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Center forSoutheast Asian Studies Kyoto University

共同利用・共同研究拠点

共同研究 (タイプIV: 萌芽型)

「東南アジア研究逐次刊行物の共有化」
研究代表者:北村 由美 (京都大学・東南アジア研究所)
(実施期間:平成21年度~平成22年度)

研究概要

本研究の目的は、これまで関連機関が個々に収集してきた東南アジア地域研究に必要な逐次刊行物所蔵状況を調査し共有化することにより、国内における東南アジア研究資料基盤の共同形成と、既収集資料の共有化に向けた基礎作業を行うことである。本研究の概要は以下のとおりである。

  1. 「東南アジア研究逐次刊行物総合目録」(2007-2008 年度に科研費研究プロジェクト「アフロ・アジアの多元的情報資源共有化を通じた地域研究の新たな展開」(代表:田中耕司))のデータベース化
  2. 東南アジア各国における逐次刊行物出版情報に関するセミナー開催
  3. 学術雑誌以外の東南アジア研究に関する逐次刊行物情報の収集
研究目的・意義・期待される効果

松野明久氏(大阪大学)による東ティモールにおける出版の現状に関するレクチャー。〈2010 年10 月15 日研究会〉

小林 知氏(京都大学)のレクチャーで回覧された、カンボジアの逐次刊行物の一例。英語版とクメール語版報告書が同時出版されている。〈2010 年10 月15 日研究会〉

本研究の最大の意義は、国内外における東南アジア研究関連資料の共有化を具体化するためのツールを開発することである。

地域研究資料は、主に多言語資料に対する対応の難しさから、国内外における共有化が遅れている。なかでも、東南アジア研究に関する逐次刊行物に関しては、国立情報学研究所の目録所在情報サービス(NACSIS-WEBCAT)のような国内図書館界で用いられている基本的な共有化ツールにすら登録が進んでいない場合が多く、所在情報の共有も難しいことが現状である。本研究では、東南アジア研究に関係する司書と研究者によって選択された432 タイトルのコア・ジャーナルの108 図書館・図書室・情報室の所蔵を収録した「東南アジア研究逐次刊行物総合目録」のオンライン化を行った上で、学術雑誌以外の逐次刊行物である新聞・官報に関する所蔵情報の共有を行い、今後国内において東南アジア研究資料の共同収集や、海外研究機関も含めた、地域研究資料の共有化につなげる。

共同収集が実現した際重要になるのは、個々の図書館の全体における位置づけと図書館間の差異化である。そのことを踏まえ、本プロジェクトではまた、東南アジア各国における逐次刊行物出版情報に関するセミナーを開催し、東南アジア研究に関連する司書の資料に対する知識を深めることによって、個々の図書館におけるコレクション形成の方向性を明確化できるように準備をする。また、本研究は、他地域の地域研究資料の共有化にも応用可能なモデルを提示できる可能性がある。

本研究の成果としては、以下の3 点があげられる

  1. 東南アジア逐次刊行物総合目録データベース(コア・ジャーナル編・新聞編・官報編)の公開によって、国内における東南アジア研究逐次刊行物の所在の把握が、可能になる。
  2. 東南アジア関連資料所蔵館間の人的ネットワークの形成
  3. 目録および解説書の出版
研究成果概要
 研究成果としては、以下の3点が挙げられる。
 ①「東南アジア研究逐次刊行物総合目録データベース」の開発
上記「東南アジア研究逐次刊行物総合目録」のデータをもとに、研究期間を通じて、メンバーの意見を取入れながら開発がすすめられた。試験的な公開をすすめ、システムとデータのさらなる拡充を行う予定である。
 ② 新聞・官報所蔵状況の調査
「東南アジア研究逐次刊行物総合目録」に収録されなかった、新聞および官報の所蔵状況をメンバーの所属図書館・室に加え、国立国会図書館を対象に調査した。調査結果は将来的に「東南アジア研究逐次刊行物総合目録データベース」に反映させる予定である。
 ③ 東南アジア各国の出版情報や研究動向の共有
東南アジア11カ国をフィールドとする研究者を講師として招き、セミナー行った結果、資料担当者の各国の現状と資料のあり方、および研究動向への理解を深めた。研究会の書起しを元に原稿を作成し、メンバー以外への情報発信を行う予定である。
平成21-22年度の研究会
  1. 研究会名:平成22年度 京都大学東南アジア研究所公募共同研究「東南アジア逐次刊行物の共有化」 第1回研究会
  2. 開催日:2010年10月15日(金) 13時~17時15分 
  3. 場所:大阪大学外国語学図書館 館長室
  4. プログラム:
  5. 13:00~14:00 図書館見学 【希望者のみ】
    14:00~15:00 東ティモールの出版状況 松野明久(大阪大学大学院国際公共政策研究科)
    15:00~16:00 カンボジアの出版状況 小林知(京都大学東南アジア研究所)
    16:15~17:15 逐次刊行物データベース 木谷公哉さん(京都大学東南アジア研究所)
  1. 研究会名:平成21年度 京都大学東南アジア研究所公募共同研究「東南アジア逐次刊行物の共有化」 第2回研究会
  2. 開催日:2010年1月18日(月) 14時~18時 
  3. 場所:京都大学東南アジア研究所 稲盛記念館 3階 小会議室1
  4. プログラム:
  5. 14:00~14:05  開会 14:05~15:05 タイの新聞・官報の現状に関するヒアリング 玉田芳史 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
  6. 15:05~16:05 インドネシアの新聞・官報の現状に関するヒアリング 岡本正明 (京都大学東南アジア研究所)
  7. 16:05~16:15 休憩
  8. 16:15~17:15 東南アジア研究逐次刊行物総合目録データベース試作検討 木谷公哉 (京都大学東南アジア研究所)
  9. 17:15~18:00 打合せ (研究会メンバーのみ)
  1. 研究会名:平成21年度 京都大学東南アジア研究所共同研究「東南アジア研究資料の共有化と図書館間協力」 第1回研究会
  2. 開催日:10月30日(金)13:00~16:15
  3. 場所:日本貿易振興機構アジア経済研究所 A23会議室
  4. 共催:地域研究コンソーシアム/情報資源共有化研究会
  5. 内容:南アジア新聞・官報の現状に関するヒアリング アジア経済研究所の各国専門家による現状解説の後、質疑応答
  6. プログラム:
  7. 13:00 開会
  8. 13:05~14:05 ラオス  山田紀彦(アジア経済研究所地域研究センター)
  9. 14:05~15:05 ミャンマー 中西嘉宏(アジア経済研究所地域研究センター)
  10. 15:05~15:15 休憩
  11. 15:15~16:15 シンガポール・マレーシア 東川繁(アジア経済研究所図書館)
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