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Center forSoutheast Asian Studies Kyoto University

研究プロジェクト

科研費プロジェクト

「HIV/AIDS問題に対処するローカルな公共性の構築に関する研究」
研究代表者:西 真如

研究概要
エチオピアのグラゲ県で生活する人びとのHIV/ AIDS問題への取り組みに関するフィールド調査にも とづいて、HIVに感染した者と感染していない者とが、 互いの健康に配慮しながら共存することを可能にする ような、ローカルな公共性が構築される過程について 検討する。
本研究では、(1)結婚、出産、育児のような、地域 社会の再生産に関わる問題において、感染した者と 感染していない者とがどのような関係を結びうるか、 HIV不一致カップル(一方がウイルスに感染しており、 他方が感染していないカップル)に関する聞き取りを 行い、グラゲ社会の結婚および家族に関わる諸制度の 下で、不一致カップルが持続的な関係を結び、地域住 民の関与のもとで社会の再生産に参加しうる条件につ いて考察する。加えて、(2)HIVの影響を受けた世帯 の生計を維持するための地域社会の取り組みについ て、在来の共同労働組織を通した食糧生産の過程に焦 点をあてて分析する。