京都大学東南アジア研究所ナビゲーションをスキップしてコンテンツへ 日本語 | English
サイトマップ | ローカルページ
Center forSoutheast Asian Studies Kyoto University

研究プロジェクト

科研費プロジェクト

「〈 核軍縮・不拡散の現実主義〉の理論的基盤─再保証のコミットメントに着眼して」
研究代表者:佐藤 史郎

研究概要
これまで、政策上、核抑止の重要性を主張するこ とは「現実主義」である一方、核軍縮・不拡散措置の重 要性を主張することは「理想主義」として捉えられてき た。前者が核に依存して安全の確保を試みるのに対し て、後者は核に依存しないで安全確保を試みるからで ある。本研究は、威嚇型と約束型という二つの再保証 (reassurance)の行動予告に着眼し、主として日米同 盟と中国間における核の先制不使用を取り上げること で、理論上、核軍縮・不拡散措置の重要性を主張する ことは「現実主義」である旨を提示する。すなわち、本 研究の目的は、核抑止か核軍縮・不拡散かという二者 択一の図式を超えるべく、〈核軍縮・不拡散の現実主義〉 の理論的基盤の構築を試みる点にある。本研究は、「核 のない世界」を目指す日本の軍縮・不拡散政策と、「核の 傘」に依存する日本の安全保障政策との兼ね合いを検討 する際に、重要な参考研究となることが期待される。