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Center forSoutheast Asian Studies Kyoto University

研究プロジェクト

科研費プロジェクト

「現代北インドにおける「不可触民」の仏教改宗運動と生活実践に関する文化人類学的研究」
研究代表者:舟橋 健太

研究概要
本研究においては、現代北インドにおける「不可触 民」の仏教改宗運動と、かれらの自己意識ならびに生 活実践について、文化人類学的な研究を行っている。 具体的には、ウッタル・プラデーシュ州を主な対象地 にすえて、独立以降、漸進的に拡大している仏教改宗 運動と、かれら「改宗仏教徒」(元不可触民)たちの自己 意識のありようならびにその発露である生活・儀礼実 践について、現地調査を基に分析・考察を行っている。  
すなわち、かれら改宗仏教徒たちが、地縁関係に おいても親族・姻族関係においても多数派であるヒン ドゥー教徒と、いかなる関係性を有し、またそれをい かに交渉しているのか、ならびに、自らの「過去性」す なわち「カースト性」をいかに捉え、引き受けているの か、考察を行っているものである。そこにおいては、 「改宗」が従前の関係性との断絶を引き起こすものでは なく、むしろ連続の希求を要するものであるとの観点 が重要となってこよう。