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Center forSoutheast Asian Studies Kyoto University

スタッフ紹介

スタッフ紹介

今北 哲也(いまきた てつや)

  • 地域研究情報ネットワーク部
  • 実践型地域研究推進室
  • 特任研究員

現在の研究関心

  1. ナラ林文化帯における山林原野利用の歴史的変遷と地域による利用形態の多様性
  2. 琵琶湖湖西・湖北の源流域における伝統的な山林・原点からのフィールド実験
  3. ナラ二次林の再生と生業基盤の再構築――水と火のエネルギーを活用した伝統的な生活資源の再生実験と、しごと創りに向けた実践モデルの提示

椋川(高島市)で萱原の火入れ――竹のたいまつに種火を移す

1950~60年代まで営まれていた、むら人と山林・原野との濃密な付き合い世界に関心をもってきた。琵琶湖湖西の源流域、朽木村針畑谷では、チームによる調査活動に取り組んだことがある。山の百姓が培ってきた豊かな暮らしに少しは光をあてることができた。その豊かさが山野への火入れによってもたらされていた側面があることに注目してきたが、今回ファイアーエコロジーと生物多様性の観点から火入れの意味を明らかにするためにフィールド実験を計画した。この取り組みを通して、原野(開放地)の再評価と再生の手法を探りたい。
具体的には、火入れによって開放地を確保し、自生・人工植栽によりナラ潅木の原野(ホトラヤマ)と萱原(カヤダイラ)の復元に取り組む。渓流水の活用で増殖を図った山菜類を火入れ後さらに繁殖させて、しごと創りの実験素材とする。フィールドは琵琶湖湖西・湖北の源流域のむらにお世話になる。湖西は高島市域旧今津町、旧朽木村、湖北は余呉町を候補地にあげている。多雪地であると同時に本来、潜在植生としても豊かな植物相が展開してきた地域である。
実験地周辺のむらの人たちと若い新規入村者との協同作業のなかで「生業基盤」づくりにつながる実践研究を進めたい。