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スタッフ紹介スタッフ紹介小林 知 (こばやし さとる)
現在の研究関心
カンボジアでは、1998年に続き、2008年3月に第2回目のセンサスが実施された。雑貨店の店先でセンサスの用紙に調査員が聞き取り情報を記入する〈シエムリアップ州コンポンクレアンにて〉 カンボジアでは、この30年余の間、国家の転覆と建設が非常に大きな振幅で繰り返されてきた。ポル・ポト政権による全体主義的国家の建設はよく知られるところだが、その後約10年続いた社会主義政権期は、農村に一種アナーキーに似た秩序が広がり、国家が人々の生活に直接干渉する場面が少なかった。しかし、1993年に国連主導で選挙が行われてから現在に至るまでの十数年間は、援助国や国際機関の働きかけで、様々な“近代的”国家制度が整えられてきた。
カンボジア農村の人々の生活は、ポル・ポト時代以後、ローカルで個別的な社会秩序のなかにあった。それがいま、国家を抜きにしては語ることのできない状況へ向かいつつある。生きるという行為を通してカンボジアの人々が形成してきた社会的結合の特徴とその変化を明かにすることは、近代国家という、我々がほぼ自明としている権力の実態を改めて問い直すことにつながる。
過去の研究活動は「アーカイブ」の「スタッフ紹介」をご覧下さい >>> 平成23年度活動記録-
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