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Center forSoutheast Asian Studies Kyoto University

研究プロジェクト

科研費プロジェクト

「カンボジア仏教の再生と変容に関する総合的研究:ヒト・モノ・カネの移動と制度の再編」
研究代表者:小林 知

研究概要
本研究は、上座仏教徒社会カンボジアの仏教寺院と サンガ(僧侶集団)における、ヒト・モノ・カネの移動の 実態を定量的な視点から調査するとともに、国家が策 定した宗教制度の変遷を現地の政治経済状況の変化と 合わせて分析する。カンボジアの全人口の約9割は上 座仏教を信仰する。しかし、1975?79年の民主カン プチア政権は、寺院施設の破壊と国内僧侶の強制還俗 を断行し、仏教実践とその伝統を断絶させた。本研究 は、カンボジア国内の複数の地域でフィールドワーク を行い、この断絶以後のカンボジア仏教の実態の全体 像を、制度と実践、都市と農村、老人と若者といった 分析軸のもとで立体的に考察する。さらに、仏教徒で ある市井の人びとや僧侶によって国家の枠を超えて営 まれるネットワーキングの実態を明らかにし、カネや モノの具体的な流れからみる諸相をグローバル化時代 の宗教活動の一側面として分析する。