京都サステイナビリティ・イニシアティブ（KSI）は、2006年度から京都大学で発足した新しい研究教育プログラムです。「グローバルサステイナビリティの構想と展開−社会経済システムの改編と科学技術の役割」を大きなテーマとして、学内関連部局が参加し、文理融合・分野横断研究を基本に、参加部局の海外拠点を活用して、アジアをターゲットとした教育研究を行うものです。
サステイナビリティ学は、地球・社会・人間システムの持続可能性に関わる諸課題を包括的に究明する学問であり、その維持・向上に貢献することを究極の目的とするものですが、このたび東京大学をはじめ、京都大学、大阪大学、北海道大学、茨城大学に研究拠点を形成し、サステイナビリティ学分野の世界最高水準のネットワーク型研究拠点を協働で構築するサステイナビリティ学連携研究機構（IR3S:
Integrated Research for Sustainability Science）が発足し、2006年度から4年間、活動することになりました。
KSIはその一翼を担うもので、エネルギー理工学研究所、化学研究所、経済研究所、人文科学研究所、生存圏研究所、防災研究所、東南アジア研究所の7研究所および地球環境学堂の1研究科が参加し、参加5大学、協力機関等とも連携しつつ、既存の研究組織の壁を越えた柔軟な研究教育システムを創設し、人類が直面する課題の解決に貢献する「京都モデル」を構築し世界に発信していくことをめざしています。また、地球環境学舎の修士課程にKSIコースを設け、参加各大学との遠隔講義・単位互換を実施することになっています。
東南アジア研究所は、KSIに参画する一部局として、これまでの総合的な地域研究の成果や人的ネットワークに基づき、東南アジア地域を中心としたサステイナビリティ学の連携を推進するネットワークの拠点形成に努め、また他部局との間で共同研究をすすめます。
