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Center forSoutheast Asian Studies Kyoto University

シンポジウム・研究会

国内研究会

いりあい・よりあい・まなびあいネットワーク(あいあいネット)研究会  2006/2/28開催

テーマ 
中スラウェシ:森をめぐる権利と慣習 −−「いりあい交流」の実践とその可能性−−
発表者
・今北哲也(NPO杣の会、滋賀県朽木在住)
・家中茂(鳥取大学地域学部、環境社会学)
・三俣学(兵庫県立大学経済学部、コモンズ研究会)<レジュメ参加>
・島上宗子(いりあい・よりあい・まなびあいネットワーク)
発表要旨
「日本の入会の歴史と経験をもっとインドネシアに伝えてほしい!」
インドネシア・中スラウェシを拠点に、森と土地をめぐる紛争解決にあたっている弁護士ヘダール・ラウジェン氏は、2003年夏、短期来日した際、こう繰り返しました。ヘダール氏のこの言葉が端緒となり、インドネシアと日本の研究者・実践家・山村住民をつなぐ共同調査・経験交流の試み(以下「いりあい交流」)がはじまりました。昨年9月には、日本から研究者・実践家らが、中スラウェシを訪問し、焼畑を主な生業とする二集落での調査・交流が実現しました。
中スラウェシの山村で議論の焦点となったのは、
1)近代的な所有制度とは異なる共有資源管理は、国の制度の中でどう位置づけられるのか?、
2)森・山との関わりを豊かに保ちながら生計を向上させる方策とは?、
の二点です。これはインドネシアと日本に共通する課題であることも確認されました。
研究会では、昨年9月の中スラウェシ訪問時の見聞・体験を中心に、「いりあい交流」に関わってきた中心メンバーが、これまでの取り組み、その中から見えてきた展望について報告します。「いりあい」をキーワードとして、インドネシアと日本、研究と実践をつなぐ意義と可能性について議論を深めたいと思います。