日本のコンビニエンスストアを取り上げる。統計・文献資料、発表者が行った店主へのヒアリング調査データをもとに、本部の加盟店主としてのアントレプレナーシップの発揮が、やりがいの確保と同時に搾取構造を温存させていることを提示する。この問題を打破する試みとして、本部との利益分配や負担区分の取り決めにあるカラクリを暴く店主の発話に着目する。
    仁平典宏(日本学術振興会特別研究員)
    現代日本における「ホームレス」の生と構造―自立と連帯のあいだ
    「豊かな」と形容される日本の都市のただ中で増殖している「ホームレス状態」の生。そこに見られる「貧困」の質は、「日本型」福祉システムと、その「ネオリベラリズム」的再編の陥穽を、端的に照射しているように思われる。報告では、1990年代以降の「ホームレス問題」の構造変容について検討しつつ、そこで問題解決のキーワードとして示される「自立」「連帯」などの機制と射程について問い直していきたい。
    森田良成(大阪大学 人間科学研究科)
    「怠け者」たちの労働と生存―西ティモールの廃品回収人の事例
    西ティモールの町に、廃品回収業に従事する「アナ・ボトル」たちがいる。僻地の農村から出稼ぎにやってきた彼らは、集めた廃品を親方に売ることで現金を得ている。都市下層における低賃金で取替え可能なフレキシブルな労働力であると同時に、彼らは労働の価値や倫理を親方たちと共有することのできない「怠け者」でありつづけている。アナ・ボトルの日々の労働において現れる複数の価値の重なりとズレに注目し、市場経済の周辺部における生存のあり方を検討する。
    小川さやか(日本学術振興会特別研究員)
    都市社会を生き抜く騙しの技法―タンザニアの零細商人の生計実践と仲間関係を事例に
    タンザニアの零細商人たちは、自身の身体的・性格的な特性を生かした独自のスタイルを確立し、そのスタイルに適した「騙しの技法」を培うことで都市での「自立的な生存」を模索している。発表では古着商人たちの「生きやすさ」と「葛藤」をかれらの経済活動のしくみと仲間とのつながり方から考察することを通して、合法的/合理的/倫理的な「正しさ」からはみでる人間の過剰さを基盤とした生存の在り方を考える。
  9. 備 考:
    *事前の参加予約は必要ありません。
    *当日は、資料代として200円をいただきます。
    *京都人類学研究会は、京都を中心とする関西の人類学および関連分野に関心をもつ大学院生・研究者がその研究成果を報告する場です。どなたでも自由に参加いただけます。
  10. 問い合わせ先:inq_kyojinken@yahoo.co.jp 松村圭一郎(7月季節例会担当)、清水展(京都人類学研究会代表)
生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業:朽木フィールドステーション活動:「焼畑「山かぶら」を体験」(2008/07/24・25・8/10)
京都大学東南アジア研究所が担当する京都大学生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業(滋賀サイト型起動研究「在地と都市がつくる循環型社会再生のための実践型地域研究」)の朽木フィールドステーションが市民環境研究所のミニ環境塾の活動の一環として、「火野山ひろば」との共催で、一連の焼畑体験講座を余呉町で開催します。興味のある方は、是非、ご参加ください。
焼畑「山かぶら」を体験!
滋賀県余呉町の高時川上流の集落では、山に火を入れ「山かぶら」(紅かぶら)をつくり続けてきました。ミニ環境塾では、地元の永井邦太郎さん(摺墨山菜加工組合)と交流しながら焼畑体験(火入れ準備と火入れ)をおこないます。
また、火入れ前には京都市内で学習会を開いて、火入れによる伝統農法と火を介した山野の利用について学ぶとともに、国内の焼畑に関する映像も鑑賞します。ふるってご参加ください。 (共催:火野山ひろば)
  1. 日 時:2008年7月24日(木)、25日(金)、8月10日(日)
    ■ 第1回 7月24日(木)火入れ準備(草木の刈り払い、小雨決行)
    余呉町中河内地区の山野でおこないます。
    JR北陸本線/余呉駅集合(集合時刻は午前9時前後を予定)。
    軍手と作業着をご用意ください。
    ■ 第2回 7月25日(金)学習会
    会場:市民環境研究所(京都市左京区田中里ノ前21 石川ビル305、電話:075-711-4832)
    講師:黒田 末寿 氏(火野山ひろば・滋賀県立大学人間文化学部)
    時間:19:00~
    内容:
    • 火入れによる伝統農法について
    • 国内の焼畑に関する映像鑑賞(高知県池川町椿山地区と山形県鶴岡市藤沢地区における記録作品を予定)
    ■ 第3回 8月10日(日)火入れ(雨天延期)
    作業地・集合とも火入れ準備と同様。
    ◆ 参加料
    焼畑体験 (7/24と8/10の2日間):2,500円(余呉駅~作業現場までの送迎、保険代、昼食代を含む) 1日だけの参加も可学習会
    (7/25):300円(資料・茶菓子代)
  2. ※ 焼畑体験に参加希望の方は、準備の都合上、必ず事前にお申し込みください。
    集合時刻などの詳細、以降の回についても下記までお問い合わせください。
  3. 申し込み・問い合わせ:
    「火野山ひろば」
    今北 哲也:090-8651-0739 、黒田 末寿:090-6978-0990、増田 和也:kamasu@mine.email.ne.jp
G-COEイニシアティブ3研究会
  1. FAOの森林資源官として20年以上東南アジアの森林資源管理に携わってこられた樫尾昌秀氏に講演をお願いしました。熱帯林の保全、修復に第一線で取り組んでこられた樫尾氏のお考えが聞ける好機です。ふるってご参加ください。
  2. 日 時:
    2008年 7月22日(火)
    講演  14時~17時、 懇親会 18時~20時
  3. 場 所:
    講演:京都大学農学部総合館西棟W306講義室
    懇親会:カンフォーラ(京大時計台前)を予定
  4. 内容(予定):
    1. アジア・太平洋地域の森林資源の動向と課題 ~ Sustainable ForestManagement (SFM)の実現に向けて
    2. 森林資源管理の現実 ~ 現場での活動で見えてくるもの
  5. みなさま奮ってご参加ください。人数把握のため,参加予定の方はできるだけ7月15日までに神崎まで(mkanzaki@kais.kyoto-u.ac.jp)ご連絡ください。懇親会への参加もお知らせください。

    樫尾昌秀氏:国連食糧農業機関(FAO)アジア・太平洋地域事務所(バンコク)の森林資源官として、1983年以来、森林資源の調査、監視、指導、政策提言などで活躍。
  6. ポスター:PDF
  7. コーディネーター:
    神崎 護(京都大学農学研究科森林科学熱帯林環境学分野)
    mkanzaki@kais.kyoto-u.ac.jp
「ラオスの自然と生業のダイナミクス」研究会
この10年ほどで、ラオスの自然、生態、生業に関する研究は急速に進展しました。とりわけ総合地球環境学研究所が主催した「アジア・熱帯モンスーン地域における地域生態史モデルの構築」(代表 秋道智彌教授)は、その規模と守備範囲の広さで傑出したものだったと思います。私たちは、その成果の一部を、“Cultivating Nature, Adopting to Nature: Dynamics of Lao Livelihood” (仮)と題して、『東南アジア研究』特集号でとりまとめる予定です。本研究会は、これまでの成果を共有し、特集号に向けてそれぞれの論考をさらに練り上げることを目的とするものです。オープンな研究会ですので、ご関心のある方は、ぜひご参加ください。なお、本研究会は、東南アジア研究所所内研究会「東南アジア大陸山地部研究会」と科学研究費補助金「東南アジア大陸部における土地利用変化のメカニズム」の共催です。
  1. 日 時:2008年 7月19日(土) 13:00~18:30/7月20日(日) 9:00~15:00
  2. 場 所:東南アジア研究所東棟2階207号室
  3. 共 催:
    東南アジア研究所所内研究会「東南アジア大陸山地部研究会」
    科学研究費補助金「東南アジア大陸部における土地利 用変化のメカニズム」
  4. *発表は日本語です。またすべての発表タイトルは仮です
  5. プログラム:
    7月19日(土)13:00-18:30
    河野泰之
    趣旨説明
    富田晋介(東京大学)
    Process and mechanism of expansion of upland fields in Northern Laos
    武藤千秋(岐阜大学)
    Genetic diversity and its distribution of the primitive rice Cultivars (O. sativa) in Northern Laos
    小手川隆志(高知大学)
    Irrigation technologies for sustaining lowland rice production in Northern Laos
    横山智(熊本大学)
    The trade flow of agro-forest products and commodities in the Northern Mountainous Region of Laos
    広田勲(京都大学)
    Forest structure of riparian and fallow forests in Northern Laos
    中田友子(神戸市立外国語大学)
    A study on process of socioeconomic change in the villages situated along Route 23, Southern Laos
    高井康弘(大谷大学)
    Water buffalo-human multi-relationships and their changes: A note on Nasavang Villlage in Northern Laos
    7月20日(日)9:00-15:00
    野中健一(立教大学)
    Rising insect-resources in the Vientiane Plain, Lao PDR.: A case study of weaver-ant collecting and marketing
    池口明子(横浜国立大学)
    Fresh food marketing channels and urban-rural relationship in the Vientiane plain, Lao PDR
    西村雄一郎(愛知工業大学)
    A time-geographic analysis on natural resource use in a village of the Vientiane plain
    中村哲(国立国際医療センター)、翠川裕(鈴鹿医療科学大学)
    Water, livelihood and health at a resettlement village in Lao PDR.: A case study of Attopeu Province
    百村帝彦(地球環境戦略研究機関)
    Land use change caused by plantation program in Laos
    宮川修一(岐阜大学)
    Farming systems for alleviating production instability of rain-fed rice cultivation in the village of Vientiane plain, Laos
    Linkham Douangsavanh, Nathan Badenoch(National Agriculture and Forestry Research Institute)
    Recent agriculture and environment policy development of Lao PDR.
  6. コーディネーター: 河野泰之(CSEAS)
生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業第3回研究会
7月18日(金)16:00~19:00に下記のとおり研究打合せ会を開催します。
当日は、JR琵琶湖線(東海道本線)15:21京都発、15:49守山着にお乗りください。JR守山駅の改札口に15:50集合とし、守山フィールドステーション(住所:滋賀県守山市梅田町12-32)に向かいます。
守山フィールドステーション(世話役 高谷好一先生)にて簡単な夕食を準備しますので、参加を希望される方は、是非、安藤(ando@cseas.kyoto-u.ac.jp)まで、7月15日(火)までに連絡ください。ただし、食事の準備とスペースに限りがありますので、連絡をいただいた先着順で参加者の人数が20名となったところで締め切りたいと思います。
  1. 日 時:2008年 7月18日(金) 16:00-19:00 (その後 簡単な夕食会による懇親会を計画しています)
  2. 場 所: 守山フィールドステーション
  3. プログラム:
    1. 研究討論会 16:00~17:30
      問題提起者: 高谷好一 「『美しい湖国』構想と当事者の役割」(45分・発表、45分・討論)
      <要旨>
      1.「美しい湖国」
       1)湖国小宇宙の同心円構造
        ・各生態区の特性……イ)美しい湖 ― 美しい水、多くの魚
                                     ロ)美しい平野 ― 美しい人たち、美しい社会
                                     ハ)美しい山 ― カミガミのいます場、ただし奥山、里山、孤立丘ごとに差
      2. 美しさを保ってくれるのは当事者
       1)美しい湖を守る人たち
       2)美しい平野の型、こころ、知恵
       3)山のことはカミガミにまかそう
    2. 守山、朽木、亀岡のフィールドステーションの活動経過報告と今後の活動スケジュールの発表
      17:30~18:40 (発表40分:各ステーション10分、30分:討論)
    3. 今後の共同活動と広報内容
      18:40~19:00 (フリーの会議)
    4. その他
  4. コーディネーター: 安藤和雄(ando@cseas.kyoto-u.ac.jp, 075-753-7334)
Special Seminar
5月初から半年の予定で来られているAng Choulean先生をお招きしてセミナーを行います。カンボジア農村に生きる人びとの生活と人生を、稲作を鍵として考察して頂きます。皆さまのご来場をお待ちしております。
  1. 日 時:2008年 7月17日(木) 16:00-18:00
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所東棟2階会議室(E207)
  3. トピック: Related Beings: Rice and Human
  4. 発表者:Prof. Ang Choulean (CSEAS Foreign Visiting Research Fellow)
  5. 要 旨:
    From several standpoints, Cambodia still remains an under-developed country. But what she can still be proud of, she will lose, as one can guess, the day she’ll become developed. The richness I would like to introduce you to is deeply rural, highly cultural and in the same time highly fragile: the thinking and ritual practices associated with rice. In rural areas, which represent the main and profound reality of Cambodia, rice is not just a cultivation, not just the main cultivation, the main source of peasant’s income. Beyond cultivation, rice is culture. Maybe I’m saying a tautology. Yet I wish to show how close to humankind rice is, for Cambodian farmers. I will present two types of ritual where you can realize that rice, topmost cultivation, and human, cultural creature par excellence, form two facets of one single being. The first ritual marks the end of the harvest and the strengthening of the seeds for the next rice cultivation cycle. The second one is a series of rites of passage marking the different steps of an individual’s life.
  6. コーディネーター: 小林 知(7169)、 河野 泰之(7323)
地域情報学研究会:「東西回廊を探る-アンコールからタイへの王道-」
   (タイ国シラパコーン大学考古学部との遠隔ビデオ会議中継予定)
下記の通りの地域情報情報学研究会を開催いたします。
ご参集いただきますようお願いします。
  1. 日 時:2008年 7月17日(木) 13:00-16:00
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所東棟2階会議室(E207)
  3. 趣 旨:
    石井米雄先生の東西回廊仮説の可能性を議論しながら、タイ史を再考する。東西回廊の可能性を議論するために、スラット・レルトラム氏がリーダを務めた「アンコールから東北タイ・ピマイに至るRoyal Road研究」におけるリモートセンシング、物理探査の先端技術を動員して多くの検証を進めた考古学、人類学と情報学による学術調査の結果を含めて、さらなる検討を行う。また、カンボジア側から本研究のフィールド調査に参加したアン・チュリアン氏がRoyal Road研究と東西回廊の可能性についてコメントする。
  4. 講演・発表:
    1. タイ史の再考-東西回廊仮説の可能性
      石井米雄 (京都大学名誉教授)
    2. "The muti-disciplinary approach for archaeological study: case study of Royal Road from Angkor to Phimai"
      Surat Lertlum (CSEAS, Chulachomklao Royal Military Academy)
    3. 討論:Comment on Royal Road Studies from Cambodian Anthropologist
      Ang Choulean (CSEAS, Royal University of Fine Arts, Cambodia)
  5. 問い合わせ:米澤剛(go-yone@cseas.kyoto-u.ac.jp)、柴山守(shibayama@cseas.kyoto-u.ac.jp)
生存基盤科学研究ユニット 研究成果報告会
京都大学生存基盤科学研究ユニットの小林と申します。生存基盤科学研究ユニットは東南アジア研究所を中心としたGCOEプログラムと連携し、持続的生存基盤の構築を目指しています。(ホームページhttp://iss.iae.kyoto-u.ac.jp/iss/jp/)
つきまして、今月7月16日に生存基盤科学研究ユニットの研究報告会が開催されます。
お時間のある方は是非ご参加ください。なお懇親会(意見交換会)も開催されますので(会費4000円)、ご都合のあう方はこちらの方にも是非ご参加ください。
  1. 日 時:2008年7月16日(水) 10:00 - 
  2. 場 所:京都大学 百周年時計台記念館2F 国際交流ホールⅢ
  3. プログラム:こちらをご覧ください。
  4. 問い合わせ:小林健一郎 (生存基盤科学研究ユニット) Tel:0774-38-4544
G-COE第10回パラダイム研究会「災害リスクマネジメントの最前線」
  1. 下記のように、G-COE第10回パラダイム研究会の概要をお知らせいたします。
    みなさまの積極的なご参加をお待ちしております。
  2. 日 時:2008年 7月14日(月) 16:00-18:00
  3. 場 所:
    京都大学東南アジア研究所東棟2階会議室(E207)
    http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/about/access_ja.html
  4. 講演者:
    岡田憲夫(京都大学防災研究所)
    「社会基盤創生とその持続的なマネジメント: 計画論的アプローチ」
  5. コメンテーター:
    安藤和雄  (京都大学東南アジア研究所)
       「地域社会から見た災害」
    余田成男 (京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻)
       「東南アジア地域の気象災害軽減国際共同研究」
  6. 内 容:
    グローバル化の進展のなかで、グローバルな現象とローカルな現象が複雑に絡まり合い、その結果として諸社会が抱える不確実性も高まりつつある。災害のもたらす被害が世界規模でみた場合に年々大きくなっていることもその一例として挙げられる。
    災害において被害を受ける人々は、明らかに地域社会で暮らす弱者である。しかし、彼らの生活の安全・安心を脅かしているのは異常なグローバルな自然現象、および人間の社会・システム・心理等との複合的な要因である。この複雑に入り組んだ原因と結果を解きほぐし、私たちの目の前に居る人々を助けるためには、従来の、個別の問題対応型のリスクマネジメントという枠組みで対応するのではなく、むしろ生存に関わる多様な側面を考慮に入れながら、よりよい対応を考えていくような新たな枠組みを探っていく必要があるのではないだろうか。
    本研究会では災害リスク研究の最新の取り組みに対し、文理融合型のマネジメントを深化させる方向で、グローバルな自然と地域社会・在来知という両面から考察を加える。
東南アジア研究所シンポジウム
災害に立ち向かう地域/研究  生存基盤持続への寄与をめざして
本シンポジウムは、「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」の形成を目指した活動の一里塚として、若手研究員の研究成果を取りまとめ、地域研究の新たな展開、少なくともその方向性と可能性について議論し、明らかにしようとするものである。 地域と研究の間に「/」が入っているのには、2つの理由がある。1つは、災害に対して、地域住民は立ち向かうが、地域研究は真正面から立ち向かってこなかった。そのことと関連して、第2には、地域住民と研究者のあいだに、実際の亀裂や懸隔がある。それを明示するための斜線である。したがって、「/」は、問題の所在を示している。 問題があるところに、初めて研究への動機づけが生まれる。問題意識がなければ研究は始まらない。本シンポジウムの初発の問題意識は、以下のとおりである。 
災害対策・対応・克服に関わる行政関係者や大学研究者は、「防災・減災・復興のためには、当該地域の住民自身の積極的な関与、コミュニティの役割が重要である」との認識を共有している。しかし最も重要な「地域」あるいは「コミュニティ」の内実は、ブラック・ボックスのまま放置されている。空疎な内実の周囲を空回りしているだけでは、限られた資源を適切に配分し、有効な対策を立てることに限界がある。そのことを危惧し、地域研究/文化人類学からの可能な貢献の一方途として、個別の被災コミュニティの内実に応じた、防災~災害緊急援助~長期復興支援への積極的な関与の可能性を考える。 確かに地域・コミュニティは使い勝手の良い便利な言葉である。しかし一国内においても、ましてや異なる国では、その実態が異なる。地域・コミュニティという言葉の含意とは裏腹に、その実態は均質で友愛に満ちた調和ある集団ではない。地域・コミュニティの内部には、親族姻戚関係、友人知人のネットワーク、政治的派閥、貧富の階差、性差、宗教・民族、年齢、その他によってさまざまな亀裂や分断線が走っている。地域・コミュニティごとにその内実、すなわち成員の構成や生活・秩序の維持・運営のされかたが異なると言って過言ではない。 それゆえ、被災地・コミュニティの歴史背景や現状の政治経済的・社会文化的構成の特徴に応じて、きめ細かに応じた対策を立てることが復興のために不可欠である。とりわけ、アジア地域・アジア各国では、言語・文化を異にする民族が多数共存しており、巨大災害においては複数の民族集団が同時に被災することも珍しくない。(東南アジア)地域研究者が防災~復興の具体的なプロジェクトに、積極的に貢献する可能性と介入すべき理由がある。 また他方では、災害を、生存基盤を揺るがし、ときに破壊する脅威として捉えることをとおして、問題の所在を逆転させ、そもそも生存基盤とは何か、それを持続させるためには何が必要なのかという問題について考え、生存基盤という概念自体を鍛えあげることをめざす。さらには、災害に関わる諸問題への取り組みをとおして、地域研究と文化人類学の再活性化の可能性を考える。単に院生の就職先として災害関係プロジェクトや機関がありうるというだけでなく、ディシプリンそのものの概念や方法の鍛えなおしも目指している。
人間の(全生命体の?)生存基盤には、さまざまなレベルがある。何よりもまず、各個人の身体そのものが生存の基盤である。新生児や乳幼児にとっての母と父、長じては家族・親族・社会もまた生存の基盤となる(ヒトのみが家族・親族および群れ・社会という二つのレベルの集団を生存の基盤として有する)。さらには、地域社会、ネットワークで結ばれた諸関係、そして国家もまたひとつのレベルの生存基盤である。そして水・空気・土地を要素とする全体的な生態・自然環境もまた、不可欠の生存基盤である。 そうした異なるレベルでの生存を揺るがす脅威として、本シンポジウムで念頭に置いている災害は、具体的に、1)重篤感染症、2)地震・津波、3)台風・大雨・洪水、4)旱魃・塩害、5)紛争(戦乱)、… などである。すなわち、きわめて短時間のあいだに安寧な日常生活の存続を困難あるいは不可能とし、人の生き死にを左右するような出来事である。
  1. 日 時:2008年 7月11日(金)~12日(土)
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所・東棟2階大会議室(E207)
  3. スケジュール:
    <7月11日(金)>
    13:30~13:40
    趣旨説明
    13:40~14:20
    清水展(京都大学東南アジア研究所)
    生存基盤が壊れるということ:ピナトウゥボ山大噴火(1991)と先住民アエタの被災と新生の事例から
    セッション1::突発的に起こる災害と地域社会
    14:20~15:00
    西芳実(東京大学大学院総合文化研究科)
    「災害に強い社会」を考える:2004年スマトラ沖地震津波の経験から
    休憩(20分)
    15:20~16:00
    遠藤環(埼玉大学経済学部)
    都市のリスクと人びとの対応:バンコクのコミュニティにおける火災の事例から
    16:00~16:40
    木村周平(京都大学東南アジア研究所)
    将来の地震の不安と地域社会:トルコ、イスタンブルの事例から
    休憩(20分)
    17:00~18:00
    コメントおよび総合討論
    コメンテーター:林勲男(国立民族学博物館)
    懇親会(清水屋)
    <7月12日(土)>
    セッション2:漸次進行する災害と生存基盤
    10:30~11:10
    甲山治(京都大学東南アジア研究所)
    温暖化および気候変動にどう対応するか?:水災害を事例として
    11:10~11:50
    佐藤孝宏(京都大学東南アジア研究所)
    農業水利変容とその影響:インド・タミルナドゥ州の事例
    昼休み (100分)
    13:30~14:10
    生方史数(京都大学東南アジア研究所)
    塩と共に生きる?:タイ東北部における塩害と生存基盤
    14:10~14:50
    西真如(京都大学東南アジア研究所)
    ウイルスと民主主義:エチオピアのグラゲ県におけるHIV/AIDS問題と地域社会の取り組み
    休憩(20分)
    15:10~15:50
    山本博之(京大地域研究統合情報センター)
    自然災害で現れる「地域のかたち」--インドネシアの地震・津波災害の事例から
    休憩(10分)
    16:00~17:30
    コメントおよび総合討論
    コメンテーター:門司和彦(総合地球環境研究所)
Special Seminar
  1. 日 時:2008年 7月10日(木) 16:30-18:00
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所東棟2階会議室(E207)
  3. トピック:"The Grameen Bank and the Bank Rakayat Indonesia: Sharing of Experiences between the Two Microfinance Giants"
  4. 発表者:Prof. Tazul Islam , CSEAS vising research fellow
  5. 要 旨:
    With a brief overview of the Grameen Bank in Bangladesh and the Bank Rakayat Indonesia, this presentation explores the financial services currently being provided by these two microfinance giants and in the process highlights their impact on poverty alleviation and financial sustainability: the two main issues which make a micro finance institution successful. Basing mainly on secondary data, the paper concludes that both the giants have many lessons to learn from each other. In case of Grameen, though much has been done in Grameen Phase Two, there does still appear to be considerable scope for increasing the range of savings services needed to better meet the needs of the poor. Likewise, in contrast to the sophistication that has developed in the savings services of the Bank Rakayat Indonesia, the range of lending services does not seem to be as well developed.
  6. コーディネーター: 藤田 幸一(CSEAS)
情報資源共有化研究会「地域研究における総合目録の可能性」
  1. 日 時:2008年 7月10日(木) 15:00-18:00
  2. 場 所:
    北海道大学東京オフィス大会議室
    〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目7-12 サピアタワー10階 JR東京駅八重洲北口歩2分
    Tel./Fax 03-3211-2055
  3. 共 催:
    地域研究コンソーシアム情報資源共有化研究会、同地域情報学研究会、科研費基盤研究(A)「アフロ・アジアの多元的情報資源の共有化を通じた新たな展開」
  4. プログラム:
    15:00 - 15:40 
    「アーカイブズオンライン総合目録による地域研究情報共有の提案」
    五島敏芳(国文学研究資料館)
    15:40 - 16:20
    「文化財の情報発信における連想検索の活用について : 横断的連想検索システム「想-IMAGINE」」
    丸川雄三(国立情報学研究所)
    16:20 - 17:00
    「デジタル情報の統合検索サービスを目指して : PORTAのコンセプトと今後」
    中山正樹(国立国会図書館関西館)
    17:00 - 18:00 討論
  5. 問い合わせ先:兎内勇津流(北海道大学スラブ研究センター)usagi@slav.hokudai.ac.jp
第三回「大陸部新時代研究会」
第三回「大陸部新時代研究会」のご案内を差し上げます。今回は、第一回に続いて、再びカンボジア研究の特集を行います。ディシプリンや対象とする時代を限定せずに、学際的かつ歴史的な視点から、カンボジア社会とそこに暮らす人々の生活に迫ります。一日目は、植民地時代に始まる歴史研究から有形・無形の文化財をめぐる研究まで、計5本の発表です。二日目は、視点を現代に転じて、経済学、文化人類学、農学等の分野の発表5本です。カンボジアの国と社会についてじっくりと議論を重ねる得がたい機会です。長丁場の研究会ですが、皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
  1. 日 時:2008年 7月5日(土)~6日(日)
  2. 場 所:
    京都大学本部キャンパス内、総合研究2号館(旧工学部4号館)、4階東側・大会議室(AA447)
    http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html
  3. スケジュール:
    <7月5日(土)>
    12:50~13:00
    趣旨説明
    13:00~14:10
    高橋宏明(東海大学教養学部)
    「フランス植民地期カンボジアにおける中央官僚の特質について」
    14:15~15:25
    傘谷祐之(名古屋大学大学院法学研究科博士課程)
    「フランス植民地期カンボジアにおける司法組織改革 ―1863年から1922年までの時期を中心として―」
    15:30~16:40
    池上真理子(上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士課程)
    「カンボジア国内における少数民族クーイの製鉄業 ―フランス植民地期史資料を中心に―」
    16:45~17:55
    澤田知香(奈良女子大学大学院人間文化研究科博士研究員)
    「クメール建築における木造建造物の復原的研究」
    18:00~19:10
    羽谷沙織(日本学術振興会特別研究員)
    「カンボジア古典舞踊教育にみる『クメール文化』の創出」
    19:30~
    懇親会
    <7月6日(日)>
    9:30~10:40
    米満愛(神戸大学大学院国際協力研究科博士課程)
    「カンボジア縫製業労働者の職務意識 ―意欲的労働力を促す要因は何か―」
    10:45~11:55
    吉田尚史(早稲田大学大学院文学研究科博士課程/精神科医)
    「カンボジア王国の精神医学・医療についての報告」
    昼食 ~13:20
    13:20~14:30
    石川晃士(名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程)
    「市場経済移行期におけるカンボジアの農村・農業の変容と農業発展過程に関する研究― バッタンバン州の稲作生産システムを事例として―」
    14:35~15:45
    秋保さやか(筑波大学大学院地域研究研究科博士課程)
    「カンボジア農村社会における開発と住民組織 ―タケオ州トラムコック郡の事例から―」
    15:50~17:00
    佐藤奈穂(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程)
    「カンボジアにおける死別・離別女性の貧困回避と親族ネットワーク」
    総括~17:30
  4. 発表抄録:PDF
  5. 問合せ先:小林知(東南アジア研究所)(Tel: 075-753-7169)
Joint International Workshop on Chinese Identities and Inter-Ethnic Coexistence and Cooperation in Southeast Asia
You are cordially invited to the CSEAS and Netherlands Institute for War Documentation Joint International Workshop on Chinese Identities and Inter-Ethnic Coexistence and Cooperation in Southeast Asia
  1. 日 時:2008年 7月4日(金)~5日(土)
  2. 場 所:京都大学東南アジア研究所東棟2階会議室(E207)
  3. This workshop aims to historicize the lived experience of "being Chinese" in Southeast Asia by looking at how economic, political, cultural, and ideational processes have contributed to defining, producing, and reworking "Chineseness" in various colonial and national arenas in Southeast Asia over time. "Chinese" everyday life, ascription, and self-identification in Southeast Asia have been shaped by transnational migration, by colonial and national states and their projects of modernity, by global capitalism, and by discourses of "Chineseness." The historically problematic status of the Chinese-- variously defined as economically dominant, political subversive, and culturally different--has been a source of ethnic tensions, principally expressed through economic nationalism, political disenfranchisement, assimilation-integration debates and campaigns, and (as in the case of Indonesia) riots and outright violence. Yet "Chinese" identities have been far more complex, multiple, and protean than is presupposed by either scholarship or public policy or popular imagination. With the rise of China and East Asian (both Northeast Asia and Southeast Asia) regional growth and integration, "Chineseness" has been reconfigured in line with changes in state policy, the popularity and impact of "overseas Chinese" studies, and the vicissitudes of globalization. Our aim is to highlight, through a focus on Indonesian Chinese in comparative regional perspective, the ongoing reworkings and negotiations of "Chineseness" and the challenges they pose for inter-ethnic coexistence and cooperation in Southeast Asia.
  4. プログラム:
    1日目:7月4日(金)
    13:00-13:15: Opening Remarks
    Professor Kosuke Mizuno, Director, CSEAS 
    13:30-15:30 Session I: Networks and Localities
    ・Peter Post, (Netherlands Institute for War Documentation) Peranakan Elite Family Networks and Southeast Asia's Indigenous Royalty: Status, Modernity, and Identity
    ・Tatsuki Kataoka (ASAFAS), The Baba Culture in Thailand
    15:45-17:45 Session II: Claiming Citizenship
    ・Elizabeth Chandra (Keio), The New Indigenes: Chinese-Indonesians and the 2006 Citizenship Law
    ・Caroline Hau (CSEAS), Blood, Land, and Conversion: The Politics of Belonging in Jose Angliongto’s The Sultanate
    2日目:7月5日(土)
    10:00-12:00 Session III: State and Chinese
    ・Ay Mey Lie (Amsterdam), Ethnic Chinese in the Indonesian Armed Forces: Identification and Participation in Historical Perspective
    ・Nobuhiro Aizawa (IDE-JETRO), Delivering Citizenship: DEPDAGRI and the Chinese in the 1980s
    13:00-15:00 Session IV: Limits of Representation
    ・Nobuto Yamamoto (Keio), Clandestine Words: Persbreidelordinnantie in the 1930s Indies
    ・Junko Koizumi (CSEAS), Beyond the Assimilation-Sinicization Framework: Studies of the Chinese Society in Thailand Reconsidered from Historical and Local Perspectives 
    15:15- 17:15 Session V: Interrogating Identities
    ・Yumi Kitamura (CSEAS), Reconstructing Indonesian-Chinese Cultural Identity in Post-Suharto Indonesia
    ・Thung Ju Lan (Lembaga Ilmu Pengetahuan Indonesia, CSEAS Visiting Research Fellow), The Search for Chinese Identity and Culture among Chinese Indonesians during the Post –Suharto Era 
  5. Funding for the workshop was provided by CSEAS and the G-COE Program
  6. コーディネーター: ハウ・カロライン(CSEAS)
G-COEイニシアティブ4研究会
 下の要領で、GCOEイニシアティブ4研究会・イノチの人類学研究会を開催します。今回は、速水洋子さんが「生のつながり」というキーワードをもって発表してくださいます。これまでの親族論・社会論を刷新するご発表になることと期待しています。たくさんの皆様のご参加をお待ちしています。
  1. 日 時:2008年 7月4日(金) 13:30-15:30
  2. 場 所:
    人文科学研究所本館(新館) 1階セミナー室1(101号室)
    http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/kotu.html
  3. 話題提供者:速水洋子(CSEAS)
  4. ディスカッサント: 藤倉康子 (New School for Social Research)
  5. 話 題:「生のつながりへの想像力―三つのカレン社会の事例に見る再生産の文化」
  6. 要 旨: 
    人類学では長らく、社会の安定的存続の理解の根幹に親族という研究領域を据えてきたが、これは過去四半世紀来もはや成り立たなくなっていた。それは、一つには親族の理解の根幹にあったつながりの理解そのものが、近代産業社会を支配する生―権力に裏打ちされた知のレジームに立脚していたことが明らかにされたことによる。そして親族研究で前提とされた人間の生のつながりにおける生物と社会、自然と文化の二分の再考がせまられた。加えて新生殖技術の開発は、自然・技術・科学の関係における知の諸前提そのものの再構成を求めてきた。しかし一方で生殖技術が開いた様々な新しい可能性はその多様化のかげで、私たちの生のつながりへの想像力をむしろ限定してきたともいえる。
    私たちの研究対象としてきた社会における生活実践の中で、生のつながりは、自然と文化の二分をこえ、より豊かな広がりをもった想像を可能にする。これまで行ってきたタイとミャンマーにおける三地点のカレン社会の調査から、生のつながり、継承を確保し紡ぎだす方途が様々に変転しながら準備されてきたことを示す。歴史的体験、支配社会との関係、生業形態、宗教が異なる三地点で、形は其々ながら、同じようにつながりが確保される。こうした民族誌的事例を単なる彼方の他社会の寓話とするのではなく、グローバル化する世界にあって生のつながりをあらためて確保する想像の基盤とすることができないだろうか。