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Center forSoutheast Asian Studies Kyoto University

研究プロジェクト

科研費プロジェクト

「ミャンマー少数民族地域における生態資源利用と世帯戦略」
 研究代表者:速水 洋子

研究目的
いまだ調査に関わる難関の多いミャンマーにおける諸分野の研究者の調査をスムーズに進めながら、それぞれの調査がディシプリンを越え、かつ、地理的広がりにおいて有機的に連関できることを目指している。共同研究としての具体的な形は変幻自在、現地で一部合流したり、情報交換を密にしながら、各自の研究が進められるように進めている。
業績概要
二年度めの今年度、ミャンマーでは首都移転に伴い、官公庁などの業務が平常通り行われなかったこともあり、一部メンバーは調査許可取得の上で影響を被った。竹田・鈴木は森林局からの許可がおりなかったため、バゴー山地での焼畑生態調査を続行することができず、ヤンゴン東部の視察と今後の打合せを行った。飯島は、シャン州の首長の家系へのインタビューを引き続き行っており、シャンの歴史における首長家の役割を歴史的に考察する史料がそろいつつある。落合は、カチン州、チン州そしてナガの地で、雑穀を中心とする植物の食用や装飾への利用を広域踏査することができた。その成果は、下記の展示にもつながっている。高橋は、チン州における棚田と周縁州の生業の変化をたどる貴重な成果をあげつつある。土佐と速水は、カレン州での本調査の許可がおりず、ヤンゴン管区のカレン地域での生業変化について予備的な調査を行い、都市近郊の生業変化については興味深い観察ができた。最終年度は、カレン州で可能な形の調査を続行する予定である。以上、各メンバーはそれぞれ少数民族地域での生態資源利用、生業や、経済生活、その変遷について少しずつ成果をあげつつある。11月には、鹿児島大学総合研究博物館にて、メンバーの落合が主催し、一部は当科研の成果でもあるジュズダマを使用した衣装の特別展示(『植物のビーズーおしゃれジュズダマ』展を鑑賞しつつ、途中経過の報告会を行った。
出版
  1. 著者名:速水 洋子
  2. 発行年:2006
  3. 論文標題:表象・介入・実践:人類学者と現地とのかかわり
  4. 雑誌名:文化人類学
  5. 巻・号:70・4
  6. 掲載ページ:1-10
  1. 著者名:神崎 護
  2. 発行年:2006
  3. 論文標題:世界の森林はいま:人工林と二次林へと変質する熱帯林
  4. 雑誌名:森林環境
  5. 巻・号:2006
  6. 掲載ページ:66-73
  1. 著者名:Y.Kosaka, S. Takeda, S.Prixar S. Sithirajvongsa and K.Xaydala
  2. 発行年:2006
  3. 論文標題:Species composition, distribution and management of trees in rice paddy fields in Central Laos, PDR
  4. 雑誌名:Agroforestry Systems
  5. 巻・号:67
  6. 掲載ページ:1-17
  1. 著者名:Yasuyuki Kosaka, S. Takeda, Saysana Sithirajvongsa, and K.Xaydala
  2. 発行年:2006
  3. 論文標題:Plant Diversity in Paddy fields in relation to agricultural practices in Savannakhet Province, Laos
  4. 雑誌名:Economic Botany
  5. 巻・号:60・1
  6. 掲載ページ:in press
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