本研究は、過去の共同研究プロジェクトを通じて行ってきた、東南アジア研究に関する情報資源共有化のための基礎作業を継続し、拡充することを目的とする。
平成23年度は、(1)既に情報収集を行ったコア・ジャーナルに加えて、新聞・官報の所蔵調査の取り纏めを行った。24年度にはこれをデータベースに反映させ公開する予定である。(2)この共同研究では、これまでの調査やヒアリングをもとに、東南アジアの研究資料や現地の出版事情に関する基本的な解説書を作成することになっているが、23年度は、そのための基礎整理をして、24年度末の刊行のための下準備を行った。(3)情報の発信ということで、これまでの活動成果を内外に公表すべく、研究員が各自で紹介文や論文の寄稿をおこなった。木谷・北村によるデータベース構築に関する考察(『専門図書館』251号)、石井・高橋・矢野によるコア・ジャーナルの紹介と論考がこれにあたる(『アジ研ワールドトレンド』189,
198号)。
本研究では、これまでの基礎作業の継続に加えて、蓄積されたデータに基づく情報発信にも取り組む。これにより、東南アジア関連資料へのアクセス情報に加えて、その内容に関わる資料情報が整うことになる。これは国内における情報基盤の底上げを目論むものであり、そのために、情報の共有化を情報収集の現場である図書館レベルに限定せず、学術研究とリンクさせようとするものである。
▲ページトップ