京都大学東南アジア研究所
共同利用・共同研究拠点「東南アジア研究の国際共同研究拠点」
平成25年度 共同研究および公募出版 公募要領
東南アジア研究所は、1963年に設置されて以来、東南アジア地域の歴史、自然・生態、政治・経済、社会・文化の領域にまたがる総合的な研究を推進してきました。その実績が認められ、2010年4月より共同利用・共同研究拠点「東南アジア研究の国際共同研究拠点」に認定されました。文理融合と現地社会との協働を核とする東南アジア研究の推進、東南アジア関連史資料のアジア・ハブ強化、世界トップレベルの学術雑誌・叢書の出版をねらいとする共同利用・共同研究拠点活動の一環として、以下の内容の共同研究と公募出版を募集いたします。
平成23年度から、俯瞰的な視点からの東南アジア研究を推進するために、タイプⅣ 萌芽型の募集において世界諸地域の研究にかかわる研究・教育諸機関や諸学会の連携組織であるJCAS地域研究コンソーシアム(http://jcas.jp/)の協力を得ることとなりました。多数のご応募をお待ちしております。
なお、東南アジア研究所は、図書・地図などの閲覧・貸し出しなどの便宜を、国内外の研究者に広く提供しています。各室の利用案内(例えば、図書室については次のURLで検索が可能。http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/library/)を参考に、ぜひ積極的にご活用ください。
公募要領
- 1. 研究課題
- 「東南アジア研究の国際共同研究拠点」が対象とする研究課題は、東南アジア世界が直面している諸問題に取り組み、解決への方途を探る研究、東南アジア研究の広域アジア化と地域概念の再検討に関する学際的・基礎的研究等、東南アジア地域研究に関するあらゆる課題とします。なお、文化多様性が支える「グローカル地域社会」に関する研究、循環型資源利用による「脱化石資源社会」に関する研究、災害・健康被害等を軽減する「リスク対応社会」に関する研究を優先課題としますが、これ以外の課題を排除するものではありません。
- 2. 共同研究および公募出版のタイプ
- タイプⅠ フィールド滞在型(募集:2課題)
当研究所のバンコク(タイ)あるいはジャカルタ(インドネシア)連絡事務所に駐在しながら、現地研究者等との共同研究を実施していただきます。駐在期間は3カ月を目安とします。駐在期間中は、本学客員教員となっていただき、連絡事務所駐在員としての用務も担当していただきます。なお、共同研究は平成25年度から始めていただきますが、連絡事務所への駐在は、基本的に、最も早くて平成26年4月からとなります。申請時は、駐在を予定される共同研究者の氏名と駐在希望時期を申請書内に明記していただくようお願いいたします。
- タイプⅡ 拠点集中型(募集:1課題)
当研究所の客員研究員制度を活用して、外国人研究者を我が国に招へいし共同研究を実施していただきます。外国人研究者の招へい期間は6カ月を目安とします。東南アジア諸国からの招へいを優先しますが、それ以外の国・地域からの招へいを排除するものではありません。
招へいを希望する外国人研究者と事前に十分、相談の上、招へい期間の希望を含めて申請して下さい。
なお、共同研究は平成25年度から始めていただきますが、外国人研究者の招へい期間については所内委員会との調整によりご希望に添えないことがあります。
- タイプⅢ 資料共有型(募集1課題)
大型コレクション等の購入・収集を提案していただき、その史資料を活用して共同研究していただきます。大型コレクションの価格は1件あたり100万円を目安とします。
- タイプⅣ 萌芽型(募集:継続を含む16課題)
斬新なアイディアに基づく萌芽的な共同研究や近い将来のプロジェクト形成を目指す共同研究を実施していただきます。
なお、平成25年度新規に募集する課題は6課題です。このうち、2課題については、JCAS地域研究コンソーシアムから採択課題の推薦をいただきます。応募の手続きや採択結果の通知については、募集課題のすべてについて同じです。
- タイプⅤ 公募出版(募集:1課題)
東南アジア研究所は、東南アジア地域研究の発展に寄与するオリジナルな学術研究の発展の場として、英文・和文5種類の叢書を刊行しています。(
http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/edit/ja/kenkyusosho/) 平成25年度は、国内外から、この研究叢書の刊行の申請を1件、原則として学外者を対象として受け付けます。本研究所では、出版委員会を通じて研究叢書の原稿の査読を行い、受理されたものについて刊行をおこなっています。
本公募では、本研究所出版委員会における査読が終了したものについてのみ、応募ができます。また、応募時は、すべての原稿を提出していただきます。 申請に際しては、当研究所教員をプレ・レビューアとする必要があります。そのため、研究所教員1名による同意書(自由形式、A4 1枚程度)を提出してください。なお、査読の結果によっては、刊行が次年度以降になることがあります。
- 東南アジア研究所の図書・地図など各種資料は、共同研究のメンバー以外の方でもご利用できます。図書室、地図室など各室にお問い合わせのうえ、ぜひお気軽にお立ち寄り下さい。
- 3. 応募資格
- 研究代表者が、代表して申請することとします。共同研究の代表者は,タイプⅠ~Ⅳに関しては日本国内の、タイプⅤに関しては国内外の大学その他の研究・教育機関に所属する研究者・大学院博士後期課程院生、またはこれらに相当する研究者とします。本学の教員および研究員、大学院博士後期課程院生は、タイプⅣを除いて、研究代表者となることができません。研究代表者が大学院生の場合は、申請時の「所属長・承諾書」に指導教員の同意・捺印を得てください。
- タイプⅠ~Ⅳにおいては、研究代表者は,共同研究の推進を図り、研究計画の立案、参加者の選定、研究会の主宰、研究の推進、研究成果の取りまとめを行い、別紙の様式にしたがって、その都度の状況報告、及び年度末に研究成果報告書を提出してください。
- 図書・地図などの資料に関しては、当該室の受付にて身分証をご提示いただければどなたでも閲覧できます。
- 4.共同研究の構成
- タイプⅠ~Ⅳにおいては、共同研究者の半数以上は京都大学に所属しない者としてください。共同研究者には博士後期課程在学中の院生を含めることができます。また、事務手続き等の運営を円滑に進めるため、本研究所の教員を最低1名は共同研究者としてください。
- 5.公募研究の期間
- 新規の課題による研究期間は平成27年(2015年)3月までの2年間です。ただし、国際公募出版(タイプⅤ)は、単年度の期間となります。
活動状況が不適切であると判断された場合には、計画途中でプロジェクトを終了していただくことがあります。
- 6.共同研究会の開催場所
- 原則として、研究会は共同研究者の所属組織、あるいはバンコク・ジャカルタ連絡事務所で開催してください。
- 7.予算規模・使途
- タイプⅠの予算は、研究代表者をバンコク(タイ)あるいはジャカルタ(インドネシア)連絡事務所に派遣する予算を除いて、各年度1件あたり40万円を上限とします。この予算は、現地での調査経費、研究会開催のための派遣・招へい旅費、その他共同研究のための経費として使うことができます。
- タイプⅡの予算は、外国人研究者を我が国に招へいする旅費および招へい期間の給与を除いて、各年度40万円を上限とします。この予算は、研究代表者および共同研究者の本研究所への出張旅費、当該外国人研究者の研究代表者等の勤務地(国内)への出張旅費、その他共同研究のための経費として使うことができます。
- タイプⅢの予算は、大型コレクションの購入経費を除いて、各年度40万円を上限とします。この予算は、大型コレクションの収集・購入のための旅費や整理のための謝金、大型コレクションを活用した研究会開催のための旅費、その他共同研究のための経費として使うことができます。
- タイプⅣの予算は、各年度1件あたり30万円を上限とします。この予算は、研究会開催や資料・消耗品購入、その他共同研究のための経費として使うことができます。
- タイプⅤについては、1件あたり100万円を上限とし、出版経費以外に予算を措置しません。また、出版にあたって、申請者に、その出版資金の一部を負担していただくこともあります。
- 8.申請方法等
- 1)申請手続き
- 申請は、所定の様式による申請書を、郵送とE-メールにて提出してください。
- 郵送の申請書には、研究代表者が所属長(部局長)の承諾を受け、所属の公印を押印してください。
- 応募の際には、共同研究に参加される研究者の名簿を添えてください。
- タイプⅣ萌芽型におけるJCAS地域研究コンソーシアムの推薦による場合も申請手続きは同一です。
- 2)応募書類および申請期限
- 3)提出先
申請書は一式を郵送するとともに、PDFファイルを作成しE‐メールの添付ファイルでもお送りください。
送り先住所・E-メール・アドレスは以下のとおりです。
住 所:
〒606-8501 京都市左京区吉田下阿達町 46
京都大学東南アジア研究所 研究支援室
E‐メールアドレス:ipcr-ml@cseas.kyoto-u.ac.jp
*メールの件名欄に「共同研究応募」とご記入ください。
- 9.採否
-
1) 採否は、本拠点の共同研究委員会と本研究所の教授会の審議を経て、研究所長が決定します。
2)採否の判定は、研究の目的、意義、研究組織、計画性(実施計画、他のプロジェクトとの関連性、成果公開計画)などを考慮して行われます。
3)採否の結果は、E‐メールおよび文書にてご連絡いたします。
- 10.経費
- 助成金は旅費、謝金、消耗品、印刷費等に使用することができます。
- 11.研究成果の公開
- 研究代表者は、各年度末に共同研究成果・進捗状況報告書(和文または英文)(様式7)を提出する義務があり、年次研究発表会で報告していただきます。
- 共同研究の期間中ないしは終了後は、その成果を取りまとめて、当研究所が発行する和文誌 『東南アジア研究』(http://kyoto-seas.org/ja/)、または英文誌Southeast Asian Studies (http://englishkyoto-seas.org)に寄稿していただくようお願いします。なお、本拠点による研究成果を前述の学術雑誌で発表される場合には、抜刷の進呈や特集号における査読の短縮化などの便宜を図ります。
- 刊行(公募出版を含む)もしくは発表(公開シンポジウム、学会分科会、電子媒体など)される場合には、「京都大学東南アジア研究所共同利用・共同研究拠点「東南アジア研究の国際共同研究拠点」の助成による」と明示してください。
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